ヒュウガ・ウイルス: 五分後の世界2

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877281083

作品紹介・あらすじ

21世紀はこの小説で始まる。点状出血、内臓溶解、骨格筋の爆発的なケイレン。信じ難い致死率の出現ウイルスは何を象徴しているのか?ずれた時空の日本を襲う生存への最大の試練。世界人類が迎えた「最後の審判」を刻む衝撃のドキュメント。

感想・レビュー・書評

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  • 前作同様スピード感溢れる描写と緊迫する世界観がラストまで続いて疲労と共に読了。
    UGの男達に惚れ惚れする一冊でした。

    キャサリン・コウリーという女性を加える事でUGの男達の屈強な肉体と精神が際立ってます。

    ウイルスの描写はちょっと分からないことが多かったけど楽しめました(^ ^)


    ブク友おびさん♪カッコ良い男達を教えてくれてありがと笑
    次はコインロッカー読みますね〜(^_^)v

    • おびのりさん
      さて、戦うか。
      さて、戦うか。
      2023/05/13
    • みんみんさん
      鍛え直さなきゃ笑
      昔子供が「おまえの母さんって怖い⁇」
      ってよく聞かれるんだけど…
      って言われて爆笑しましたψ(`∇´)ψ
      鍛え直さなきゃ笑
      昔子供が「おまえの母さんって怖い⁇」
      ってよく聞かれるんだけど…
      って言われて爆笑しましたψ(`∇´)ψ
      2023/05/14
  • 一応「五分後の世界2」ということになっていますが、伝えるメッセージは少し異なります。危機感を持て!というメッセージには変わりはないのだろうけど、前作では五分前の世界でのんびりしている我々にあてられたメッセージのようでしたが、今作は5分後の世界の人間にさえ審判が下ります。

    凄惨な現実を記録しつづけたキャサリンの行き着く先は、自らの発病。
    ただしこのウィルスを克服できる方法が一つだけあって、いかに日々緊張感を持って生きているかということ。具体的にはドーパミンがどうとかといろいろ説明が書いてあったのですが、理解できませんでした。作品の内容が内容だけに、ウィルスの話がいろいろ出てきて難しい(;^_^A

    物語は、キャサリンが死に至るか生き残ることができるか、自身のこれまでの生き方に審判が下されるという感じで終わっていくのだけど、キャサリンは凄惨な状況を見てきた者として自身に起こるすべてを受け入れている感じで描かれている。

    ストーリーはすごく悲惨でグロテスクなのだけど、ラストでキャサリンが何かを突き抜けた感じに描かれていて、私は希望の光を見た気がした。
    キャサリンは命を人質にして大事なことを学んだ。
    生とか死よりも大事なものがあるのんだなぁ・・・という感じ。

    そういう意味では前作から続いているメッセージなのだけど、前作ではその大事なものに魅せられる小田桐という男を通して我々はメッセージを受け取るのだけど、今作ではジャーナリストであるキャサリンの冷静な目を通してメッセージを受け取る分、今作の方が小気味がいい。

    しかし私としては結構感銘を受けたのですが、とにかくウィルスに関する話や用語が多くて、その辺を理解するのが大変でした。
    また頭がすっきりしたらもう一度読んでみたいです。

  • 知人のTweetから興味が湧き、たぶん、20年ぶりぐらいの再読。
    ウィルスは寄生先を殺そうとしているわけではなく、ウィルスが繁殖し、生きながらえるために寄生する。
    そう考えると、野生動物の減少が、動物から人間へ寄生先を変えるきっかけになっているのかも?と読みながら思った。

    この小説の前編になる「五分後の世界」の世界観がすごく好きで、ヒュウガ・ウィルスにも出てくるUG兵士の考え方や話し方もすごくいい。

  • 初めて村上龍作品を読んだのがこれだった。本を読みながらも、まるで映画を観ているような。この本がきっかけで村上龍作品にのめり込んでいくこととなる。

  • コンビナートが見捨てられて人が退化したイギリス領の件で、勝手なことするな と憤る自分がいた。

    こんなことを考えていた村上龍には、日本は世界はどんな風に見えているんだろう?

  • 荒廃した世界で未知のウィルスが蔓延し居住者が脅かされる。その地域に人物の救助や発生源と思われる村の処理に精鋭兵士が赴く話。 五分後の世界の続編というわけではないけれど、同じ世界の話、相変わらず説明や描写が細かく想像するより投影されている感じ生々しい。ウィルスに対抗する方法をもうちょっと別のものにして欲しかった。

  • 危機感をエネルギーに変換できる者だけが生き残ることができる。
    前作もそうだったけれど、ストーリーやアンダーグラウンドの人々の生き方は確かに魅力的ではあるのだが、あまりにもUGが持ち上げられすぎているような気がして、終盤に入ると作者の意図と世界観に置いて行かれてしまう。
    エピローグでは最終的にウイルスから生き残れるのはUGのような精神性を持つ者だけだということを暗示する終わり方になっていて、読んでいて少しつんのめってしまった。

    ただ、それでもやっぱり面白いし、すごく力のある文章を書かれる方だなあ、と。想像するのも難しいような奇病にある程度科学的な根拠が与えられていたり、前作の小田桐や今作のコウリーの成長、それから物語を徹頭徹尾貫いているUGの空気には、すごくぐっとくるものがありました。

  • 激しいウィルスの描写でした。
    3は無いのだろうなぁ。

  • 5分後の世界では
    日常的に危機意識を
    エネルギーに変えていた者のみが生き残れる。

    現実の世界でも。

  • おもしろかったー。ほんと。
    5分後の世界は実は描写が生々しくて読んでいてきついところもあったのだけれど、これは純粋に面白かった。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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