ハリー・ポッターと死の秘宝 上下巻set (携帯版) (ハリー・ポッターシリーズ)

  • 静山社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784863890886

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ最終巻。

    今までの悪役に対するイメージを
    覆される内容になっています。

  • とても面白いので、全巻読んでしまったのでつぎはえいがにいきたい

  • 第一巻から第三巻ぐらいまでは、かなり子供だましというか、子供向けの本だったように感じたが、第七巻はなかなか奥深い内容になっていた。映画も二篇に跨るわけね…

  • ロンが屋敷しもべへの態度を変えて行く描写や、小鬼との仲良くなれなさ・共生の難しさに関する描写が良かった。反面「純血」を逆に嫌う幼稚な発想がロンたちに残っていたり(本来「純血」だろうがなかろうがどうでもいい)、幾つか気になったダメなところも。

  • 世界中で人気を博している、ハリー・ポッターを中心とした魔法使いの少年少女の冒険活劇 第7巻にして最終章。


    これまでの6巻は、ほぼ全てにおいて、主人公ハリーを中心として描かれていたのに対し、最終巻は、ハリーだけでなく、ロンやハーマイオニー、そしてそれを取り巻く全ての人が主人公として描かれている、とも言える物語になっています。ハリーは勿論、ロン、ハーマイオニー、そして『不死鳥の騎士団』から一気に頭角を現したネビル。登場するキャラクター一人一人、それこそ脇役の脇役に至るまでスポットライトが当てられ、まるで一つの生命体として脈動し、物語が形成されていくように感じました。皆が皆、それぞれ格好よかった!
    それもそのはず。ダンブルドアが、ヴォルデモートが、それぞれ望む世界を引き寄せ、作り上げる為に、様々なところで手を打つ。ハリーも最初は自分の課せられた宿命に困惑し、さらにはヴォルデモートとの精神的で苦痛とも言える繋がりに翻弄されつつも、徐々に自分のすべきことを理解し、それに邁進しようとする。それでも、完璧に自分のすべきことが遂行できるとは限らない。共に邁進する者が必要になってくる。その『協力者』の意識の仕方が、その後の運命を決定付けます。
    ヴォルデモートは死喰い人に対して、力と威圧と恐怖によってその布陣を敷く。ある者はそれに慄き、ある者はそれに陶酔する。彼は誰も信じないし、信じようともしない。全てを自らの力によって捻じ伏せることにこそ己の信条として邁進する。しかし、結局のところ、それは磐石とは言いがたい。どこかで綻びが生じ、どこかでズレた計画をその都度修正せざるを得ない。
    一方、ダンブルドアとハリーには、ヴォルデモートのような抑圧するような信条は持たず、己のすべきことを粛々と遂行する。場合によっては誰かの助けを借りるけれど、ほとんどの場合でそれは秘密主義に行われる。その為、周囲の人間からでは彼らが本当に正しい方向へ導いているのかが分からない。人によっては、不信感を募らせる可能性ですらあるでしょう。でも決して彼等は強制しない。その代わり、彼等は『彼等だけ』がぬくぬくと幸せに生きることを考えていないし、態度にも表さない。だから、周囲の人間はついてくる。それも、単に彼等に付き従うのではなく、『自らが選んで』ついてくる。この違いは、非常に大きいと思います。だからこそ、ヴォルデモートの計画を、ギリギリのラインの紙一重とはいえ、挫いていけたのだと思います。

    今作は更に、ダンブルドアとスネイプの知られざる過去が描かれています。聖人君子として、ハリーの良き理解者であり教師でもあったダンブルドア。ホグワーツに入学以降、色々なところでハリーを眼の敵のように接してきたスネイプ。しかし何故彼らがそういう行動をとったのか、『そうせざるを得なかった』理由が、今作で明らかになります。両者とも、それぞれにおいて心をズタズタに引き裂くほどの哀しい過去があったからこその行動。きっとその行動を一生涯続けても尚、解かれる事の無い懺悔。これほどの過去を背負いながらそれでも生き続けなければならない描写に、涙を禁じえませんでした。
    また、今作はこれまで以上にたくさんの人(人じゃない存在も)が死にゆきますが、同時に、少数とはいえ、新たな生命も誕生しました。全7巻を通して、生と死の描写がはっきりした一冊、とも言えます。新たな生命の誕生を目の当たりにすると、その子達のために、決して死ねない、その子達の未来を、暗くするわけにはいかない、と奮闘するのは、どこの大人たちも一緒なのでしょう。


    全編を通して、非常に楽しく読むことが出来ました。『児童書』というカテゴリとしては、人の死や恐ろしい描写が多かったように思えますが、逆に「こういった状況の中で、貴方は何を思い、何を選び、何を願うのか」ということを考えさせる、という意味では、必要なことかもしれません。少々刺激が強いかもしれませんが…
    また、日本語訳に関しては、確かに前後の関係・繋がりが上手く見出せず、読むのに苦労した箇所もいくつかあります。そこは敢えてつっこまず、なけなしの想像力をフルに活用して読破するように心がけました。
    最後の最後まで、己の宿命に嘆くことがあっても、決して諦めず、最善を尽くすその姿勢に、心が打たれる作品であると思います。

  • 2010/12/06 本日読了。
    33章ですべての謎が解ける。この長い物語は、この章を書くためにあったのではないか、という気がした。

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著者プロフィール

J.K.ローリングは、記録的ベストセラーであり多数の賞を獲得した「ハリー・ポッター」シリーズの著者。世界中で愛読された本シリーズは、これまで累計5億部以上を売り上げ、80カ国語に翻訳された。8部作の映画は大ヒットを記録。著者は『幻の動物とその生息地』に着想を得て、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の脚本を執筆。この作品を皮切りとして、5部作の映画シリーズの公開が始まった。J.K.ローリングはまた、『ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部』の舞台も手掛けている。この作品は、2016年夏にロンドンのウェストエンドで初演され、2018年春にはブロードウェーでも上演された。2012年、J.K.ローリングはウェブサイト〈ポッターモア〉を開設。このサイトでは様々なコンテンツや記事、J.K.ローリングによる書下ろし作品を楽しむことができる。他、一般書『カジュアル・ベイカンシー 突然の空席』を執筆したほか、ロバート・ガルブレイスのペンネームで犯罪小説を発表している。これまで、大英帝国勲章、レジオンドヌール勲章、ハンス・クリスチャン・アンデルセン文学賞など、いくつもの賞を受賞してきた。

「2020年 『イッカボッグ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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