文化人類学と現代民俗学 (風響社ブックレット「関西学院大学 現代民俗学・文化人類学リブレット」)

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  • 風響社
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  • Amazon.co.jp ・本 (100ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894894129

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  • 文化人類学は、「外国又は他民族を知ることで自国(自民族)を発展させていこう」、民俗学は、「自国の今ある習慣行事その他のルーツを知ることで自身(自国)は今後どうするべきかに活かしていこう」 しかし、国際化や国籍・移動が自由になり、両者の学問は重なることが多くなってきている。

    自国の特性や独自性を理解するには、外国のことにも目を向けて普遍性、個別性を体得する必要がある(人類学)
    新しいものを取り入れたり、何かを改廃したり、やり方を変えていく時には今あるものがどのようなルーツで今に至ったのか理解することで廃絶すべきもの・残すべきものが見えてくる。より良い選択をするための、未来に向けた学問(民俗学)

    一日で一気に読んだ結果、解釈はこんな感じ。
    民俗学学会、誰でも入れるとあったので入ってみたい。
    でもこれを読んでいると、今をより良くするためにこんなことを学びたい、ってちゃんと考えをもっていないとなのかな。それを言語化しておく必要がありそう。

    柳田國男の功績がとてもわかりやすく解説されていてよかった。
    そして勉強したい気持ちも刺激された。
    今のこの世の中で気になること、課題に感じることはなんでも民俗学のフィールドになる、そんな風に捉えたら世界の見方が変わるだろうと思った。

    それぞれの学問の立ち位置やあり方、アプローチが短い中にも凝縮されているので、また勉強が進んで時間がたった後に読み返すとまた理解度が違うかもしれない。

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著者プロフィール

1955年東京生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業。同大学大学院地域研究科修士課程修了。カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院人類学部博士課程修了(Ph.D.)。ヴァージニア・コモンウェルス大学助教授を経て、現在、北海道大学大学院文学研究科教授。主著にNative Anthropology(Trans Pacific Press, 2004)、『ネイティヴの人類学と民俗学』(弘文堂、2008年)がある。

「2017年 『〈増補新版〉 社会人類学入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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