- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784875686880
感想・レビュー・書評
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以前読んだ佐藤優著『読書の技法』に、「ある分野のことを学ぶには高校レベルの教科書と学習参考書が適している」という主旨のことが書かれていました。
そして複数の分野について、推奨の参考書が挙げられていました。
この本は、その中で文章の読解力を学ぶ上で参考になる、と挙げられていた一冊。
大学入試の現代文について、解答するにあたっての文章の読み方と解答テクニックが書かれています。
実際の入試問題が巻末にあり、読者はそれを説きながら、先生(著者)の解説を読む、という構成になっています。
まず初めに全体を通しての、「受験に出る現代文の読み方」の解説があった後、「評論」「小説」「随筆」それぞれに分けて、読み方と解答のポイントが、解説されています。
著者の主張の大きなポイントは、「本文に書かれていることから、解答すること」。
受験生が陥りやすい類推や思い込みを排し、解答の要素となる部分を問題文からしっかり拾い上げ解答する、ということが繰り返し書かれています。
そして評論では、書き手の思想がどのように展開されているかを理解すること、小説では主人公、随筆では筆者の心情を理解すること、が問題解答の要旨であると、明確に定義しています。
自分自身、これから現代文に関する試験を受ける予定はないのですが、「文章の読み方」について参考になることが有るかと思い、この参考書を読んでみました。
よって本書の目的の一つの解答テクニックの部分などは読み飛ばしたのですが、評論/小説/随筆それぞれの読み方については、本書を読むことで認識を改めることが出来ました。
特に小説について、「心情と風景描写は一致する」という部分については、今後の小説の読み方を変えてもらえそうな内容でした。
受験勉強というとただ、気が重いだけだったのですが、十代のうちに大事なことを学んでいたのだなあと、改めて考えさせられました。
他の教科についても、気になるものから参考書を読んでいきたいと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やらないと損する一冊です。そもそも、現代文を熱心に勉強しようという発想自体なかった私。少し早く気づいていたら、受験の結末は違っていたかもしれません……!
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講義形式で、現代文の解き方を解説している本です。第1巻では、比較的基本的な評論文が中心となっていますが、小説や随筆についてもそれぞれ1題ずつあつかわれています。
講義形式なのでとっつきやすいように思えるのですが、じっさいには少しまどろっこしいと感じてしまいます。同じ講義形式の本でも、「出口の好きになる現代文」(水王舎)シリーズでは、猫のミシェルというキャラクターとの対話というかたちで説明が進められるなど工夫がなされているのに対して、本書ではひたすら著者の解説がつづいているだけで、講義形式のメリットはあまり感じられません。
個人的には、著者の主著ともいうべき「出口のシステム現代文」(水王舎)シリーズのほうが読みやすいと感じましたが、受験生であればどちらも解いて、著者の主張する現代文の論理的な読み方・解き方に十分習熟することが望ましいのではないかと思います。 -
15歳の時に読んでいたら、もう少し受験勉強が楽になっただろう。
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勘で解く国語から論理的に解く国語へと導いてくれた本、これがなければ今の自分がないというくらい影響を与えてくれた。出口先生には感謝しております。
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文章の読み方のようなものが少し分かった。前後の文脈を常に意識し、書き手の言いたいことを読み取る。しかも言いたいことは、それほど沢山なく、同じことの繰り返し。
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受験のときにやっとけば・・・・と後悔。
佐藤優さんの読書の技法で紹介されていた問題集。
高校のときは現代文なんてほとんど勉強しなかったな・・・
社会人でも大変勉強になります。 -
現代文は論理思考能力を試す。読解力アップのコツがホントにうまくまとまっている。さすが学習参考書。ヘタなビジネス書より全然いいぞ。問題文のチョイスも良いし。
社会経験積んでから読む受験用学習参考書、気付きは多い。-
はじめまして。じつは、わたしも社会人20年選手ですが、いま、この参考書に取り組んでます。きっかけは、佐藤優さんの本で紹介されていたこと。論理...はじめまして。じつは、わたしも社会人20年選手ですが、いま、この参考書に取り組んでます。きっかけは、佐藤優さんの本で紹介されていたこと。論理的思考力の弱さに目を背けたままでいましたが、がんばって3冊、やりきってみるつもりです。2012/08/14
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