日本の論点

著者 :
  • プレジデント社
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感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833420624

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに大前氏の本。
    前から主張してたようなことが中心だったと思うが、改めて読むと新鮮。
    年寄り(プラス小金持ち)に金使わせるのがキモなのかね。
    そういう点でも資産課税へのシフトは賛成。執行面でもそんなに難しくないとは思うけど、老人世代からの猛反発で困難だろうな。
    金をどう使いたいかを全く意識しないままただ貯め込む人が私の周りにも多すぎるとホントに思う。
    そういや貯蓄の推奨なんで戦時中の国家の都合ってのも最近なんかで読んで意外だったな。もっと歴史的な国民性だと思ってた。

  • 「”一泊二食付き"などという世界で競っていては、観光立国など夢のまた夢。アジアの若い女性なら観光地なんて全然興味はない。彼女たちが見たい日本は、圧倒的に渋谷109だ。」
    「これから先、グローバル企業のアジア本部でょうに誰がなるかといえば、間違いなく韓国人。日本人は韓国人の上司にレポーティングするのが関の山だ。しゃかりきに勉強しなくなった弊害は、今後重くのしかかる。」


    福島第一原発の問題
    ・全電源喪失と冷却源の問題
    ・突き詰めると「すべての電源が失われる全電源喪失という状況が長時間にわたって続いたこと」が原因
    ・原子炉に冷却用の水を送り込むポンプを動かすための電源が1つでも生き残っていたかどうかが分岐点
    ・電源喪失の対策:非常用電源装置 → ダメでも外部電源
    ・福島第一では、メインの冷却用ポンプと非常用電源の冷却用ポンプが同じ海に面して枕を並べて設置していた
    →津波で一斉に使いものにならなくなった

  •  通常運転w

  • 大前研一の日本への提言。継続して思考が停滞し、何も考えなくなっている政府に対して、誰しもそうだよねと思うところを切り口に政策や方針を提言している。本書だけでなく、大学院でもよかったなと思うことは、戦略を学ぶことと同じくらい、もっと大きな枠組みで考えることの重要性を学べたことだ。原発を無くそう!という叫びには何の論理的な根拠もなく、時にそれをマスコミが自社の利益のために煽動してゆく。一方で、ストレステストという方法でお茶を濁しても、何かが起きてしまえば100%だということ。そして、そこから思考が停止している。実は、電気系統がダウンしても大丈夫ということは、論理的にいえるのだから。TPPでは農業を守るために、国民の口に入る食料は自身で作るということをきまって言う。しかし、米どころか石油を止めたらすべて立ち行かなくなるのだから、むしろ効率的に様々な国に生産拠点をおけばよい。日本も高級米として十分戦えるわけで、何を心配するのだろうか。地球規模で物事を考えて、今目の前にある問題を解決する。ちょっと大事なようでいて、実は大切な思考の展開だ。

  • 20の論点を掲げ,簡潔に問題点と大前さんの考える解決策,解決の方向性を論じるもの。読みやすい。

  • 実は初の大前研一。読みやすかった。

  • アベノミクス、道州制、加工貿易立国からクオリティ国家への転換、グローバル社会に向けた教育の転換、TPPを好機と捉えた農業改革、医療制度改革、憲法問題、外交問題、そして原発・・・。

    日本が抱える諸問題を、これでもかというほど取り上げ、分析し、改善案を提示する。書かれている内容は大前氏が常日頃からあらゆる書籍、媒体で提言している内容の総和といった感じで、特に目新しいものはない。日頃から氏の言動に注目している僕としては、本書を読み通すのは学んだことの復習のような感じで、知識の血肉化になる。(アベノミクスに関しては本書の直前に読んだ竹中平蔵氏の『竹中先生!日本経済次はどうなるの?』での竹中氏の主張と真っ向から対立する意見が多く、少し戸惑ったが。)

    冒頭のジャック・アタリ氏との対談も示唆に溢れていて面白い。また最後の三浦雄一郎氏との対談はとても温かみを感じる。いくつになっても夢や目標を持ち、苦労から楽しみや面白みを見出し、やりたいことをやり続けろ、と。

    本書で展開される様々な主張(特に日本の現状の悲惨な部分についての言及)にところどころ暗雲たる気分にさせられることもあるが、最後はとても前向きな気持ちになりました。

  • 「鳥の眼」の教養書として。

  • 最後の、登山家三浦さんの話がとてもよかった。
    今度本などがあれば買って読んでみたい。
    極端な表現が多く、反発心をすこし持ちながら読んでいたが、私ももっと大きい視野で変化をもたらす人材になれるよう、努力していこうと思った。

    あとは、楽しくないことをどれだけ楽しくできるように工夫するか、という三浦さんの言葉を、仕事の中でも活かしていきたいと思う。

  • 教養が一時期流行っていたが、教養の一環として読んだ。
    論点が色々書いてあるが、農業に関して頭がスッキリした。そもそも日本は農業に適していない。山ばっかりだから。国土を守るためというのも嘘。そもそも石油は日本では産出で賄えない。他国と揉めたら終わりの国が日本。
    平たくわかりやすい。

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著者プロフィール

1943年、福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。(株)日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。 以来ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務める。現在はビジネス・ブレークスルー大学学長を務めるとともに、世界の大企業やアジア・太平洋における国家レベルのアドバイザーとして活躍のかたわら、グローバルな視点と大胆な発想で、活発な提言を行っている。

「2018年 『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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