- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784898153451
作品紹介・あらすじ
映画 『希望の国』 (2012年10月20日(土)公開)
原作 “半ドキュメンタリー"小説
鬼才、園子温監督のもとに、福島の思いが集まり、やがて、原発事故に揺れる家族の物語が生起する。
感想・レビュー・書評
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映画の原作小説というものではなく、映画を作る取材の部分から、福島等での取材とそこで感じたこと、実際の映画のシナリオ、その映画の主人公の一家の側にいる園子温さんの視点が傍らにある、それらが混ざり合う半ドキュメンタリーな小説。
十月末に公開される映画とこの小説は相互補完されフィクションとノンフィクションを出入りする、圏内と圏外の間にあるものを行動を伴う意識の中で軽々と行き来する。園子温監督の想像力と身体性を伴って。
そして、最後の詩が園さんが詩人であることを再認識させる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小説家にしても映画監督にしても、何かを創作する人間、創作せざるをえない人間というのはいわゆる「普通」の人間ではないのかもしれない。本画作でいえば、ひとりで「さみし犬」に会いに行ったり、日の出を見に福島まで車を走らせるといった、「映画監督」という肩書きがなければ奇天烈とも言えるような行動がそれを示しているように思う。
希望を描くには、果たして絶望がなければいけないのだろうか。
絶望がなければ、希望を見いだすことができないのだろうか。
そろそろ公開される映画も、見に行ってみようと思う。 -
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う~ん、、、酷いね
【木下ほうか】今度は映画監督・園子温に性加害報道…制作プロ謝罪も、テレビ業界が静観するナゼ|日刊ゲンダイDIGIT...う~ん、、、酷いね
【木下ほうか】今度は映画監督・園子温に性加害報道…制作プロ謝罪も、テレビ業界が静観するナゼ|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geinox/3035112022/04/06
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『希望の国』という映画は園子温の代表作になるだろうな。
興行収入や作品の完成度、評価と言った面ではそういい切れないけれど、ここに園子温のエッセンスが総て入っているし、今後もこの作品を座標軸の中心として映画を描いていくだろうから。
<blockquote>
「あどけない話」 高村光太郎
智恵子は東京に空が無いという
ほんとの空が見たいという
私は驚いて空を見る
桜若葉の間に在るのは
切っても切れない
むかしなじみのきれいな空だ
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色の朝のしめりだ
智恵子は遠くを見ながら言う
阿多多羅山の山の上に
毎日出ている青い空が
智恵子のほんとの空だという
あどけない空の話である。</blockquote> -
映画は見ていない。
ドキュメンタリーのようにリアルにあふれて、もう大半原発のことを忘れて日常を送っている自分に、また深く突き刺さった。
野坂昭如のされど麗しの日々「入江で生まれ入江の幸で育ったものは、そのさだめに従うのが一番なのだ」
読んでみようと思う。 -
<閲覧スタッフより>
境界線は何を分け隔てるのか。避難区域の境界線ギリギリ手前で暮らす人々。放射性物質とともに生きてゆかねばならなくなったという現実を、目を逸らさず忘れないために、園子温は『ヒミズ』を、そして『希望の国』を作った。
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所在記号:913.6||ソノ
資料番号:10225397
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一気読みしました。
涙が止まりませんでした。
映画『希望の国』を今すぐもう一度観たいと思いました。 -
まだ映画を観たことはないけど、監督が気になっていて読んだ本。
自分のなかの葛藤や疑問、気持ちの流れなど飾ることなく書かれていた印象を持った。描き方はどうあれ、福島にちゃんと向き合ってきたんだなと感じた。
助監督はじめ他の人の言葉や行動も、とても人間的だった。そういうことを経験をしたことはないけれど、もしもそういう状況におかれたら、そう思うかもしれないと感じさせられる言葉が多かった。
描かれていた日常、人の気持ち、上手だなと思わされた。
人は慣れていく ということがちいさなひとつのテーマとしてあるのかもしれない。 -
図書館にて。
園監督の映画はまだ見たことはないけれど、書籍を出していることは知らなかったので、図書館の本棚に見つけた時手に取ってみた。
あの震災からそれほど時間は経っていないのに、原発の問題だって何一つ解決していないのに、確かに現実に慣れていて忘れてきていることを突き付けられた。
変わっていく環境や世論や自分自身の気持ちさえも記録して伝えていくということの大切さ。
慣れて、流されていってはいけない。忘れてはいけないのだと思う。
もうすぐ国政選挙がある。いい時にこの本を読んだと思う。じっくりきちんと考えていきたい。 -
映画は観ていないけれど、その雰囲気は十分伝わってきました。撮り溜めしている中の彼のNHKのドキュメンタリーも観なければ。