いのち愛づる姫: ものみな一つの細胞から

  • 藤原書店
3.13
  • (1)
  • (1)
  • (4)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 20
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (75ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894345652

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 絵がきれい。

  • たった一個の細胞が
    生きものすべてのはじまり
    自然界に手ぬきはない

    ものみな一つの細胞から
    生まれたいのち 尊い生命
    三十八億年のむかし
    生まれた一個の細胞
    いのちの みなもと

    バクテリア(細菌) 江戸時代の飛脚 ~ゲノム
    ミドリムシ 京女  ~葉緑体
    ボルボックス 若衆
    カイメン(海綿動物) 町娘
    クラゲ(刺胞動物しほうどうぶつ) そのまま
    タイ(脊椎動物せきついどうぶつ)  小太り中年男性
    松(裸子植物らししょくぶつ) 枝っぷりのいい老松の幹から出た老女
    シダ 東北弁の影のある男

    「ものみな一つの細胞から」

    細胞はつくることができない
    細胞は細胞からしか生まれない

    地球上の生きものすべて、この細胞から生まれた仲間である


    <歴史>
    R/フックが17世紀の半ば、小部屋に細胞(cell)を発見
    19世紀の後半 生きている細胞が観察され、そのはたらきが調べられるようになった
    20世紀後半、細胞内でDNAやタンパク質などの分子のはたらきがわかってきた

    11世紀「堤中納言物語」が書かれた 源氏物語と同時期

    愛づる(めづる)は美しいから愛するとか、好みのまま好きになるという愛ではなく、時間をかけて本質を見出した時に生まれる愛であり、知的な面がある。「愛知」

  • ミュージカル脚本家が生命科学者と一緒に作った細胞論ミュージカルの台本。虫愛ずる姫がヒロインで、他に江戸時代の飛脚のバクテリアや京女のミドリムシ、東北弁の男のシダが登場し、ものはみなひとつの細胞から生れた・・と。堀文子さんの絵は、この脚本のために描かれたものではなく既存の作品で、舞台のスライドとして使用されたもの。コンセプトは分かるけれど、絵本としては図式的。しかし堀文子さんの絵は奥が深く感動的だ。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1936年東京生まれ。JT生命誌研究館名誉館長。理学博士。東京大学大学院生物化学科修了。ゲノムを基本に生きものの歴史と関係を読み解く「生命誌」を提唱。JT生命誌研究館を開設し、2002年より同館館長。『生命誌の扉をひらく』『自己創出する生命』(毎日出版文化賞)、『ゲノムが語る生命』ほか著書多数。

「2022年 『科学はこのままでいいのかな』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中村桂子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×