たのしい編集 本づくりの基礎技術─編集、DTP、校正、装幀
- ガイア・オペレーションズ (2014年1月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784902382099
作品紹介・あらすじ
インタビュー・プロが語る、優れた編集者とは?"本づくり"にたずさわる、すべての人に伝えておきたい編集技術。
感想・レビュー・書評
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編集者から見た今の本づくり。
やや実戦向きだがインタビューを通じて未来も占っている。
これから紙の本はどうなるのか。
校正やDTPなど章ごとの本の誘いが非常に助かる。
この本を手掛かりに各知識を広げることができる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分でDTPまでできたら楽しいだろうなあ。文字組みは奥が深い。インデザイン勉強しようかな。
読めば読むほど本が好きになって、今すぐにでも本をつくりたくなる本だった。1冊の本が完成するまでにはものすごい手間と時間と労力がかけられていて、たくさんの人の知識と発想と経験が詰め込まれている。そんなものがたったの千数百円で買えるなんてあまりにも安いと思う。
【読んだ目的・理由】初心に帰って勉強するため
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.2
【一番好きな表現】
いわゆる編集者然とした人がつくった本が面白いかっていったら、そんなこともない。つくりたい人が面白くつくったほうが、俄然、面白い本ができるわけですよ。誤解してほしくないんですが、〈面白い〉というのは、なにも楽しい内容だったり、ハデなつくりだったりなんてことじゃなくて、地味でも貴重なコトだとか、真に伝えたいことだとか、その人個人のなかでの〈面白さ〉という意味です。(本文から引用) -
編集に関する実践的なことも書かれていて参考になったが、それよりも編集者としての心持ちの話のほうが多かった気がする。エッセイのようだった。
著者の思いがとても伝わってくる文章だったが、話が突然脱線したり(「それはともかく」というのが多かった…)、やや感傷的になりすぎかと感じる箇所も多かった印象。 -
出版の「編集」という仕事についての、技術書というよりは考え方の本。普段、本に携わる仕事をしているが編集者ではないので、彼らがどういう考えでどういう風に本を作っているのか知りたかった。勤務先の人にこういう話を聞ければ良いのだけれど、残念ながらこんなに情熱や愛情を持って本を作っている人は身近にはあまりいないので。
毎日仕事をしながら、自分が何で今の会社にいるのかわからなくなり、世界を呪いそうだった。『たのしい編集』。たのしい……。どうしても出したい本があって、著者と二人三脚で原稿を完成させ、校正し、デザイナーが装丁をして、印刷所が刷る。沢山の人の手を経て、それこそ大事な子どもが生まれるようにして本が世に出てくる。たのしいはずだ。わくわくするはずなんだ。ろくに原稿も読まずに全てを校正に丸投げ。デザインはパターン化していて、紙も印刷所もただ一番安い見積もりのところに発注。担当した本に興味がなく見本が受付に届いても取りにも来ない編集者。そんなひどい話もあるということが信じられないような現場に、私も行かなくてはいけない。身の振り方を考えてしまった。 -
編集の技術指南書とうたってあるが、その奥にある哲学的なものも垣間見えて面白かった。たとえば、読書は記憶でなく体験である。とか、暮しの手帖に代表されるような、当事者としての視点からの編集の面白さとか。
章ごとのテーマにあわせて紹介されている本も読んでみたいものが多かった。 -
マニアックすぎる一冊。
「DTP」「校正」の章に興味を持ったため、借りて読んだ本。著者の経験から紡ぎ出される数々の実例がリアルで面白い。あーこういうのあるある!と共感しながら読んだ。
編集者は読んでおいた方がいい。 -
編集という仕事の幅の広さ、奥深さを知る。
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諸々の印刷物の編集作業を自分でできるようになりたい!と思って読んでいます(保管:高田)
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2015年96冊目。
35年以上本の編集に携わってきた著者が「編集」「DTP」「校正」「装幀」「未来」の5項目を語る。
教科書というよりはエッセイ風だが、ところどころにテクニックの紹介も。
章の間には各界のプロフェッショナルとの対談と、著者が学びを得た本の紹介が挟まれている。 -
編集について勉強しようかと思って読みましたが、もっと基礎的な部分を学んでからにしたほうが良かったと痛感しています。子供向けの編集の本があったらそれからトライしたいと思います。
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デザインに優れた本である
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貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784902382099 -
英治出版に長くいたベテラン編集者による、編集備忘録というか、本を作る、にまつわるエッセイとテクニック。歴史のある出版社にはこういう人がいるんだよなぁ。そういう人を大事にしてるのは、えらい。
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ワードさんにお任せできないことがある。
例えば文字の組み方だったり、スミの濃さだったり、表紙のデザインだったり、用紙、単語ごとの書体やダーシ(――)、果ては文章そのものの句読点まで。編集で使うのはインスタジオだったり、フォトショップだったりだから単にワードと比べる訳にもいかないが、人と人のやりとりがなければ出来ないものもかなりある。この本はそんな人と人、或いは人と文章とのつきあい方を丁寧に、けれど軽い足取りで、かなり的確に教えてくれる。例え編集者という仕事になくとも、本を好きな人、本を作ろうとする人、文章とつきあう人にはもってこいの本か。
編集、DTP、校正、装丁、未来の五章から成る。確証末には参考になる書籍が解説入りで数冊紹介。この本を元に他の本へ手を伸ばしやすい仕掛け。繰り返し語られる電子書籍への不安と期待が印象的。 -
まずは表紙が好き。検索で「ただしい編集」と入れてもすぐに本書には行き着かない。「たのしい編集」じゃないといけない。で、本書中身についても同様だと思った。本作りはサクッとインスタントではできないよ。ひとひねりが無いと。目標には辿り着かないよ。と言っているようだ。紙文化で育まれた本づくりの世界観がこれからの電子書籍の世界でどのように活かせるのか?のヒントが詰められたそんあ本書は一文字違いで大きく意味合いが変わる。モノごとは表から!