世界はラテン語でできている (SB新書 641)

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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815621261

作品紹介・あらすじ

X(旧Twitter)で人気の「ラテン語さん」初著書。世界史、政治、宗教、科学、現代、日本……。あらゆる方面に思いがけずひそんでいるラテン語の数々。ラテン語は死語ではなく、知への扉だ!!ヤマザキマリさん推薦&巻末特別対談!!「ラテン語は、まさに時空を駆け抜け続ける言葉。そこにいるあなたも、無意識にラテン語を使っているのをご存知ですか? 時空を超えて生き続けるラテン語の魅力と発見が炸裂する一冊」よく耳にするあの企業の名前から、有名な歴史上のあの人物の名言まで。語学、ラテン語の知識ゼロから読めるラテン語雑学本。

感想・レビュー・書評

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  • ラテン語なんて聞いたこともない、と思っていたけれど 実は身の回りにたくさん使われていることにビックリ。ローマ帝国の時代にラテン語が出てくるのは想定内だったけれど、現代でも商品名や紋章などなど、いろいろ使われているようだ。漫画やゲームにも使われているなんて、知らなかった。面白かった。

  • 引用のラテン語に読みのルビがふってあって親切だった。

  • ドイツ語の勉強をしていく中でラテン語由来の言葉が度々登場していたため、ラテン語に親近感を抱いていた。
    いつもSNSを楽しく拝見しているラテン語さんの書籍が出ると知り、ずっと楽しみにしていた。
    英語やフランス語の語源となっているラテン語が数多く紹介されており、ドイツ語では何と言うかを調べてメモしながら読み進めた。

    日本の日常生活の中でも多くのラテン語が使われており、知らず知らずのうちにラテン語に触れていたことを知ってとても驚いた。
    漫画家のヤマザキマリさんとの対談の中で、今でもイタリアでは普段の生活でラテン語を使っているとの話もあり、ラテン語は「死語」とは言えないのではないか、という気持ちになった。

    印象に残っているのは、「自由の女神はなぜ“女神”なのか」という箇所だ。

    『自由の女神の元は、古代ローマのリーベルタース(Libertas)という、自由を擬人化した女神です。
    「リーベルタース(libertas)」というラテン語は元々「自由」を指す名詞で、後に自由を擬人化した女神も同じ名前で崇拝されるようになりました。
    libertas「自由」という名詞が女性名詞だから、それを擬人化した神も女性になったのです。』
    (P48)

    名詞の性と格闘しながらドイツ語を勉強している身のため、そうだったのか!と衝撃を受けた。
    名詞の性がこのような場面でも影響することがあるのだ、と大変興味深かった。

    私たちの生活に染み渡っているラテン語は、まさしく「世界はラテン語でできている」と言えるものだと思う。

  • 【身近にあるラテン語を少し深める】

    ラテン語は英語含めヨーロッパ言語のもととは知っていたけれど、
    あらためていろいろと深めることができました。


    ラテン語 Latiumは、ローマ辺りイタリア中西部・ラティウム地方の言語ということらしい。

    ローマ帝国で公用語として使われていて、
    そのあともキリスト教・カトリックの教皇の下で使われ続け、
    その後ヨーロッパ各地で生まれた言語の元になっている。

    そんな古き歴史ある言語のあれこれが詰まっている本。

    例えば、

    いくつかの英語やフランス語、ドイツ語の言葉や地名の語源となっているラテン語の紹介、

    ラテン語で書かれた、カエサルなどの有名な言葉、

    ローマ帝国時代の有名な人物の名前が語源となっている今日の言葉や地名、

    今も残るオベリスクなど建造物に書かれているラテン語について、

    ラテン語をつかった科学関連の言葉ー星、元素、学名、栄養、医学、

    社名、商品名、テーマパークや映画で使われているラテン語の言葉、

    ラテン語と日本のつながり、



    そしてラテン語は今に生きる言語であるということ。

    でも逆に、こんなに広く影響を与えたのに、なぜ古典言語化してしまったのだろう。

    どの近代国家にも採用されなかったから? もっとシンプルな言語が発達したから?

