ホルトの木の下で

著者 :
  • 幻戯書房
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本棚登録 : 13
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901998277

作品紹介・あらすじ

大正七年、東京平河町生まれ。卒寿を前にした今なお、変化を求めて止まない画家、堀文子。ひたすら自立を目指すことによって、ジャンルを超えた様々な人びとと出会い、その人生は豊かなものになった。

感想・レビュー・書評

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  • 画伯 堀文子さんの自伝でした。最高によかったです。

  • 堀文子さんの、若かりしころの無謀とも言えるさまざまな挑戦に驚くばかりだ。そして、年齢を重ねて90歳を超えてもなお、未知の世界への好奇心が日毎に増えるというところに、堀さんのエネルギーの源があると思われる。

    目から鱗だったのは、堀さんが西洋に行って、日本の女性が自立していると気がついたというところ。西洋の女性は、常に男性同伴で行動し、男性のために飾り、挑発的で、いつも男性の関心を求めている。一方、かつて日本の女性は、家の中の教育と経済を取り仕切り、精神は立派に自立していたというのだ。とても新しい視点だ。近年女性の社会進出が進み、経済力も増してきたけれど、精神的にはどうだろう。確かにかつての日本の女性は、大家族の嫁、母、妻として、日々働き、経済力こそなけれど、十分精神は自立していたのだ。

  • 作者さん個人の作品についてはあまり言及してなかったので、作品の図版はありませんでした。
    「画家さんの本だ!」と、自作に対する言葉における表現を期待していたので、少しイメージとは違いました。
    でも山あり谷ありの半生は、驚かされることがたくさん!
    語られる半生はまっすぐでがむしゃらなのに、振り返る作者さんの姿勢はとてもスマートでした。
    タイトルの由来が終盤に明かされるのが小粋で素敵でした。

  • 確かnhkの番組で彼女の事を知って興味を持ち、著書を探し読んでみた。
    文章は少し読みにくかったが、著者の個性が感じられた。テレビの番組では飄々と生きている様に感じられ、その生きざまが美しいと感じた。
    ふと、自分を見失わない ということなのか?と思った。

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著者プロフィール

1918(大正7)年、東京・平河町生まれ。女子美術専門学校(現・女子美術大学)卒業。52年、上村松園賞を受賞。60年より3年間に渡り海外を放浪する。帰国後、神奈川県の大磯に転居、74年、第一回創画会出品、以後創画会を中心に作品を発表する。81年軽井沢に、87年イタリアのアレッツォにアトリエを持つ。同年神奈川県文化賞受賞。著書、画文集に『トスカーナの花野』『時の刻印』『命の軌跡』他多数。

「2021年 『人生の達人・堀文子の生き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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