- Amazon.co.jp ・本 (113ページ)
- / ISBN・EAN: 9784900845398
感想・レビュー・書評
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90分シリーズで最初に読んだのがこれ。カントの思想も面白かったけど、生き様が面白い。一読の価値あり。
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『形而上学』目に見えないものを定義づける
『刑事下学』目に見えるものを定義づける
哲学者はみんなボンボンの金持ちが暇やから無駄な思想を巡らし、理屈をコネコネしてるのかと思いきや、カントは違った。
とても貧しい家の出身で、ニーチェやデカルトよりも分かりにくく、数学、物理、自然学、形而上学を勉強に勉強を重ねた上で、哲学に望んでいる。
だから、数学的知見や、自然学的知見などに分けて説明するので、文章がながったらしい。
厳格な敬虔主義の母を持つカントは、学校でも宗教を主に教えられる。ずっと繰り返される話に飽き飽きしたカントは、宗教に嫌悪感を抱き、教会には一切いかなかった。
13歳の頃性的興奮を覚えたと同時に、母親が死に、何故か罪悪感を感じ、性欲を抑圧するようになる。
それから様々な分野を研究したカントはスーパーややこしい性格になり、気が狂うほど長い論文を書いたり、形而上学の復興を目的としたスーパーややこしい哲学科へと進む。
カントはとにかく馬鹿が嫌いで、兄弟でも馬鹿な奴はカス扱いしていた。孤独を好む様になり、そのような過激発言もする中、きっちり友情関係を育み、貧しい兄弟へ仕送りもしていたらしい。良い奴だ。
一番理解に苦しむ哲学で、僕の頭では理解できませんでした。 -
大学入試の倫理の勉強じゃ涙を呑まされたカントだけど、こうやってその生きざまを交えて読むと、その難解な思想も少し理解がしやすくなりそうだ。「風邪をひかないために鼻からしか呼吸しない」「知的な会話以外したくないので親族ともかかわらない」。著者もパラノイアという言葉を使っていたけれど、この本で読む限り、カントという人はどう考えても今でも強迫性障害だ。けれど、「すべての人に共通してあてはまる真理がなければ、それはアプリオリではなく真理でもない」という彼の倫理的潔癖症がなければ、のちのドイツ観念論もヘーゲルもなかったかもしれないと思うと、やっぱり歴史は奥が深いものだなと思う。軽い読み物として読みやすかったし、それなりに面白かった。
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あらかじめカントの思想をわかっていると面白く読める。
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90分でわかったかといえばそうではないと思いますが、とりあえず90分かからないで読めた。しかしこの哲学者が言ってることは本当にわけがわからないというか、難解ですね。ところで「90分でわかるサルトル」どっか行っちゃったんだけど誰か知らない?
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まぁ、言っちゃえば90分でカントがわかるはずが無い。
けど、量的には90分。
カントの生涯とか、人となりがわかる点では良い入門書。
けど、これでカントの学説を何処まで理解できるのかはわかりません。
とはいえ、わかりやすく書いてあるので、カントに関する論文で困った時、読んでみても良いかも。あ、こういうカンヂね〜見たいのはわかる。(って、こんなん参考にするのは私だけ??)