    この前読んだ、モンテレッジオの本でも、ダンテとラテン語に少し触れられていた。

    印刷技術が発展したときに真っ先に印刷されたのはラテン語。

    ラテン語に影響を与えたとされる古代ギリシャ語は、帝国がなくなってから消えていったのかもしれないけど、ローマ帝国滅亡後もさらに発展していったラテン語。

    18世紀ごろまでは学術書などは普通に書き言葉はラテン語だったと書かれていた。

    人間に話されないと言語って、何なんだろう…。と思ったり。
    あ、でも、外国語が読めるけど話すのは難しいように、
    書き言葉としてなら、勉強したら覚えられるようになるかも!?というポジティブ思考はどうだろう。

  • ある時ふと思いったってラテン語の勉強を始めたのだが,記憶力が低下した歳にはかなり難しいことが分かった。固有名詞も格変化するのが驚きだった。
    この本を読んで再度挑戦する意欲が湧いてきた。

    SNSで知って図書館に予約,2ヶ月位待って入手。
    DL版ではなくて紙版。

  • 趣味に仕事に、ラテン語を目にする機会は意外にあるんだけど、かといって、ちょっとかじってみるのが難しい分野。そんな自分のニーズに打ってつけの本作、書店に並び始めた頃にも気にはなったんだけど、書評と帯を見て、改めて読んでみることに。語順も独特に思えたし、綴りから推し測れるものもあれば程遠いものもあるしで、例文と日本語訳が上手く繋げられない部分も多々あったけど、概ね興味深く読み通せた。『よっしゃ、次はもっと専門的なのに行くぜ!』とはならなかったけど、機会があれば触れ続けていきたいかな。

  • ラテン語、と聞くとあまり身近に感じない言語である印象だった。
    しかし周りをよく見渡してみると街路樹の木の種類が書かれたプレートであったり、アミューズメントパークで見かけるものに潜んでいる。
    意味もわからず言葉を追っていたが、よく見るとラテン語がそのものの性質などをよく表していて興味深かった。
    もっとラテン語を学んだら、例えばよく食べているものの言葉に栄養源のラテン語が元になっていたり、また古代ローマの名言を知ることができたりと楽しみが増える本だった。

  •  ラテン語にまつわる話を、著者が多岐にわたって語る。ラテン語は一見すると日本人には馴染みのない言語だと思われる。しかし、いくつかの単語を見ていくと、意外なところに関係しており、日本人にとっても身近な言葉だとわかる。また、ラテン語は現代において死語だという意見があるが、それに対して著者は反論する。著者曰く、オンライン形式でラテン語で会話したり、児童文学でラテン語訳が存在するなど、今でも生きた言語だという。本書の巻末に、『テルマエ・ロマエ』の作者ヤマザキマリとの対談が収録されており、ラテン語の学習が、意外と日本人にも向いていることを明かしている。このように、本書はどの部分から読んでも、面白い箇所が満載で、部分読みするだけでも、十分な知見が得られるだろう。

  • 語学学習への意欲が再燃する一冊.ヨーロッパ言語の基となったラテン語は,日本文化にも知らず浸透している.言語の習得は,その人の文化的立ち位置と密接に関連してこそのめり込め,少なくとも面白さ楽しさが根底にあるべきであることを再認する.

  • 借りたもの。
    ラテン語学習というよりラテン語雑学読本。
    死語と言われるラテン語が、現代に密接であること。
    英語などの様々な言語の語源であり、日常にラテン語はある。ラテン語が身近に感じられる雑学が紹介されている。

    ラテン語学習に最適な本も紹介。ラテン語学者・水野有庸先生ほか、
    河島思朗『基礎から学ぶラテン語』( https://booklog.jp/item/1/4816360751 )、『しっかり学ぶ初級ラテン語』( https://booklog.jp/item/1/4860643666 )も紹介。
    日本のアニメの中に出てくるラテン語の話も。
    『エルフェンリート』のオープニングテーマ『LILIUM』の話は外せない。(あまりにも良い出来なので実際に海外の教会で歌われたとか)
    (ラテン語さんが言語学者ではないことは断りつつ)日本語の起源をもラテン語も紹介してるが、私はそれには懐疑的。

    巻末にはヤマザキマリさんとの対談収録。
    現代イタリア語の会話の中でもエスプリを効かせたい時に使われるラテン語。
    賛美歌の中で今も使われているのは言わずもがな。『テルマエ・ロマエ』『プリニウス』はラテン語が使われていた時代(そして大きな戦乱は無く比較的平和で文化が発展した)。

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