かんがえる子ども (福音館の単行本)

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  • 福音館書店
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感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834084061

感想・レビュー・書評

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  • 安野光雅氏の「ふしぎな絵」「旅の絵本」等、、、大人でも、楽しくなる絵本である。
    「10人のゆかいなひっこし」等、家の中の様子が何とも楽しい、
    そんな絵本を描いている作者は、教師でもあった事から、数学の絵本も、、、
    タネを植えて、次から次へと増えて行く様を子供達は、どん位沢山になって行くのか???と、楽しみながら読んだものだった。
    大きくなってから、数字で、計算するようになったのも、、、自分で、見つける、理解するという力を発揮する前の、楽しみ、、、、
    作者が、勉強をするのが、インポータント(重要である)のではなくインタレスト(興味)を持つ事であるのと一緒で、きっかけが、あれば、子供達は、海綿のように、知識を吸い込んでいく。

    この本で、本を読むことは、心の体操と・・・・
    心を磨き、鍛え、心くを満ち足りる事は、心の中を美しくすると。

    テレビでなく、映画でもなく、本を愛する者には、素晴らしい言葉であった。

    私も、元気なうちに、安野光雅美術館ヘ行ってみたいと、思っています。

  • こどもに真摯で丁寧な安野さん

    空想の世界で遊ぶ娘たちを
    現実世界で間違いないしつけに押し込もうとしてしまいつつある私をふりかえりつつ

    ゲームとゲームのYouTubeが好きな娘たち
    ゲームができない日は、なるべくゲームの解説動画をみて過ごしてる

    はて。それでいいんだろうか?
    テレビをみるのも動画をみるのも似たようなもの、とおもう妻はとくに疑問なく1日1つならOKと

    『わが家のルール』はどこでもすくなからずあるでしょうが、うちはかなりきびしめ。「なんでゲームするために英語べんきょうしないといけないの?」と小3小4の娘が反対するのも頷けます、、

    せっかちなだけ。なのかもしれません
    つくりたいのはルールよりも習慣です

    本を娘たちが好んで読むようになったように
    私が好んで英語をたしなむ姿を毎日みると、むくむく興味がわいてくるものなのでしょうね。明日から7時起きにしよう

    •••ますますせっかちになりますね汗

  • 子どもの頃、母が与えてくれた絵本、『もりのえほん』。十数年経った今でも、また読みたいと思える絵本である。このような絵本はなかなか無い。その作者である、安野光雅さんのエッセイ。
    私にとっては、教科書以外で初めて触れるエッセイだった。

    自分で考えるということをテーマに綴られたこの一冊は、全ての大人に読んでもらいたいと思える一冊である。特に、親や教育に携わる大人にお薦めする。

    『子ども自身の成長に必要だから、ということで叱っている方は、少ないのではないでしょうか。』
    という言葉にはハッとさせられた。

    読みながら、自身が子どもの頃のことを思い出した。
    ぬいぐるみでおままごとをしたり、夜寝るときにはベットの下に何かいるかもしれないと怯えたり。一日中よく色んなことを考えていたな、と思い出した。そして、とても楽しかったことも思い出した。

    現代は、考えなくても楽しめる環境なのかもしれない。だが、考えることをやめてしまっては、本当の楽しさ、豊かさには出会えないのかもしれない。そんな風に感じさせられた一冊であった。

  • 素晴らしい絵本作家は、もと教員てパターンが多いのかな?共通するメッセージは、子どもを対等なものとして扱う、自由に遊ばせる。図画工作で伝えたかったこと、は名文。

    あと、最近読んだ教育本にほぼ必ず藤井君が言及されている藤井三冠のすごさよ。安野光雅さんのエッセイにすらでてきた。

  • 作者が亡くなったと知り、著書をいくつか見てみるととても興味深かったため、そのうちひとつを図書館で初めて借りてみた。
    育児書のひとつとして読んでいたはずなのに、最後は自分の生き方と照らし合わせて、ふむふむ考えながら読んでしまった。

    うちの子どもたちは、考えることができているかなー?とちょっと心配になりつつも、過干渉になりすぎず、このままの子どもたちを認めて付き合って行けたらいいなと、自分なりに考えてみた。

    一方で私は、最近読書熱が再燃していて、ああ、なるほど、私は考えるようになったのかと思った。乳幼児育児の毎日は、目の前の問題をその場で処理していって、物事を深く思考することがなかったりする。
    長男はもうすぐ3歳で保育園に行きはじめる。彼は物事をちょっとずつ理解し始めており、今までのようにその場凌ぎやあしらうようなことはできないなと私は感じ始めた。
    長男の育児は今までと比べて深くなってきてるなと思う。知識量はなくとも、深く考えて子供と向き合っていきたいなと思った。

    そして、過干渉にならず、子どもと深く考えて認め合える家族にしていきたいと思った。

  • 安野光雅さんの絵は好きだ。旅の絵本は高校生の時にハマり、隅々まで友達と眺めた思い出がある。
    そして、このエッセイ。
    表面を浅くなぞるだけの日々を過ごしていないか?「私」は、ちゃんと考えているか?子どもたちに、考えることの深さを、楽しさを伝えているか?……自問している。
    12個の玉から重さの違う1個を見つける、数理パズル。家族で考えました。良問。

  • 自分で考えることの大切さ…

  • まだまだ新米ですが、教員の仕事をしている者です。

    大人の見ている世界と子どもが見ている世界はたぶん違うこと。
    だからこそ、子どもたちが子どもでいられる時間とその自由を尊重し、大人が良かれと思って望む姿を押し付けないように意識したいと思いました。

    他にも多くの仕事上で基盤になる考え方を教えていただきました。
    考えることのできる子どもに育てるために、まずは、私自身が考えることを大切にしていこうと思います。

  • 子どもは子どもだけど、
    大人が思うよりも
    子どもじゃない。
    子どもは子どもなりに、
    考えもある。想いもある。
    子どもっていう括りの前に、
    その子ども自身には
    魂がある。意思も意志もある。

    同じ人間だから
    あなたはあなた。僕は僕。
    として尊重していたい。と
    再認した本だった。

    無意識のバイアスにかかってしまっている
    元子どもだった事を忘れた大人へ贈りたい。

  • 床の上に鏡を置いてのぞき込む遊びは良いですね。大人の都合で子どもを叱っていないか、という一言にははっとした。

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著者プロフィール

安野光雅(あんの みつまさ):1926年島根県津和野生まれ。画家・絵本作家として、国際アンデルセン賞、ケイト・グリーナウェイ賞、紫綬褒章など多数受賞し、世界的に高い評価を得ている。主な著作に『ふしぎなえ』『ABCの本』『繪本平家物語』『繪本三國志』『片想い百人一首』などがある。2020年、逝去。

「2023年 『文庫手帳2024』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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