- Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
- / ISBN・EAN: 9784896942217
作品紹介・あらすじ
人類の想像力の宝庫である世界の神話や伝説の中で、花や草、樹木、果実は何を象徴し、どんな役割を果しているのか。ギリシア・ローマ・北欧・インド・日本神話から、キリスト教・仏教説話、また世界中の民話や伝承に題材を求め、植物と人間の関わりを探求した古典的名著。アイリス、アカシアからワスレナグサ、ワタまで、180項目を挿図と共に収録した決定版。
感想・レビュー・書評
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借りたもの。
50音順に紹介されている、主に西欧文化圏の花に纏わる神話伝説をまとめたもの。
そのため聖書や欧州の神話・伝説がほとんどだが、中にはネイティブアメリカン、インド神話など、アジア圏やアフリカのエピソードもある。
しかし出典がよくわからないものが多い。故に内容の信憑性、正確性が乏しい感がぬぐえない。
併読した秦寛博『花の神話』( https://booklog.jp/item/1/477530304X )の上位互換といったところか……(当然、ゲームの話は出てこないけど)
実際、訳者あとがきによると、この本は‘欧米の植物の伝説に関する書物には必ずと言っていいほど引かれる古典である(p.287)’とのこと。
出版されたのが世界大戦前ということもあってか、19世紀の残り香のような……
中国人をアヘン吸引者の代名詞のように使っていたが、
ちょうど併読していたトーマス・ヘイガー『歴史を変えた10の薬』( https://booklog.jp/item/1/4799108719 )でも挙げられていたこともあって、「張本人のイギリスの入植人が言う口か?」と思ってしまう。
非西欧圏を「未開人」と称するあたりが不快だが、この時代によく東西の文献から植物にまつわる物語を集めたと思う。
序章で岡倉天心『茶の本』( https://booklog.jp/item/1/475625280X )について触れていることに驚いた!