- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784884743482
感想・レビュー・書評
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結果ばかり重要視される現代。
プロセスをもっと大事にするべき。
原因があるから結果があるのだ。
小さな積み重ねをできる人が大きな成果をあげる。
小さく生きて、大きく遺す
「義務でないことをどれだけできるか」
人間の魅力に直結する
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鍵山氏はイエローハットの創業者で、トイレ掃除の筋?では有名な方。
この方も、下坐に生きることによって世間から認められたのだ。読んでいて気持ちが引き締まる感じ。(HPの日記より)
※2001.10.7購入@読書のすすめ
2001.11.4読書開始
2001.11.8読了
2002.6.28読了(2回目)
2007.9.17売却済み -
掃除のおばさんに本当の意味で感謝をもってお礼を言うには、まず自分が掃除をしておばさんのありがたみを身をもって知ることである。
そして、このような一見誰でも出来そうなことを、頭で考えたり他人にやらせるのではなく、自らが進んでコツコツと積み重ねていくことが、巡り巡って自分の幸せとなり助けとなる。逆に悪いこともまた然りである。
また、積み重ねるプロセスを大切にすべきであって、結果ばかり求めていては長続きしないし、いつかツケがやってくる。
大体そんな感じの内容です。まさにタイトル通りの本だと思います。 -
努力を積み重ねれば平凡は非凡に変わる
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成果が上げれる人とあげれない人の差は、無駄があるかないか。無駄が少なくなるには気づくこと。
・一つ目は微差、僅差の積み重ねを追求すること。ほんのわずかな結果は変わらない、あるいは成果がよくなるかわからかないとなると、だいたいやらないで、いままでやってきた方法を続ける。ただ、微差、僅差を大事にして積み重ねてると大変大きな力を持ってくる。
・もう一つの気づく人になるための条件は、人を喜ばすこと。たえず人を喜ばせる気持ちで物事をやる、人生を送る、毎日を送る。
・感謝、感動がいい縁をつくる。
・人間の喜びで最たるものは、人に頼りにされ、人にあてにされること。
・いい人との関わりを持つということが、知識、技能をもつのと同じぐらい、またそれ以上に大事なことである
・よく気づく人になる。人との関係において、自分のやっていることがどうなのかとうことにたえず気づく。あるいは、このひとのためにどうしたらいいかということを基本にして気付く人にならないといけない。
・小さなことに目を向ける。特別なことを探すよりも、当たり前の、誰でも知ってはいるけどもやっていないことはたくさんある。
・やるときは徹底してやると、次からはどんどん効率、能率が高まっていく。能率、効率が高まらないようなやり方は駄目である。さらに、この幅を広げていくことが人間の人格を高め、たかめていくことと比例する。
・また人間は義務でやらなくてもいいことがどれだけできるかというけどが、人格に比例している。
・人は人によって生きる。
・小さく生きて大きく遺す
→大事だとは思ってるけど、中々できていない。採算意識にも、日々の生活にも至るところにいえる。僅差、微差ということと、人を喜ばすことを意識しようと思う。 -
古き良き。
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良樹細根
→根が広く深く張っていれば必ずいい木になる。根を疎かにして良樹になる事は決してない。 -
”年末に「2014年最初に読む本」と決めていた一冊。多くの未読本を前におりてきた直感は正解だった。
掃除道の話が中心かとおもいきや、読み進めるなかで一番印象に残ったのは「気づく人になる」というメッセージだった。
鍵山さんによると、「いつも気づく人になる方法」は次の二つ。
1.微差、僅差を積み重ねる
2.一歩踏み込んで人を喜ばす
2014年は、この2つを意識して実践していこう。
(追記)
仕事始めの1週間がすぎて感じたこと。
実践にあたっては、もうひとつ「小さく使って大きく遺す」も意識すべし!
