90分でわかるデカルト

  • ネオテリック
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本棚登録 : 60
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (92ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784900845305

感想・レビュー・書評

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  • 思想内容の説明としては物足りないが、デカルトの人となりや生涯を把握するにはよい。著者の簡潔明瞭でウィットに富んだ文体は素晴らしい。このシリーズの他の思想家についての本も読んでみたいと思う。

  • 『僕とツンデレとハイデガー』を読んで以来、哲学に少興味を持ち、特にデカルトの思想に一番共感を覚えたのでとりあえず読みやすそうな本書を選択。
    結論としては、デカルトの簡単な生涯、考え方がある程度掴めたかなーと。
    私のような完全な哲学初心者にはちょうどいい感じでした。
    「90分でわかる」は伊達じゃない!

  • 「当たり前とされているものを疑え!」

    デカルトの哲学の話ではなく、デカルトはこうゆう生涯を送ったんだよっていう分かりやすい本。

    心気症(自分の健康を過度に心配する)持ちのデカルトは、幼い頃から秀才。学校で教えられるアリストテレス哲学も、トマスアクィナスも沈んで見えていた。大部分のものをがらくただと捉え、あらゆる章を総嘗めにしつつも、ある確信を得たと言う。

    「俺は何も知らない。」

    ソクラテスの無知の知を小学生で感じる。

    ジェントルマンの家庭に育ったデカルトは社交の退屈さに飽き飽きする。喧噪から離れ孤独に思索を続けるを愛したデカルトは2つのものに取り憑かれた。

    孤独と旅。

    昼まで寝ることが好きなデカルト。ぐうたらと寝てて怒られても、眠たいんだと一喝する。
    軍隊、戦争などの経験を経て、暖炉の中で思想に浸り、寝床についた頃、脳に閃光がはしり、覚醒。天命が与えられた!と錯覚。

    哲学に寛容なオランダへ渡り、新しい哲学の形を数学的観測で追い求め、世界論などを執筆。

    ただ、ガリレオが地動説を唱え異端とされた刑を知り、自分はそんな面倒なことは嫌だと、名前も書かずに自分の意見を世にしらしめる。

    ただ、みんなはデカルトが天才だと知っていて、どうせデカルトが書いてると知っていた。

    方法序説にもあるように、とてもデカルトの哲学は分かりやすくシンプルである。

    「あらゆるものは徹底的に疑える。懐疑をおしすすめれば周囲の世界に対して抱いた信念を全て壊さなくてはならない。
    確かなものなどなくなる。世界のすべて、我々が描くものだって幻かもしれない。自分の存在も幻影そのものだ。

    何かを確実だとすることはできない。ただ1つを除いては。否定しようがない事柄が1つあるんだ。

    それは何か?

    私は考える。それゆえ、私は存在する。

    我思う。故に、我あり。」


    最期はスウェーデンの糞女王のせいで死んでしまう。

    哲学を暗黒期から救い出したのはまぎれも無くデカルトだった。

  • デカルトがどんな人で、どのような背景を持った人であったかを確認するために読んでみた。やはり人物像のイメージができると、その人が書いた本も違う視点で考えられるようになる。

    手軽で分かりやすい本ではあるが、この本だけを読んでも面白みはあまりない。デカルトの著作を読む前後で読むと「あーそういうことか」とうなずける箇所が出てくる。

    なので単品では薦めづらいので★2つ
    デカルトの著作とあわせて読むと★4つ
    なので評価は間をとって3つ!

  • 「我思う、故に我あり」唯一普遍の真実を教えた偉大な哲人の生涯を描いた作品。個人的に尊敬できる人で、面白いと思いました。

  • タイトルの通り。デカルトがわかるのであってデカルトの哲学がわかる訳ではないです。

  • 本当に90分で読めたけどあまり頭には残ってません。

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著者プロフィール

ロンドンに生まれる。ダブリンのトリニティ・カレッジで物理学・化学を学んだあと哲学に転向。作家としてのキャリアも長く、小説、歴史書、旅行記など数々の著作があり、サマーセット・モーム賞なども受賞している。数学、哲学、イタリア現代詩と様々な分野にわたって、大学で教鞭をとったこともある。「90分でわかる哲学者」シリーズはイギリスでベストセラーになり、多くの国で翻訳されている。哲学者シリーズの他に科学者や医学者を扱ったシリーズも刊行されている。

「2015年 『90分でわかるハイデガー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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