目こぼし歌こぼし (子どもの文学・青い海シリーズ 28)

著者 : 上野瞭

• 童話館出版 (2015年1月1日発売)

感想・レビュー・書評

[kaze229さんの感想 · 2023年11月1日]

何十年ぶりだろう
上野瞭さん!
もう逝去されてから20年になる
何げなく書棚の奥にあった
この一冊を　読み始めて見たら
あっ　と言う間に　引き込まれてしまった

「侍の時代」を背景にした　創作物語
飛行機も　電車も　車も　出てこない
しかし　ここには
きちんと「人間」が描きこまれる
どうしようもない　人間の業
どうしようもない　人間の愚かさ
どうしようもない　人間のずる賢さ

この物語の　中の「悪」の仕組みは
この現代の「悪」にも見事に呼応している

人は　それでも　生きていく存在なのだ
人は　それだから　生きていかねばならないのだ

改めて「人」が　生きていくことの指標として　
読み取ることのできる一冊である

[kaze229さん · 2023/12/28]

猫丸さん
全く　同感です!

みみざわりのよい
わかりやすい
すぐに役に立つ
そんな「言葉」付きのものが
氾濫している　今こそ
しっかり　読まれるべき　お人ですよね

追記
「ひげよ　さらば」の復刊は知りませんでした。
すてきな情報　ありがとうございます。

[猫丸(nyancomaru)さん · 2024/01/11]

kaze229さん
> すぐに役に立つ
猫はスロウなので早くとか苦手です。計算も得意じゃないのでお金に換算されるのも、、、
こんな猫ですが本年もゆるりと宜しくお願いいたします。

[kaze229さん · 2024/01/12]

猫丸さん
がんばらないように　がんばる
いつも　心がけていることです

どうぞ　今年も　ぼちぼちと　よろしくお願いします

[げこがこさんの感想 · 2020年6月22日]

小学生のころを思い出しました。
自分の子どもの頃は、こういうメッセージ性の強い作品が多かった気がする。
やはり、戦争経験者は違うね。

著者プロフィール

1928年8月16日生まれ。京都生まれ。同志社大学文学部文化学科卒。『ひげよ、さらば』で日本児童文学者協会賞、京都新聞五大賞文化賞を受賞。児童文学評論多数。創作には『さらば、おやじどの』『日本宝島』など。一般向けの小説には映画化された『砂の上のロビンソン』などが、エッセイ集には『ただいま故障中』などがある。2002年1月27日没。

「2023年 『ひげよ、さらば』 で使われていた紹介文から引用しています。」