小泉元総理秘書官が明かす 人生「裏ワザ」手帖

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  • プレジデント社
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833419420

感想・レビュー・書評

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  • ず履歴書を提出してもらうまでは同じ。次に、それを受け取ったあとで、こう指示を出すのです。「次の面接までに●●●●●●●に行って、●●記録台帳のコピーをもらってきてください」。
    持ってきてもらった記録を見れば、過去の職歴は一目瞭然です。実際には1~2年ごとに会社を替わり、過去に5回も6回も転職していたとわかれば、仕事に対する姿勢に疑問符がつきます。(ネタバレ自重)


    会談や商談の主導権を握りたいと思ったら、私なら、相手が差し出した手の、親指以外の四本の指だけを自分の手全体で強く握り締めてしまいます。
     しかも、手のひらのほうまで深くは握らず、指の部分だけを、なるべく浅く強くです。そういう形に先に握ってしまうのです。
     こうすると、相手はもう指や手の自由が利きません。こちらが相手の四本の指を強く握ったまま、手を上下に振るのに任せるしかなくなります。

    知的財産権の領域では自社だけでなく他社の権利もきちんと把握しておくことが大切です。特許庁に対する他社の出願願内容を把握する――このことは、特に複数の同業他社が同程度の製品を抱えて競っている業界なら、ライバル他社の今後の動きを分析する場合にも欠かせません。たとえば、本来は自動車部品をつくる会社だったのに、最近は電気製品関連の出願が増えているといった「出願傾向」がわかれば、その企業が進出を図っている分野が透けて見えてきます。ライバル企業の株価や売上高、利益など数字だけを眺めていればいい、というわけではないのです。

    いい医師は、頼めばカルテのコピーを出してくれます。セカンドオピニオンを受ける際、医師が新たに診断書を書くのでは、腰の引けた情報しか書き込まれていないことも多いもの。しかし、病院の情報開示が、カルテをほかの医師に見せても大丈夫というぐらいのレべルであれば、まずは安心してもいいでしょう。本当のプロは自分の限界を知り、セカンドオピニオンの重要性を認識しているのです。

    ここで私が言いたいのは、自分自身のタイプを強く自覚せよということです。次に、友人、仕事の上司、部下、取引先の担当者……それらについて思い起こしてみてください。長くいい関係が続いたり、いい仕事に結びついているのは、たいてい「陰と陽」「静と動」というコンビのはずです。(中略)

     一方、上司に仕えたり、取引先との交渉に苦労している多くのサラリーマンたちは、どうすべきか。まず、上司や取引先の担当者が、陰なのか陽なのか、静なのか動なのか、見極めることです。そして、もし自分自身が「静」だと認識していて、相手も「静」だと判断したら、その人との関係においては自分がなるべく「動」の要素を取り入れるよう努力してみること。

  • 本書に書かれていることは裏ワザではないと思う。
    至極真っ当なことばかりだ。
    この至極真っ当なことが僕もそうだけど、みんなできない。
    改めて、どう生きるかを問われる本だったかな。

  • ・企業が生存し発展するために留意すべき3つ
     ?知的財産権(特許/実用新案/意匠/商標)
     ?行政
     ?政治
    ・特許庁に対する他者の出願内容を把握する
    ・良いニュースをいかに大きく扱ってもらうか
     ?大いに取材してほしい!:午後5時頃⇒夕刊締め切りは終わっているし株式市場に影響を与えない。朝刊で扱ってもらえる
     ?不祥事など⇒午前中(昼前)⇒紙面の少ない夕刊に載る⇒締め切りが近いので事実のみ載る

  •  広い意味での危機管理術。
     小渕優子経産大臣が政治資金使途疑惑で大臣辞職に追い込まれたのを、「あれは周囲が悪い。オレの頃はちゃんと『身体検査』して、マズい部分は修正するよう指示を出していた」とテレビの「そこまで言って委員会」で発言していたのを思い出す。
     ”「底値を見抜く!」海外ショッピングの裏心理学”は笑ってしまう。売り子がOKを出す程度ではまだまだ値切り足りない。電話でボスに指示を仰ぐようになって初めて底値に近付いたと心得よ、と。そこまで頑張るほどの高価な買い物には無縁だが、なるほど家電量販店で多少高額な買い物をするときには頭にとどめておいてよいアドバイスかもしれない。
     その他、[more]
    ・履歴書が怪しいと思ったら、次回面接で年金記録台帳のコピーを持ってこさせる
    ・霞ヶ関は八割がノンキャリであり、実務を動かしているのは彼ら。ノンキャリの実質的人事権は大臣でも局長でもなく、ノンキャリのボスにある。どんな優秀なキャリア官僚でも、使えない部下をあてがわれてしまえば仕事を遂行できない。
    ・不祥事の全容は一気に公開する。その場合、朝刊夕刊の入稿締め切りを知っておく(夜中の十二時過ぎと正午前)。ぎりぎりに発表すれば、新聞社も発表された内容をほぼそのまま載せるしかない。
    ・我が子を大物にするには、学校でヒドイ教師と巡り会うこと。世の中は所詮理不尽なことだらけだから、早い内にそれを知っておくべき。
    ・死亡率が高い医者は、実は名医。ダメな医者は自分の手に負えない患者を他へ回す。だから死亡率が低い。
    ・住居を探すときは、近所の神社仏閣をチェックする。過去に大地震や津波があったかどうかが分かる。

