田村のやさしく語る小論文: 代々木ゼミ方式 「作文」から「小論文」まで

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  • 代々木ライブラリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896803402

感想・レビュー・書評

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  • 小論文とはなにか、小論文と作文はどのような点がちがうのか、といった基本的な内容を、やさしい語り口で解説している本です。

    本書が刊行されたのは1993年で、まだ小論文の指導方法が明確になっていなかった時代だったのかもしれませんが、現在では小論文にかんする良書も多く刊行されています。小論文についてまったく勉強をしたことがないひとが、最初にざっと通し読みをして、小論文とはなにかということを学習するためには有益ですが、多少とも小論文についての勉強を進めているひとであれば、本書を手にする必要はないと思います。

    本書では、小論文には「独自性」と「高度性」が必要であると説明されており、それぞれの内容と勉強のしかたが解説されています。また、本書の最後には「現代日本語について」「環境問題について」「国際問題について」「女性問題について」という四つのテーマにかんして、自分の意見を書くためのヒントとなるような解説がなされていますが、現在の観点で見ると、それらの文章にはややピントがはずれているように感じられるところも含まれており、とくに優れた内容だとはいえないように思います。

  • とある私立大学文学部を受験したとき、科目は国語と英語と小論文で、おそらく田村秀行先生の小論文講義がなければここには受かることはまずなかったんじゃないかと思う。
    大学合格者は入学後講義を受け、大量のレポートや論文を提出することになるわけだから、大学講師たちがそれら提出物に振り分ける労力は多大なものとなり、ならば小論文試験の出題をするにあたっては、自分たちがどんな体裁を希望するか、そこが第一の振り分け所になってくるのだ……というお話は、言われてみればなるほどその通りで、当時の私には目からウロコだった。

    今でもご健在で、現在はブロードバンド予備校で教鞭をとっておられるようで、相変わらず余談で趣味のアルゼンチンタンゴの話など挟んでいらっしゃるのかなあ、と懐かしく思い出される。

  •  この本を読めば、文章の書き方や文脈を意識することができるようになると思います(^∀^)
     高校生向けのものですが、だからこそわかりやすくて、入門としてオススメです☆

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著者プロフィール

著述家、日本語講師。1952年、東京生まれ。京都大学文学部を卒業後、大手予備校の講師を
経て独立。フリーランスの講師として、現代文・古文・漢文を教えるとともに、古典文学の楽しさを現代に伝えるための著作活動を精力的に続けている。
編著書に、『枕草子』『徒然草・方丈記』(以上、ちくま文庫)、『姫様と紀貫之のおしゃべりしながら土佐日記』(学研M文庫)、「さらさら
読む古典シリーズ」(梧桐書院)などがある。

「2012年 『知ってるつもりで間違える慣用句100』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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