二重螺旋の誘拐 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 182
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800233110

作品紹介・あらすじ

大学に助手として勤務する香坂啓介は、学生時代の先輩・佐倉雅幸の一人娘の真奈佳に、亡くなった妹の面影を重ねて可愛がっていた。ある日、真奈佳は一人でプールに出かけ、そのまま行方不明になってしまう。真奈佳の行方を必死に探す雅幸と妻・貴子のもとに誘拐を知らせる脅迫電話が……。啓介の物語と雅幸の物語は二重螺旋のように絡み合いながら、予想だにしない結末へと収束していく――。

感想・レビュー・書評

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  • 最後までトリックが全く分からなかった。ここまで分からないのはあまりない。と言うか、突拍子すぎて想像もつかなかった。

    まさか、マナが。。。

    それにしても最後は純愛風に書かれていたけど、香坂さんはやっぱりロリコンだと思う。

  • それなりに手の込んだ設定(構成)、の割に、人間関係描写がだいぶ限定的だったり、ちょっとアレげなキャラ設定(幼い頃に妹を過失で亡くした高坂の、妹への思慕ともロリコンとも表現しにくい行動諸々とか)に読者がどこまで心惹かれながら読み続けられるか?みたいなところだったり、そういうモノが後半に行くにつれてズシンと突きつけられてお、おう…的な気持ちになるのにキャラクター達は変なところでポジティブな台詞をポンポン繰り出して〆に向かって来るという。
    ミステリとしての構造を理解できても読後感のスッキリさは(作者が意図的にポジティブでハートフルな空気を出そうとしてるのが空回りして)うーん?だった。

  • 喜多喜久氏の化学ミステリー。
    今回は、誘拐をテーマにしたストーリー。

    ただし、伏線は『名前』を始め、いろいろありますが、化学的な要素は少なく感じました。

    残念ながら、時間的な流れが良く理解出来ず、最後の落ちが分かりませんでした...

    真奈佳ちゃんは、5才なのか?16才なのか?
    真奈佳ちゃんの誘拐は、いつあったのか?
    二重螺旋とは、何を示すのか?

  • いやー面白かった!!
    なるほど、こういう描写か、騙されたよこれがミステリーだよ、と思わずうなってしまいました。
    初めての喜多喜久さん作品です。読みやすかったので、他の作品も手にしてみます。

  • ネットオフで購入。「ラブ・ケミストリー」の喜多喜久の本だったから。

    オチが全然読めなかった。
    ・二人の人物(佐倉雅幸と香坂啓介)の目線から語られる部分に、11年の隔たりがあること。
    ・マナちゃん=真奈佳ちゃん(佐倉雅幸の娘)だと思いきや、実は。

    ・雅幸は母の若年性認知症から生まれた家族のすれ違い(と思いこんでいたわけだけど)に悩み、啓介は母の若年性認知症で父との絆を深め、母へ贖罪していた、という二人の対比が何とも言えず。
    ・でもやっぱり香坂さんはロリコンだと思うの…


    理系ならではの描写は薄めだった気がする。
    ・臨床試験は三段階に分かれており、初期のステージの物から順に、フェイズ1,2,3と呼ばれている。(p67。ちなみに治験はフェイズ1)
    ・化合物ライブラリー(p193。化合物ライブラリーとは、ある目的のために収集された化合物の集合体そのもの、または、ある目的のために収集された化合物を保管し、探索できるしくみを整え、必要に応じて研究者に提供するためのシステムをいいます。http://www.pharmadesign.co.jp/k/%E5%8C%96%E5%90%88%E7%89%A9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC.html

  • 見た目がオタクな青年が、ある日大学の先輩の幼い娘を自宅に連れ込んでしまい...。

    ある重要な情報が抜け落ちており、それにわりと早い段階で気付くので「○○○のズレを利用したトリックか?」というのは恐らくすぐ見破れると思われる。
    ただ、それだけのものかとタカを括っていたらもうひとつのトリックがあらぬ方向からやって来るという感じでまんまと騙された。

    「二重螺旋」とは、二つの事件が絡み合う様と、ヒトを構成するDNAの曲がりくねった構造を示していた。

  • 明るくて明快なせいか伏線が分かりやすくて、推理小説として読むと弱い。読みやすくはあるので、気軽に読むのに良いかな。

  • 平行する2つの軸が微妙にリンクしないのと、主題である誘拐そのものがどうもしっくりこないので、読んでいてどうにもモヤモヤするお話でした。
    叙述トリックであることはわかるものの、僕こと啓介サイドの「マナちゃん」の正体が最後までわかりませんでした。よく考えればわかったはずですが。

  • 入り組んだミステリ。楽しめた。

  • このミス

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著者プロフィール

喜多喜久

一九七九年、徳島県生まれ。東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了。大手製薬会社の元研究員。第九回『このミステリーがすごい!』大賞にて優秀賞を受賞、二〇一一年受賞作を加筆した『ラブ・ケミストリー』でデビュー。主な著書に『青矢先輩と私の探偵部活動』(集英社)、『桐島教授の研究報告書 テロメアと吸血鬼の謎』、「化学探偵Mr.キュリー」シリーズ、「死香探偵」シリーズ(中央公論新社)がある。

「2022年 『死香探偵 真心は捧げられた死と香る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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