    等々、ちと強引なところはあるが、歯に衣着せぬあの語り口と全く同じ文体で、痛快におもしろい。

    目次(プレジデント社のHP http://presidentstore.jp/books/products/detail.php?product_id=865 より)
    第1章
    仕事編 「リーダーの掟」

    履歴書のウソの見抜き方教えます
    トップのスキャンダルにどう手を打つか
    上司の「秘密」を交渉カードとして使うべきか
    名刺、握手、イス……仕事マナーの裏ワザ公開
    「日本を守った」危機管理手帳
    御社がマスコミ取材で賑わう「六曜」手帳術
    ライバルの動向が簡単にわかる!「知財」入門
    キャリア官僚の「出世の階段」と落とし穴
    なぜ社長が座る向き一つで会社は潰れるか
    タイミング、時間、内容……賢い謝罪会見の流儀
    「自宅に警官が!」からの検察・警察との闘い方指南

    コラム 上司に「カラスは白い」と言われたらどうすべきか

    第2章
    生活編「子育て、医療、住まい選び」の落とし穴

    「底値を見抜く!」海外ショッピングの裏心理学
    知らないと危ない!これが「冠婚葬祭」の落とし穴だ
    これがわが子を出世させる3大テクだ
    「建蔽率、違法増築、農地転用」法の抜け道を暴く
    アリ、水漏れ、宣伝……住まい選びの落とし穴
    真の名医はカルテをくれる、テレビに出ない
    マンション、土地……悪徳業者のウソを見抜くコツ
    「仕送り、ケータイ、喫煙」情報管理の心理学

    コラム 貴乃花親方の理事当選と角栄が詠んだ歌

    第3章
    政治編 なぜ短期政権が続くのか

    ベッド、シャワー、喫煙……総理が使う政府専用機の解剖図
    政治家の口利きと公共事業の闇を暴く
    なぜ私は普天間先送りを予言できたか
    高速道路無料化「天下の愚策」の九つの復讐
    間違いだらけのマニフェスト選挙
    暴走するマニフェストファシズム
    孤立を深めているのは北朝鮮か日本外交か
    選挙が10倍面白くなる「当落予想」の裏を読む方法

    コラム なぜ社長がお茶くみをすると選挙に勝てるか

  • あの飯島秘書官が、政治の裏話以上のことを書いているらしいが、どんなものだろうという興味本位で読んだ。結果、あまりタメにはならないが、雑学的知識にはなるかなという印象。そもそもが雑誌の連載のようだが、2010年刊行なので、民主党政権を前提とした内容もあり、ちょっと古い。また、一見もっともらしいが、例えば、「独占禁止法」を「公正取引法」と書くなど詰めが甘く、そのままどこかで披露すると恥をかくかもしれないという印象を受けた。暇つぶしに読むにはいいかもしれないが。

  • ○元総理秘書官の飯島氏の著作。
    ○自身の秘書経験を紹介しつつ、人間関係やビジネスで役立つ方法などを紹介。
    ○他の著作とほぼ同内容。万人受けするものではなく、あくまでも飯島氏の仕事の紹介という感じ。
    ○小気味よい内容もあるので、読み物としては面白い。

  • 小泉さんは一切携帯電話を使わなかった。安倍さん、福田さんは多用していた。
    政府専用機のCAは自衛隊だからサービスは普通の民間と異なる。食事も質素で安くもない、動向する記者からも費用はとっている。

  • 古いタイプの危機管理入門書という印象。

    しかし,古いと言っても,
    人間の本質は急に変わらないので,
    今でも十分通用すると思う。

  • 完全に読み時を間違った本。あんまりおっ!て感じのエピソードはないなー。ぶっちゃけ、小泉元首相の敬愛っぷりに萌えた私にこの本を評価する資格はない(笑)

  • 元総理大臣秘書官の数々の知られざるエピソード。記者会見のタイミング、二機の政府専用機など面白かった。

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著者プロフィール

1941年茨城県つくば市生まれ。中央大学文学部卒業後、(株)マルマンを経てアコーダー・ビジネス・フォーム(株)に入社。持ち前の「押しと粘り」で7年間連続営業成績トップを獲得、サラリーマンの平均年収が63万円の時代にボーナス込みで1000万円の年収を得る。75年同社を退職後、茨城県つくば市に東日本印刷を起業。最盛期には年商約10億円を達成。現在は、趣味を楽しむ日々を送り、悠々自適のゴールデンタイムを満喫中。

「2021年 『70歳からを輝かせる生き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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