<読書メモ>
・私を含めて世の中の人はだれでも、特別になりたい、人より頭一つでも抜きん出て特別な人生を送りたいと思っているわけですが、(略)間もなく還暦を迎えるこの年まで人生を送ってきて、世の中に特別なこととか特別なものは何もない、とつくづく思うわけです。(p.13-14)
・そのことを慶応大学をつくられた福沢諭吉先生は、「鄙事(ひじ)多能」と言っておられます。(略)先生は、普通の人たちが雑事と片付ける細々としたこと、例えば、朝起きたら布団をたたむとか、雨戸を開けるとか、ちょっと家の前を掃くとか、そういった身辺の雑事に対していつも多能で、器用でなければいけないと教えております。(p.14)
・それでは、どうしたら無駄が少なくなるかということですが、当然、いつもこういうことに気をつけて、気づく人になることです。(p.21)
★いつも気づく人になる方法 二つ(p.22-28)
1.微差、僅差の積み重ね
2.一歩踏み込んで人を喜ばす
#1については、ほんのわずかでもいいことならばそれをやる。いままでやってこなかったこと、やり慣れた楽なやり方から離れること(わずかな差でも A,B,C,D,E,Fまでいく) 夏目漱石の手紙(「世の中は根気の前には頭を下げることを知っています。火花の前には一瞬の記憶しか与えてくれません。だから、牛のよだれのようにもっと根気よくやりなさい」)
#2については、『尊徳翁遺訓』のクワを借りた話(菜の種をまこうとしているから貸せない→「私が代わってその畑を耕しましょう。菜の種もまいてあげます」)
★私は人のスリッパを揃えてきて損をしたことはありませんし、人の洗い桶を片づけてひとつも損をしたことがありません。(略)
いまからでも遅くありませんから、ぜひやっていただきたいと思います。もう遅いなんて思う人は駄目です。いまから、今日から、やっていただいたいと思います。(p.39)
#♪作り出す人、使う人、でもそれだけじゃ回らないよね?、が頭に浮かぶ。
●心のすさまない会社にする(p.48)
(略)
私は何が嫌いかといって、すさんだ心ほど嫌いなものはありません。ですから、少々お金を犠牲にしようが何をしようが、心のすさまない会社にしようと思って今日までやってきました。(p.50)
#「自社にとって不都合なことを他者に転嫁しているとどうなるかというと、社員は間違いなくすさんでいきます」・・・。
・すさんだ心の集団、会社ほど悲惨なものはありません。いくら経常利益を上げて、新聞紙上でどれだけ持てはやされても、私はそんな会社は決していい会社だとは思いません。それよりも、郵便を届けてくださる方、出前を持ってくる人、商品を届けに来る人、運送会社の運転手さんといった人に思いやりが持てるような会社でありたいと思います。(p.51)
#★これ、とても身にしみた。いままで以上に、こういった方々に感謝の言葉と行動を示していこう。
★老子が「終身道を譲るも百歩を枉(まげ)ず」という言葉を残しております。一生の間に人に道を譲ってあげても、その合計は百歩も超えませんよということです。(p.58)
#すてきな言葉。「言葉のごちそう」としていただき!
#ただ、出典は「老子」ではないらしい(手持ちの講談社学術文庫『老子』には見つからず)。『小學』嘉言59 に「孝友先生朱仁軌隱居養親。常誨子弟曰、終身讓路不枉百歩。終身讓畔不失一?。」とあるそうだ。 http://mokusai-web.com/kougiroku/shougaku/kagen/kagen56_67.html
#『新唐書』にも記載があるとのこと。 http://chinawords.seesaa.net/article/6126518.html
・いい縁ほど放っておけば薄くなりますから、これをつなごうという意思を持たなければなりません。(p.64)
#「一歩踏み込んで人を喜ばす」に通じる言葉。自分から求めなくては!
★何か特別なことをしないと人並み以上になれないのではないかと思って、特別のことを探しているうちに人生の半分ぐらいきて、特別なことがないと気がついたときにはもう遅いということがあります。
特別なことを探すよりも、当たり前の、だれでも知ってはいるけれども、やっていないことはいっぱいあります。そういう小さなことに目を向けて、それを徹底していただくことをまずお勧めしたいと思います。(p.83)
#とても耳に痛い言葉。けだし名言。
・整理整頓は仕事の能率、効率を高め、清掃・清潔は、仕事の質をよくするものですから、目的が違います。(p.86)
#「質」!
