※キノの旅2 the Beautiful World (電撃文庫 し 8-2)

著者 :
  • メディアワークス
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感想 : 236
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840216326

感想・レビュー・書評

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  • 絵描きの話は興味深かった。
    勝手に思い入れてちやほやして期待して
    自分の思った通りでなかったら
    「裏切られた」
    と手の平を返す人は現実にもよくいる。
    それこそが裏切りだと、自覚もしないで。

    折角実力があるらしいのに認められず
    認められなくてもいいから絵が描きたいのに
    もう描くことが出来ない。
    なんとも哀しい話だ。

    優しい国もまた、筆者らしい話。
    前評判の至極悪い国が、いざ訪れると
    非常にみな優い国になっている。
    いつ裏をかかれるかと思いながら読み進めたが
    こんな結末を迎えるとは。
    酷い話でもあるのだが、両親なり
    あるいは筆者なりを責める気にはなれないのは
    彼女が知っていた上でその道を選んだからだろうか。

  • 2作目も面白かったなぁ。
    国ではないものもありますが
    そのお話もまた面白いので。

    お勧めの国はやはり「優しい国」かな。
    まさかの展開が最後に繰り広げられます。
    そう、さすがのキノもこれだけは防げなかったから…

    ある意味やるせなさを感じました。

  • ◆人を喰った話が一番好きです。
    怖かったよ。終わってしまうかと思った
    帰郷
    本の国
    優しい国


    無情だ

  • たんたんと進む物語は、どこか童話のような雰囲気も。
    うん。
    やっぱ、童話って怖いんだよね。

  • 平和の国や、線路をなおしたり掘り起こしたりしている男達の話が印象的。彼女の師匠のエピソードなんかも今後気になりますね。

  • 「優しい国」がそのタイトルとは裏腹にとっても切ないです。人死にがよく描かれるお話だけど、これはどうにも涙腺にキますね。

  • ~100213
    一巻と変わらず、感じるものはありつつもさらっと読んでいける一冊でした。きっと時々続きを読みたくなる感じ。
    読書停滞期を経て久しぶりに読んだ本でした。

  • 人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅!

    読了日:2006.08.19
    分 類:連作短編集
    ページ:250P
    値 段:530円
    発行日:2000年10月発行
    出版社:メディアワークス電撃文庫
    評 定:★★★+


    ●作品データ●
    ----------------------------
    主人公:キノ
    語り口:3人称
    ジャンル:異世界ライトノベル
    対 象:子供~一般向け
    雰囲気:静か。淡々とした
    結 末:各話完結型
    イラスト:黒星 紅白
    カバー・口絵・本文デザイン:鎌部 善彦
    ----------------------------

    ---【100字紹介】---------------------
    人間のキノは、言葉を話す二輪車エルメスと旅をしている。
    国を巡ることは人を知ること。道ですれ違った家族、
    助けた人、襲ってきた人。沢山の個性的な人が作り出す
    異世界都市国家を、キノとエルメスと一緒に旅しよう
    --------------------------------------

    ●収録作品●
    --------------------------------------------
    口 絵 狙撃兵の話 ―Fatalism―
    プロローグ 砂漠の真ん中で・b ―Beginner's Lack・b―
    第一話 人を喰った話 ―I Want to Live.―
    第二話 過保護 ―Do You Need It?―
    第三話 魔法使いの国 ―Potentials of Magic―
    第四話 自由報道の国 ―Believers―
    第五話 絵の話 ―Happiness―
    第六話 帰郷 ―"She" is Waiting Fou You―
    第七話 本の国 ―Nothing Is Written!―
    第八話 優しい国 ―Tomorrow Never Comes.―
    エピローグ 砂漠の真ん中で・a ―Beginner's Lack・a―
    ?   続・絵の話  ―Anonymous Pictures―
    --------------------------------------------

