スメルズライクグリーンスピリット SIDE:B (POE BACKS) (ポーバックス Be comics)

著者 :
  • ふゅーじょんぷろだくと
4.53
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本棚登録 : 1104
感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784893938060

感想・レビュー・書評

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  • これで完結ですが、泣けます。
    本当、胸が苦しい。
    この話はBLだというのに、フトシと夢野のカプよりも、フトシと桐野の関係の方が好きです。
    桃源郷を目指して、辿り着けなかった二人。
    桐野のパンドラの箱は閉じられ二度と開く事はなかったけれど、たった一瞬でもあの時期を二人で過ごせただけでも幸せだったのかもしれません。

    先生もオカルトっぽくて気持ち悪かったけれど、過去を考えると切ないですなあ。

    フトシのお母さんが本当に素敵で、こういう親ばかりだったら楽しく生きられるのになあと思います。(桐野だけでなく、我が家も振り返りつつ)

  • ▼あらすじ
    女装に興味がある、同性が好き、人とはどこか違う…口に出来なかった悩みを打ち明ける事でクラスのいじめられっ子だった三島といじめっ子だった桐野は固い絆で結ばれていた。
    休み時間の屋上で語られる2人だけの夢物語は現実の息苦しさを忘れさせてくれる唯一の居場所になる。しかしそんな束の間の平和も、三島が社会科の教師・柳田(ルビ:やなぎだ)に目をつけられてしまった事からガラガラと崩れ始める。
    小さな田舎町に駆け巡るウワサや息子へ多大な期待を寄せる母の想い、その全てと対峙しながら三島と桐野、2人が導きだす答えとは――。
    人は幸せになる為に、何を置き去りにしなければならないのか…誰しもが人生で向き合う葛藤に挑む少年達の姿がグサリ、グサリと心を突き刺す。

    ***

    SIDE:Aはギャグ要素が比較的多くてクスッとなる部分が多かったり、かと思えば男前でイケメンな桐野がまさかあんなキャラだったとは思わず凄まじい衝撃を受けたり…。
    (表紙を見て三島と桐野がくっつくのだろうと予想していたので…笑)
    そして後半は柳田の暴走に恐怖したりと嵐のように目紛しく変わっていく展開に読んでいて「何だこの漫画は…!!??」と何度も思いました。
    柳田のあの狂気じみた笑顔や言動が本当に怖かった…!
    BLでここまでゾッとしたのは初めてかもしれません。

    SIDE:Bはまた展開がぐるぐると変わり…最後は「えっ!?こんな終わり方!?」って感じです。
    とりあえず一言。切ないっ…!
    SIDE:Aを読んだ時はまさかこんな切ない終わり方をする作品だとは思ってもみなかったです。
    桐野が目に涙を浮かべて「楽しかったねぇ…」と呟く部分は読んでいて本当に胸が締め付けられました。

    三島も夢野も桐野も、凄くカッコ良く成長したけど…最後、アキアカネを瞳に映した桐野の姿がただただ切なくて。
    彼は一体何を思っていたんだろうと。誰にも分からないからこそ悲しくて。
    いつか桐野の母親が居なくなった時、桐野が自分にとって本当の幸せを掴んでくれたらと願わずにはいられません。
    そうなった時は…難しいかもしれないけど、奥さんも子供も桐野の事を理解して欲しいです。

    「このBLがやばい!2014年度版」ランキング7位という作品なだけあって凄く引き込まれる作品だとは思うのですが最後の方は駆け足で一気に終わってしまったのが残念。
    三島と夢野がくっ付いた直後のお話など見たかったのですが…うーん……。
    エロは少ないのでBL初心者さんや切ない青春系のお話が好きな方にお勧めしたいです。

  • 桐野のことが本当に心配。柳田のようになってしまうのではないだろうか。

  • うわーめちゃめちゃ良かった……!

  • 『このBLがやばい!2014年度版』第7位

    何が一番こわいって田舎のおばちゃんのあっという間に流れていく噂ね。
    フトシ母かっこよすぎて惚れる…
    桐野も三島も親に受け入れてもらったけれど進む道はちがうってわかったところでぐっときた。

    それにしても夢野いい男に育ちましたね~////

  • 切ない。本当はみんながありのまま幸せになれたらいいのに。

  • BLで泣きそうになったの初めてだよ。てか、これBLじゃないよね?あれ?BLてなんだっけ?

  • 巻末口絵は三島と柳田(中学生)?

    夢野の、男性の象徴見たら萎えたって感覚はすごく分かる、というか一般的な男子の思考だと思う。現実的にありそうな話というかよく聞く話。
    それぞれの家族事情に踏み込んだ話になり、桃源郷を目指してどこへも行けなかった夏の終わりで締めて十年後へ。
    好きだったガチムチ先生の第2ボタンをスマートに獲得した桐野が好き。諦めてもその諦めの上に幸せが降ることもある。
    三島は自分の方向性を見定めて夢野と落ち着いた……ことになるのかな。
    巻末に柳田先生が男の子好きになった原因の南條少年との話があるけど、柳田は男の子が好きなんじゃなくて自分の第一の人生を終わらせた南條への思慕とか強烈な印象をまだ引きずってるだけなんじゃないかな。南條君の小悪魔感すごいなぁ。

  • ギャグも入ってて、少し狂気じみてて、でもシリアスで面白かった!
    息子陣みんな母親想いのいい子で、幸せであればいいなと思いました。太い志とか、三島くんかっこいいわ。
    長い目で見て「正解」は誰にも分からないけど、自分で選んだってことが大切なんだろう。気づけば異質を自覚して幼いままではいれなくて、優しいからこそ敏感になって、まだ少年と呼ばれる時期に特に、親の存在って大きい。柳田先生、失礼だけど同情せざるを得ない…。

  • まだ未成熟で可能性にあふれた子どもの一生を決めるのは、おそらくほんの些細なもの。
    たったひと夏のひとときに築いた情。
    母親のたったひとつの言葉。
    不確かな未来を選択するときの周囲の環境。
    桐野くんが父親との電話を終えた後の表情と、ラストで赤とんぼを見る瞳が印象的でした。
    大切な人と自分のために選択した道が正しいのか正しくないのか、大人になっても結局わからないままで、それでも桐野くんが幸せであれば良い。
    (主人公は多分、三島くんのはずなのに、なぜか桐野くんのしあわせが一番気になります、しあわせであれ!切実に!)

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