工藤直子詩集 (ハルキ文庫 く 5-1)

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  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894569942

感想・レビュー・書評

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  • とにかく読んでいて楽しいです。気持ちが明るくなります。
    これだけ楽しいことを考えて、ことばにしていくという才能はすごいと思います。しかも、同じようなものがなく、みんな違う。

    Ⅰ地球いろいろより
    「地球は」
    地球は
    みどりを着るのが好き
    とりわけ雨あがりは
    洗いたてのシャツ
    いきものを ブローチのように
    くっつけて
    地球 いばっている

    みどりは
    お前の 晴れ着だね。


    Ⅱ生きものいろいろでは
    タマネギが涙を流したり、干しシイタケが身の上ばなしをしたりします。
    カニはジャンケンポンが好きで、ひぐらしはカナカナとギロンをします。

    Ⅲのはらのみんなには名前がついています。
    「あげはゆりこ」さん「あらいぐまげん」くん「いけしずこ」さん「いしころかずお」くん。
    あいうえお順に並んでいます。

    「おいわい」 にじひめこ
    きょうは
    うれしいことがありました
    のはらにリボンをかけました


    Ⅳこどものころ
    こどものころってこんなに楽しかったっけと思いました。

    Ⅴでんせついろいろ
    この章が一番面白くて好きです。
    「てつがくのライオン」は有名ですね。
    「パリにいきたいくじら」「ぼんじゅーる」も楽しいです。

    Ⅵこころいろいろ
    とっても素敵なこころのいろいろです。
    「あいたくて」「痛い」「ほんとう」「こころ」「ひとつきりの心」「帰る」「また あいたくて」が特に素敵でした。

  • 晴れた日の昼下がりにぴったりな詩集。読んでいると、ホッとして元気が出た。動物、植物、自然が中心にいて、読むと何気ない日常生活の大切さに意識が向く。どれもよかったが、職質を受けてサッと逃げる様子がくすりと笑えた「ちょっと待て満月」、のんびりしたお昼の時間を思い出す「お昼のニュース」、あしたがあることに気持ちが浮上した「身の上ばなし」がとくにお気に入り。疲れたときに読み返したいと感じた一冊。

  • 平易な文に隠された深淵な哲学を感じられる詩

  • てつがくのライオンが読みたくて購入したが、あいたくて等代表的な詩もたくさん載っていて、そのみずみずしさとふわふわした感覚に感動してしまった。河合隼雄氏の解説も良い。ただ巻末のおじさん3人の座談会が2002年の内容なのに旧い価値観でアタマカチコチだったので読まなきゃよかったと後悔した。

  • わたし のことと、 ちきゅう のこと。
    詩人は自由だと思った。

  • 手元に置いておく本。巳年に使いたい詩があるの。2年後まで覚えておかなくちゃ。

  • この人の詩は、なんでこんなに心地よいのかなあ。
    「のはらうた」も「てつがくのライオン」もとっても大好きだけど。
    やっぱり、特別に愛しいのは、「ちびへび」。

    あれは中学校の時。
    多分高校入試のための国語のワークの背表紙に。
    ちびへびが、いたのです。
    一目見た瞬間、もう虜。
    可愛い!可愛い!そして切ない…!

    詩の主人公はみんな、基本的にのびのびと明るく、生命力とおひさまにあふれてるんだけど、ほんのちょっとだけ、切ない。
    その、ほんのちょっとの切なさに、心がキュッとします。
    どれも大好きですが「ごまめ」「なくなよ なあ」に、愛。

  • 「てつがくのライオン」に惹かれて手に取った詩集。
    イルカや鯨やライオンやモンシロチョウになって、直子さんはとても素直でしなやかな言葉で詩を書いている。

    わかりやすいのに、よく分らない詩集。

  • のはらうたの人。
    松本大洋の母。

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著者プロフィール

台湾生まれ。お茶の水女子大学中国文学科卒業。女性初のコピーライターとして活躍した後、詩人・童話作家に。『てつがくのライオン』(絵・佐野洋子)で日本児童文学者協会新人賞、『ともだちは海のにおい』でサンケイ児童出版文化賞受賞。野原の生き物や自然が躍動する詩集『のはらうた』は、子どもたちに愛され、ロングセラーとなっている。『ねこはしる』『まるごと好きです』など、多くの詩集・絵本・エッセイがある。

「2020年 『女声(同声)合唱とピアノのための いのちへのオマージュ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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