    ライトノベルシリーズ第2作です。内容は、「人間キノと言葉を話す二輪車エルメスが旅する話」…の一言ですべてを言い尽くしています。そもそも「言葉を話す二輪車」ということで、舞台は異世界。都市国家的な、完全に独立した国が国境を接することなく、距離をおいて点在する世界です。

    帯の文字は「世界は正しくなんかない。」ちなみに第1作は「世界は美しくなんかない。」異世界もののライトノベルのはずなのに、ちっともそれらしくない煽り文句。でも中身はその通りでした。

    連作短編ですが、各話は完全に独立。旅をするキノは、滞在期間を1国につき3日と決めていて、勝負は短期決戦(?)です。そして、同じ国に2度滞在することはありません。

    キノは、少年誌的キャラとは程遠い人物で、どんな理不尽な話にぶつかっても、たとえ自分が責められても、冷静さを失わず、自分を失わない冷めた主人公です。それゆえに、様々な国を回ることで様々な人や、物と出会うにも関わらず、殆ど自分に変化を起こさない「定常状態」にあるため、旅を始めたごく初期の頃のエピソードを除けば、まったくどの話から読んでも、順番は関係ないというようになっています。

    第1作では、「キノ」という人物が登場したきっかけが描かれる章がありましたが、当時の「キノ」はまったく違う人物でしたね(2重の意味で…)。第2作の中でも例えば「森の人」と出会うエピソードは恐らく比較的初期の物語であり、少しだけ、隙があるような気がします。本作の中で時系列に並べると、最も「初期」なのはプロローグとエピローグかな。プロローグだけ読むとよくわからないのですが、最後まで読めばああ、なるほど、です。


    今回の中では「第4話・自由報道の国」がよかったですねー。愉快というより、ああ、巧い…と思わずため息が出るような。1作だけまったく違う構成であるので、これを第4話という真ん中の方へ配置するのも、やっぱり巧いなあという感じでした。「第3話・魔法使いの国」は、本作の中で最も明るく、シリーズ中でも珍しい作品。今回の「名言」(下の一言)はそこから頂きました。「第8話・優しい国」は、読み終わった後に英名を見ると少し哀しい気持ちに浸れます(?)。そう、この副題の英名はなかなか巧いこと作っていますね。和名とまったく違う意味であることが殆どですが、どちらもちゃんと内容にマッチしているから凄い。

    さて、次の第3作ではどんな国が待っているのでしょうか…。


    ●菜の花の独断と偏見による評定●
    ---------------------------------
    文章・描写 :★★★
    展開・結末 :★★★+
    キャラクタ :★★★+
    独 自 性 :★★★★
    読 後 感 :★★★+
    ---------------------------------

    菜の花の一押しキャラ…キノ

    「いや、ちょっと。人間の持つポテンシャルの高さと、
     低さについて悩んでるとこ」 (エルメス)

  • 図書館の本

    お気に入りのラジオ番組でこの作品について話していたことがあったの。読んで見たいけど買うまでじゃない。図書館で見つけて1巻なかったんだけれど思わず借りてきちゃいました。

    内容(「BOOK」データベースより)
    砂と岩の砂漠の真ん中で、キノは空を見上げていた。晴れている。頭を下げて、石造りの口を開ける井戸を見た。涸れている。「だから言ったとおりだよ。最初からこれじゃあ旅なんて無理だよ。キノ。旅人に一番必要なのは、決断力だよ。それは新人でも、熟練の旅人でも同じ。違う?」「いいや、エルメス。それはきっと運だよ。旅人に一番必要なのは、最後まであがいた後に自分を助けてくれるもの。運さ」人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。

    想像以上にシュール。。。。バイクしゃべる?
    ウサギしとめて、食べて、故郷は全滅していて、後に下町は消滅する。。。
    幸せな旅はこの先生まれるのかしらと思った作品でした。

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著者プロフィール

2000年『キノの旅 the Beautiful World』でデビュー。アニメ『ソードアート・オンラインII』の銃器監修も担当。

「2023年 『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインXIII ―フィフス・スクワッド・ジャム〈下〉―』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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