フォーカス! 利益を出しつづける会社にする究極の方法

  • 海と月社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903212050

感想・レビュー・書評

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  • マーケティング22の法則などで有名な「アル・ライズ」の本。
    ちなみに、この本は、(他の本と違い)ジャック・トラウトとの共作ではなく、娘との共作。

    400ページ弱、ひたすら「フォーカスすること」について述べた本です。
    これでもか、というぐらいの具体的失敗事例、成功事例がでてきます。

    フォーカス/集中は重要とはよく言われませすが、それのみに絞った本は珍しい。

    やや気になるのは、(他書もそうですが)「フォーカスすること」をほぼ9割型ブランディングの観点のみから説明している点。
    他にも、メリット・デメリットがいろいろありそうですが、理論的考察がほとんどないのが残念。
    また、事例が多い物よいが、特定の事例を短く取り上げているだけで、どこまで汎用性があるかを学術的意味で、あまり掘り下げていないのが残念(というか不安)。

    ただ、多かれ少なかれ、「フォーカスること」は重要だと思うので、「フォーカスすることを頭に刻む」という意味ではよかったかもしれません。

  • フォーカス
    言われなくてもわかっている。フォーカスしたほうが、パワフルに顧客にメッセージを伝えられるし、社内の結束力も高まる。
    ただしフォーカスするリスクを考え、それを優先する場合には永遠にフォーカスの思想は浸透しない。
    どこかの社長は「経営はリスクをおかしてでも使命感にかられてチャレンジすること」だと言っていた。
    その思想にとても共感する。

    ・経営者とは?「財務諸表を読みこなせるマーケター」である。
    ・ブランドとは、大きな獲物をしとめるための狩猟許可証ではない。カットして磨いていくダイヤモンドだ。
    ・ひとつの会社やブランドをずっと磨き続けるとは、すなわちフォーカスしつづけることである。
    ・ライン拡大も新ブランドの立ち上げもコスト面では変わらない。
    ・「たくさんの事を少しづつ」を終わらせよう
    ・合併の良し悪しは、多角化方向ではなく、それが企業のフォーカスを高めるかどうか。
    ・企業は品質よりもイメージを改善することを目標とすべき。
    ・成功した企業の多くは自社製造をしていない。
    ・犠牲のない戦略はない。犠牲を払うことは、すべてをあきらめることではなく、自分のポジションを「定義」することだ。
     自分のポジションを定義するとは、自分と関わりのないものは何かを見極めることでもある。
    ・成功の鍵は、独立しつつある分野を感知し、その分野で最初のビジネスを興すことにかかっている。そして、消費者の心に浸透するブランド名をつける。
    ・社名ではなく、ブランド名を表に出したほうがよい

  • フォーカス!利益を出しつづける会社に究極の方法
    著作者:アル・ライズ
    海と月社
    グローバル経済の発展はライン拡大のチャンスではない、規模が大きくなるほどフォーカスし、専門化せねばならない
    タイムライン
    https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698

  • 【読書メモ】
    よいフォーカスはシンプルだが、よいフォーカスを見分けるのはシンプルではない。

    言葉やコンセプトは、繰り返されるほどパワフルになっていく。

    ビジネスは数学に似ているが、高度なビジネスになると、高等数学に似てくる。計算ではなく概念、数字ではなくコンセプト。

    経営者の一番の仕事は、経営ではなく、未来を見抜くこと。

    フォーカスの目的は、企業の方向性を首尾一貫させること。発想の力でリーダーシップをとる。

    短期間でうまくいくことは長期的にはうまくいかないことが多い。成功のためには、忍耐力を持つこと。

  • フォーカスを絞り込めない企業に、未来はない! 「経営の多角化」「製品ラインの拡大」でフォーカスを失い衰退した企業、自社の強みを的確に判断し、フォーカスを絞り込んで繁栄を続ける企業。多種多様な事例を検証し、企業にとってフォーカスを絞り込む事がいかに重要か、そして「何を」「どのように」フォーカスしたらいいのかを解き明かす。

    第1章 多くの企業がフォーカスできない理由
    第2章 グローバル経済の時代に勝ち抜くために
    第3章 他の経営論とフォーカス論の違い
    第4章 実行して成果を出した企業に続け!
    第5章 トレンド最前線の小売業で起こっていること
    第6章 二つのコーラの物語
    第7章 重要なのは、「よい品質」より「よいイメージ」
    第8章 言葉によるイメージ戦略
    第9章 「万人ウケ」をねらうな
    第10章 市場の変化に合わせてフォーカスする法
    第11章 「分割」で業界トップに躍り出る
    第12章 「複数ステップ」という手法
    第13章 IBMに見る実践上の注意点
    第14章 「イノベーションの溝」を越えて急成長を!
    第15章 まとめ―フォーカスを成功させる十五の秘訣

  • 何をするか?よりも何をしないか?我慢するか?。元も子もない論だけど意外と難しい・・

  • 自分が属している業界での自分の立ち位置は?何に特化するのか?、誰にでもわかる簡単な一言で説明しなさい。これは宿題です。以下気になった文言。/

    爆発的な急成長を遂げている企業は、ひとつの言葉、あるいはひとつのコンセプトにフォーカスしている。/
    威力のある発想とは、ボルボの「安全性」、フェデックスの「翌日配達」のように、たいてい、いたってシンプルだ。/
    自社ブランドの存在理由は何か?/

    専門家こそ力の源泉。/
    ビジネスの力は、まさにエキスパートになることで生み出される。/
    消費者は、スペシャリストの方がジェネラリストよりも良い製品を作ると考える。/

    企業連合はフォーカスを失う。/
    「企業イメージ」と、その市場での「存在理由」を確立する事に集中すべきだ。/
    実際には「品質」ではなく「好み」で選んでいるのだ。/
    イメージこそが企業の成否を大きく左右する。/
    業界トップという地位が高品質のイメージを浸透させる。/

    グローバル化に伴って、企業も国もフォーカスを絞らざるを得なくなる。/
    スピンオフすればいい。「分割して征服せよ」である。/
    「あらゆるものを提供してくれる会社があるといいのに」という言葉の裏には、「どれも同じだから」という本音が潜んでいる。/

    商品やサービスを増やせば利益が減る。逆に商品やサービスを減らせば利益は増える。/
    ある市場のトップ企業は、どこも「その市場を最初につくった」企業だ。その製品ではない、その市場だ。/
    あらゆるビジネスはニッチビジネスである。問題はどんなニッチを狙うかだ。/
    新旧の両分野に参入するには、別々の名前が必要なのだ。/

    何時間もかけて企業理念を発表するより、短くてシンプルな記憶に残る言葉を見つけることのほうがずっと効果的だ。/
    言葉やコンセプトは、繰り返されるほどパワフルになっていく。/

    何があろうと、既存の主力製品と同じブランド名で新分野に進出するべからず。/
    ある製品にちなんだイメージが強く定着している場合、そのイメージは別の製品に拡大できない。/

    「そのフォーカスは、シンプルか?」と自問するのが最良の方法だ。/
    これ以上アイデアを増やす必要など無い。むしろ減らすべきだ。シンプルなフォーカスがあればいい。/
    経営者がなすべきは、市場のどの部分にフォーカスするかを決断すること。/
    どんなに強力なフォーカスでも、いつかは時代遅れになる。/

  • 自分の会社のフォーカスをどのレベル(事業、製品等)でどこに向けるべきかということについて考えさせられた。が、どちらかというと彼の著作ではPositioningの方がおもしろかったような。2007/10/21読了

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