石垣りん詩集 (ハルキ文庫 い 2-1)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894564138

感想・レビュー・書評

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  • 「愛読書は石垣りんの詩集です」と語る女性がいれば、それだけで私はいっぺんに好きになってしまうことだろう。石垣りんの詩は、生活という大地にしっかりと足を下ろし、足の指が大地を鷲づかみにしているような力感に満ちている。

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  • ことばの硬質な感じが好きです

  • 戦う職業婦人・石垣りんの代表詩集。流麗な詩とは一線を画する、野太い女性としてのアジテーションがかっこいいです。

  • その名のとおり りんとしたまなざしで、すっと背すじをのばし
    自然を、社会を、時代を、人間を、そして自らをみつめ、
    素朴な言葉で詩をつむぐ。
    地に足をつけ、生活に根ざした場所から
    ひろくて大きな世界をみとおす。
    慈しみと冷徹さ、その両方をかねそなえた感受性をもって。
    石垣 りんさんは、そんな詩人だと思う。
    苦悩にあえぎながらも、逃げず まっすぐに現実を見据え、
    立ち向かう彼女のつよさと、
    そんな彼女が 時折ぽろりとみせるよわさ がすきだ。
    血のかよった彼女の言葉は、まっすぐに私たちのこころに届く。

  • 生々しく容赦なく、包み隠さず壮絶に、きっぱりと言い切ってしまう潔さ。 戦中、戦後の社会的な時代の詩でもあるんだけれど、その見通しの切先の鋭さ。

  • 一番好きな詩人。惜しくも昨年(2004/12)享年84歳で亡くなられた。背負うものがどんなに重くても運命を恨むことなく、明るく力強く一人で立って歩いて生き抜いた女性。そんな彼女が書く詩には当然飾りなどなく、難しい言葉なども使われない。ごく日常的に使われる言葉で出来ているのになぜか新鮮。淡々とした中に強い意志がこめられている。背筋が伸びるようで読んでいてとにかく気持ちが良いのだ。りんさんとは感性が、感覚が近いのかなぁなどど光栄に思ったりする。

  • ふと、本屋で読んだ詩集。
    初めて読んだ石垣りんの詩集は激しく、胸を打つ。
    “儀式”は私が初めて魚をさばいた日を思い出した。・・・といっても小さいころから野生児だったあたしにとって、そのとき恐れは感じていなかった。
    この詩を読んで考える。
    私たちは生かされている。

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著者プロフィール

石垣りん一九二〇年東京生まれ。詩人。高等小学校時代から詩作を始め、少女雑誌に投稿する。小学校卒業後、十四歳で日本興業銀行に就職。二十五歳の時に敗戦を迎え、戦後は職場の組合活動にも参加しながら詩作に集中。三八年同人誌「断層」を創刊し福田正夫に師事。五九年第一詩集『私の前にある鍋とお釜と燃える火と』刊行。六九年第二詩集『表札など』でH氏賞、七一年『石垣りん詩集』で田村俊子賞、七九年『略歴』で地球賞を受賞。二〇〇四年没。

「2023年 『朝のあかり 石垣りんエッセイ集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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