・そういうふうに、やるときは徹底してやると、次からはどんどん効率、能率が高まっていきます。能率、効率が高まらないようなやり方は駄目です。さらに、この幅を広げていくことが人間の人格を深め、高めていくことと比例していきます。自分の会社の前だけを掃除するなどというと、同じ掃除をしても意義は非常に低く、それは、自分さえよければという考えにも通じるわけです。その幅が広がっていったときにはじめて、人間の人格は上がっていきます。
なぜかというと、人間は義務でやらなくてもいいことがどれだけやれるかということが人格に比例していると思います。(p.91)
#本まなも人間塾もその他のことも…。
・「お宅はこうしたほうがいい。ああしたほうがいい。こんな汚いお店は駄目です」というようなことが自信を持って言えるのでなければならない。
(略)本当の誠意というのは、空気を通して相手に通じます。自分が本当に自信を持たずに言ったことは、同じ言葉であっても通じません。ですから、私はまず自分のほうからきちっとするという考え方でやっています。(p.105)
#厳しさと誠意、自信は一体のもの。
★小さく使って大きく遺す
枠を使いつくさないで、必ず小さめに使っておく(p.106)
#例)9時までいいですよ→8時45分に終わる、費用のなかであっても備品を使い尽くさない、「5分でいいから面会を…」とお願いしたら5分以内で終わる
★ここの皆さんは、自分たちの手でできるだけのことをしようというので、それとなく集まって活動を始められた。そして地域を活性化するためには、まず自分たちを活性化しなければならないと考えた。(p.128)
#岐阜県の二十一世紀クラブについて。
#さらにいえるのは、チームの活性化のためには、まず「自分」を活性化!ということ。
・「今日は汚れていて大変だったけど嬉しかった」といいます。なぜかというと、汚れていたということは使ってもらったということですから、使ってもらって嬉しいというんですね。(p.130)
#対談で、浅野喜起さんからエピソード紹介。鍵山さんの郷里の後輩、田中さんのお嬢さんの言葉から。
●みな、最短距離をいこうとしますから、簡単ですぐできることばかりに目がいってしまって、何が大事なのか、ということがどこかへいってしまいます。私は何ことというのは難しいことだと思います。(p.147)
#すぐにはできない。時間がかかってもやる。それがプロセス主義。いいプロセスの上に出た結果こそ価値がある!!
★ときには目標を見失いそうになったり、気持ちが萎えそうになることもあるんですが、やることは人が見捨ててしまいそうな小さなことでも、紙一枚の厚さでいいから積み上げることが大事だと思います。目には見えないけれども、確実に積み上がっているんですね。私は「小さく生きて大きく遺す」といっているんですが、大事なのはこういうことだと思います。(p.160)
<きっかけ>
人間塾課題図書として。
●印は、2014年3月の人間塾でのディスカッションでいいなと思い、追記した項目。” -
凡事徹底 (活学叢書)
1994/11/10 著:鍵山 秀三郎
凡事徹底
この四字こそ、商人道の根幹であり、運をつかむこつである。二十一世紀が、もうそこまできているが、まだこれという光は射していない。英雄、偉人の時代は去った。これからの世は、衆と共に生きてゆく、そういう人が待望され、仰望されるであろう。
本書の構成は以下の3章から成る。
①凡事徹底
②縁をつなぐ
③企業の質をどう高めるか
西川きよし師匠も言うように「小さなことからコツコツと」
著書も同じように凡事を徹底することのすばらしさを説いてくれている。
凡事ひとつがもたらす結果はないに等しい。しかし、凡事であろうとも積み重ねば凡事ではない。そして素晴らしい結果のためにするべきではないものの凡事を積み上げねば始まらないのも事実。
今でこそ再度スポットライトをあてて、大切にすべきことなのかもしれない。