FREE CULTURE: いかに巨大メディアが法をつかって創造性や文化をコントロールするか
- 翔泳社 (2004年7月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784798106809
作品紹介・あらすじ
自由な文化は技術が変わり著作権のもたらすバランスが変わるにつれて、そのバランスを最新の状態に保つ。でも奇妙なことに、少なくとも政策立案者たちの中では、繁栄は知的財産権が最大化されたときにしか起きないというこれと対立する発想がある。権利を増やすのが常によいことだ、というわけだ。保護を増やすのが常に効率を最大化する、とでも言うようだ。この正反対の見方は、われわれの社会でどんなに有力だろうと、根本的にまちがっている。本書では、なぜまちがっているかを示そうとしている-そしてもっと重要なこととして、デジタル技術の経済成長と創造的な可能性が実現されるためには、このまちがった見方を改めることが重要だということを示そうとしている。
感想・レビュー・書評
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フリー=無料、無秩序ではなく、フリー=統制、検閲からの自由、再利用の手続きが用意、といった意味である。
デジタルコピーやインターネットの普及した現代において、著作権や知的財産権を考え直そうという内容。
海賊行為はやめましょう、という単純な話ではなく、海賊行為と呼ばれているものの中にも数種類あり、その実体に応じて法律を整備しなおすべきだと訴えている。
文化全体の発展や、アーカイブ作成や再利用の便宜といった視点もかかせない視点だと納得。
クリエイティブ・コモン、パブリック・ドメインなど、昨今目にすることが多いがいまいちピンとこなかった言葉も、文脈の中で捉えると意義が実感できる。
文章や音楽、アート、創作に関わっている人は一読しておいて損はないと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文化財産の保護を目的とする著作権保護法に伴う利権や、
さらなる弊害について述べる。危機に際し、パテントがどのように機能するのか、医薬品、オープンソースソフトウェアなど事例は多い。 -
著作権って絶対必要だと思うけど、クリエイティブの面から考えると締め付けすぎても衰退をまねくだけ。
そう考えると、音楽のサンプリングも権利を強行に主張されると何も作れなくなって音楽を衰退させるだけ。今の時代は、だから音楽も映画もつまんないのかもしれない。
権利を保障しつつ、それを元に新しいブレイクスルーを作り出せる制度って難しい。 -
とても面白い題材と重要な内容が詰まっているのだけれど、憲法学者のローレンスさんの語り口は冗長度が高く途中から飛ばし読み。お勧めはできない
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興味津々
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結構だらだらしてるけど重要