- Amazon.co.jp ・本 (513ページ)
- / ISBN・EAN: 9784877282103
作品紹介・あらすじ
1930年頃、大阪の朝鮮人密集地域の蒲鉾工場・東邦産業で働く金俊平は、その巨漢と凶暴な性格で極道からも恐れられていた。ある日、飛田遊廓の女郎・八重の虜になって錯乱した同僚が、自分の腹を切り裂いて死ぬという騒動が起こる。興味を抱いた金俊平は八重の淫蕩な女体に溺れて水揚げするが、逃げられてしまう。自棄になった金俊平は警官隊を叩きのめして東邦産業を馘になり、太平産業へ移る。数カ月後、金俊平は飲み屋を経営する子連れで美貌の李英姫を凌辱して強引に結婚するが、かつて賭場の争いで半殺しにした極道たちとの大乱闘の末、大阪を離れる。直後、太平産業では朝鮮人労働者の解雇をめぐる激しい労働争議が起こるが、それは太平洋戦争前夜の暗い時代の幕開けに過ぎなかった。
感想・レビュー・書評
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今まで知らなかった在日韓国人の歴史を垣間見る事が出来、暴力と性的な表現に溢れ、いっきにに読んでしまった。金俊平に、共感できる場面は全くないけど、凶暴な動物に対して抱くような関心が湧く。読んでいる間、どうして北野武が俊平を演じたんだろうという、疑問が常に頭に浮かんでしまい困った
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・あらすじ
おれのおやじは強くて最悪で。
・かんそう
こいつ最悪。読んでて気分わるくなるけど引き込まれる。最後はちょっとスカッとする。スカッとする自分もちょっと嫌。読んだあとの記憶には残る小説。 -
小説としては良い出来とは思えないが、人物像が強烈で力づくで読まされ、記憶に強く残る。主要な部分ではないがウジ虫の這っている肉を食べるシーンが特に印象的。ほんとにこれが美味しいのか?興味がある
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ひさしぶりに読み直した「血と骨」。誰も信じず力づくで人を動かす罪深き金俊平が老い、妻子はやりたい放題、そして死を恐れる日々。同情の余地がないはずなのに哀れに感じるのはなぜだろう。各登場人物のたくましさ、生き様に飲み込まれ一気にやはり読んでしまった。決して読んでいて楽しい話ではないがこれだけの惹き付ける力には毎回圧倒される。
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歳をとっておじいちゃんになったらやってきた事の全てが許されると思うなよギリリ
女がモノのようだ… -
前回読んだ本、『昭和二十年夏、子供たちが見た日本』から引き出された本。著者はこの小説の主人公の子どもで、終戦当時は12歳でした。その父はとんでもなく暴力的な男。その破天荒な人生は、上下2段組の500ページという長編にかかわらず、語りつくせないところがあります。詳しくはブログで…
http://pinvill.cocolog-nifty.com/daybooks/2011/11/post-95e0.html