だいくとおにろく

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  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (28ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834000856

感想・レビュー・書評

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  • 「何度橋をかけてもたちまち流されてしまう川に、橋をかけるよう村人に依頼された大工が、川岸で思案していると、鬼が現れて、目玉とひきかえに橋をかけてやるといいます。いいかげんな返事をしていると、2日後にはもうりっぱな橋ができあがっており、鬼は目玉をよこせとせまります。「おれのなまえをあてればゆるしてやってもええぞ」と鬼がいうので、大工は……。日本の昔話の絵本。」

    あれ??
    タイトルで鬼の名前言うてるやん、
    読者はみんな、鬼の名前を最初から知ってる!!
    それに今さら気付いてびっくり。なんて本だ!

    赤羽さんの絵が素敵。だいくの表情がいいなぁ。
    緊迫感のあるおそろしいお話だけど、
    だいく、余裕があるよね~この落ち着いた感じがかっこいい!かっこいいけど、大工自分では橋を全く組み立てていないからちょっとずるい!

    テンポがよく、ワクワクドキドキするお話。
    ラストにスカッとするし、だいくもおにも死なないから
    ハッピーエンド。

  • ・おにろくが大工を食べよとしてその所が怖くどきどきして食べられなくてよかったです。そして大工がおじいさんちについて、おじいさんがふとんにかくれろとゆっておじいさんが問題を出して小さくなれっとゆっておにろくがちっちゃくなってそのおにろくを食べました。

  • 赤鬼、いい顔だなぁ〜。

  • おにがおもしろかったです。めだまをほしがるところがおもしろかった。

  • 昔話です。
    大工は流れの速い川の橋をかけるよう頼まれます。川へ行ってみると、鬼は、大工の目玉をくれるなら橋をかけてもいいと言います。大工が適当な返事をすると、鬼は立派な橋を作りました。そして、鬼の名前をあてれば、目玉のことは許してやってもいいと言います。大工は逃げる途中で、子守歌を聞きます。あくる日大工は鬼の名前あてようとします――。

    絵に迫力があっていきいきしています。
    昔話風で、色彩がきれい。

    お話に勢いがあって、楽しんで読めます。
    鬼をおちょくる大工は大したものだな、と思いました。
    鬼も怖いはずなのにコミカルで面白いお話でした。

  • 流れの急な川に橋をかけることを頼まれた大工。突然現れた鬼に、目玉をよこせば橋をかけてやると言われるがさてどうする?短いながら起承転結があり、年中頃から楽しめる昔話。おはなし会にも。

  • 幼心に「こわい鬼から逃げ切れる」という結末にほっとして、とても心強く思ったのを覚えています。

  • 節分の本をさがしていたら、司書のおねえさんが、「鬼つながりでこんなのどうですか?」と紹介してくださいました。
    なるほどね~鬼つながりか。
    これは昔読んだ記憶があります。でも改めて読んでみると、なんだか思い違いをしていました。
    ポイントは「おにろく」という名前が出てくる子守歌なのですが、」子守歌なのであまり力を入れてもおかしいし、でもここは良く聴いておいてもらわなくては、という思いがあるし・・・でした。

    • カレンさん
      nyancomaruさん、有り難うございます。
      最近は、子供達の受け狙いで、新しい作家さんのおもしろい本などが人気ですが、
      私はあえて、...
      nyancomaruさん、有り難うございます。
      最近は、子供達の受け狙いで、新しい作家さんのおもしろい本などが人気ですが、
      私はあえて、こういう地味な昔からある本も紹介したいな、と思っています。
      2012/09/22
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「子供達の受け狙いで」
      うーーん、まぁそれはねぇ、いつでもあるコトですから、子どもと本との出合いの場を作って呉れるから良し。と割り切ってくだ...
      「子供達の受け狙いで」
      うーーん、まぁそれはねぇ、いつでもあるコトですから、子どもと本との出合いの場を作って呉れるから良し。と割り切ってください。
      2012/09/25
    • カレンさん
      あっ、私はそれを決して否定しているわけではないんですよ~ 
      私もたまには読みますし。
      まずは子供の目を本に向けることが大切ですからね。
      ...
      あっ、私はそれを決して否定しているわけではないんですよ~ 
      私もたまには読みますし。
      まずは子供の目を本に向けることが大切ですからね。
      本選びがなかなか大変です。
      2012/09/26
  • 子どもの頃から大好きな絵本。
    62歳の母がいまだに私の昔話をする時に、「これをいつも読んでって言ってた」と覚えているくらい☆
    今でも自分が大好きな絵本の一冊です☆

  • 何度読んでも面白い、そんな絵本です。
    赤羽末吉さんは、50歳を過ぎてから絵本画家さんになられたのですね。
    松居直さんのお話もさることながら、最大の魅力はやはりこの絵でしょう。
    大和絵(日本画)と水墨画とが交互に現れ、お話に緊張感と深みを与えています。
    絵巻物風の絵本、とでも言えば良いでしょうか。
    そして、大和絵に描かれた「おに」の赤の鮮やかなこと。
    にかっと笑う表情、その眼、大きく差しのばす手、爪の先までが、生き生きしています。
    かたや大工は、その困惑の表情といい、知恵を絞っている顔といい、本当に臨場感があります。

    「めだまをよこせば橋をかけてやってもええぞ」と言っておいて、おには先に橋をかけてしまうのですね。
    こうなると、なんとしても目玉を取られるということになってしまう。
    大工はどうやって切り抜けたか、そこが面白いところです。
    おにと大工とのかけひきは、子供たちもわくわくするでしょう。
    民話のもつ面白さを、赤羽さんの絵がますますひきたてています。
    赤羽さんは「ももたろう」も「かさじぞう」も好きですが、ちょっぴり不思議な魅力を持つこのお話も、じゅうぶんに代表作でしょうね。わたしは大好きです。

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著者プロフィール

松居 直(まつい・ただし):1926-2022年。京都生まれ。同志社大学卒業とともに福音館書店に入社。絵本の出版・編集に従事し、1956年に「こどものとも」を創刊。石井桃子、瀬田貞二、松岡享子などと交流を深めるとともに、加古里子、赤羽末吉、堀内誠一、長新太、瀬川康男、安野光雅、中川李枝子ら多くの絵本作家を発掘。『おおきなかぶ』『ぐりとぐら』『だるまちゃんとてんぐちゃん』など、今なお愛される絵本が生まれた。自身も絵本の文や再話を手がけ、海外の優れた絵本も紹介。日本の絵本文化の発展に大きく貢献した。1993年出版界で初めてモービル児童文化賞を受賞。1996年日本児童文芸家協会より「児童文化功労者」の表彰を受ける。著書に『私のことば体験』(福音館書店)、『絵本は心のへその緒』(ブックスタート)、『松居直のすすめる50の絵本』(教文館)など多数。

「2023年 『絵本とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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