だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ

著者 :
  • 晶文社
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794967237

感想・レビュー・書評

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  • うん、まさにタイトルを見て、「自分が書いたのではないか?」
    と思わされたので買ってしまった。
    ただ、著者の本好きと私の本好きは違うようで・・・。
    著者は、ライターでもあり、まさに本の社会の内側に暮らしていて、
    デザインとかサブカルチャー関係に造詣が深く、
    そんな著者が選ぶ、日本や世界の書店、出会ってきて感銘を受けた本を
    紹介している。

    紹介している本には「深い」本が多く、古書店などで高値が付いたりする
    ようなイメージ(実際にそうかは分かりませんが。)
    書店も、店主・店員の強い思いが結実した感じの、コアな本屋が紹介されている。

    私の買う本のイメージとはちょっと違うけど、機会があったら読んでみたい本もあった。
    書店の方は、やはり私としては、「普通の街の本屋」に今後も通うだろうと思う。

  • ほんと人って面白い。

    なんせ、こんな多種多様なモノを創る。

    そして、そういうモノはあまり日の目を見ない。

    しかし、都築さんはそういう本を掬い上げ、日にさらす。

    なんだか、読み終わった時に天晴という気持ちにしてくれた、そんな
    一冊

  • すごいタイトルですね。「本」を語るには、内容を論じるか、著者を描くか二通りありますね。ここに、1冊の「本」や「本屋」が実存する不思議、に届く書評集です。「本屋」を訪ね、「本」をむさぼり、「人」に耽溺する。写真やアウトサイダー・アート(独特なリアルの現場)にも独自の目配せが輝きます。『賃貸宇宙』『TOKYO STYLE』など若者の小部屋小宇宙の写真の仕事などでも比類のない存在感。

    冒頭に足を伸ばした14の本屋探訪記掲載。鳥取市の定有堂書店もその一つに入っていました。

  • おっしゃる通り。

  • 東京では出会えない個性派書店を求めて、人口2200人の山村から奄美大島、はてはタイ・バンコクにまで足をのばす。台湾の知られざるビジュアル・ブックの美しさに息を呑み、「今やらなければ間に合わない」と語る出版社主のことばに深くうなづく。「スキャナーのように」表面を完璧に写しとる写真家・篠山紀信や、「希有なジャーナリスト」でもあったデザイナー・堀内誠一ら、その時々に出会った人たちの仕事に心打たれる。気になる本と本屋を追いかけた、15年間170冊の書志貫徹。

  • 3分の2が過去に連載していた書評と残りが書店案内。書店案内には有名店ばかりだけど、中にはマニアックなものもあるにはある。そっちの方が読みたい…となるとタイトルから外れてしまいそう。


    この本の出版は2年ほど前だけど、実際書店で働いている人間としてはちゃんと流行を捉えているのがすごいと思う。ウィスット•ポンニミットなんてブレイクするかしないかって時期だっただろうし、外文をある程度本読んでいなければオースターの訳者で柴田元幸がどうのという書評は書けない。今となっては自分で雑誌も監修し露出も増えてはいるけれど。


    澁澤、JAシーザー、60年代リヴァイヴァル関連などは、フランス文学やシュルレアリスム、エログロサドマゾ、寺山などから入らないと辿り着けないし、『thrift store paintings』なんてアールブリュットの知識を発酵させて遊びを入れた様な本と認識しているので、普通の人には届かない。実際アールブリュット関連の和書もセレクトされているし。


    何より美術書や建築書、写真集からノンフィクション、それら多ジャンルを行き来できる知識と多く読んできたからこその書評はその背景や内容への理解が深く、かつ読みやすいライトな語り口が素晴らしい。


    そんな中でも台湾ビジュアルブック紀行は一番よろしい。こんな本があるのか、と台湾を見直したというより大御所の実力を痛感しました。

  • この人を紹介する仕事が、われわれにはある。

  • 都築響一は好きで結構買っているのだけど、これは完全にタイトル買い。
    「だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ」
    ううううう、なんて素晴らしいタイトルなんだ。もうタイトルだけで★5つ。

  • タイトルだけに引かれて読んだら、実は本屋ガイドで書評集だった。紹介される本がイチイチ読みたい感じの本なので、忘備録を兼ねて「読みたい」に多くの本をため込んだ。どれぐらいを読むことができるか、楽しみだ。

  • 2010/3/18購入
    2010/12/18読了

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著者プロフィール

1956年東京生まれ。1976年から1986年まで「POPEYE」「BRUTUS」誌で現代美術・デザイン・都市生活などの記事を担当する。1989年から1992年にかけて、1980年代の世界現代美術の動向を包括的に網羅した全102巻の現代美術全集『アートランダム』を刊行。以来、現代美術・建築・写真・デザインなどの分野で執筆活動、書籍編集を続けている。
1993年、東京人のリアルな暮らしを捉えた『TOKYO STYLE』を刊行。1997年、『ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行』で第23回木村伊兵衛写真賞を受賞。現在も日本および世界のロードサイドを巡る取材を続けている。2012年より有料週刊メールマガジン『ROADSIDERS’weekly』(http://www.roadsiders.com/)を配信中。近著に『捨てられないTシャツ』(筑摩書房、2017年)、『Neverland Diner 二度と行けないあの店で』(ケンエレブックス、2021年)、『IDOL STYLE』(双葉社、2021年)など。

「2022年 『Museum of Mom’s Art』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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