街場の文体論

著者 :
  • ミシマ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903908366

感想・レビュー・書評

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  • 吉本隆明関連の本を読むと、改めて内田樹もその影響を受けているのだということを、門外漢でありながらしみじみと感じた。
    内容はともかく、様々な論点をつぶさに比較考察しながら、最終的には「~というところから始めていかなければならない」「~という方途以外には存在しない」というまとめ方に、吉本に近いところを感じる。
    人間は「言語の檻」から逃れることはできないから、まずはその事実を受け止め、檻ごと動く(=定型を身体化する)しかないという例えも秀逸だと思うが、この”ある種の事実を受け止め、そこから始めるしかない”という論の進め方も、その一例であろう。
    まあそんな意味のないことを言っても仕方がない。悪いことでもない。誰かの影響を受けない人間などいないし、それだけ共感を得られる考え方なのだろうから。

  • 「ことばの伝え方」どれくらい強く読み手に言葉が届くことを願っているか、はっとさせられる一言でした。村上春樹の文体の解説もとても分かりやすく、引き込まれました。初めて内田樹さんの著作を読みましたが、他もぜひ読みたいと思いました。

  • ソシュールを始めてナルホドと思ったよ。

  • 実は初・内田樹でしたが、最初に読んだのがこの本で良かった!最後の学問についての話は、不覚にも泣けてきました。自分の修士論文、一から書き直したい…。
    熱心なタツラーがたくさんいる理由が、よーくわかりました。

  • 最高。その一言。

  • 実際に講義を受けた気になる読みやすさと臨場感。

  • 神戸女学院での最終講義をまとめた1冊。
    専門分野の研究をとおして物の見方やこれからの学問が向かうべき方向性を示した良書。
    語りがやわらかく読みやすい。
    村上春樹、町田康、漱石や谷崎などの解説が絶妙。

  • 文体論と銘打ってるけど、より根源的な人間についての話し。
    著者の本はタイトルが違えどどれも同じテーマを扱っている気がする。

  • 言葉の本質が「ごった煮」で綴られたもの。アナグラム、エクリチュール、リーダビリティ、宛先のこと。そして、読み手に対する敬意を持ち、情理を尽くして語るということ。まだ多分私の中にうまく染みていなくって、整理できていないけれど、原理的で大事なことが目に見えるところにきたという今の感じ。

  • 内田樹さんの、大学での「クリエイティブ・ライティング」最終講義。
    本人があとがきにも書いているように、とにかくハイでアツい内容。「文体」の話というよりは「言葉の伝え方」の話という印象でした。
    最終講義において、このような「情理を尽くして語る」内容の本を書いてくれたことが、なぜか自分にとっても感慨深い。内田さんの一連の仕事(伝えたいこと)がひとまず一段落したような、ほっとする感情に包まれた。
    ただ、知識が必要かな、と思う部分も多く、あまり入り込んで読めないところもけっこうあった。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。神戸女学院大学を2011年3月に退官、同大学名誉教授。専門はフランス現代思想、武道論、教育論、映画論など。著書に、『街場の教育論』『増補版 街場の中国論』『街場の文体論』『街場の戦争論』『日本習合論』(以上、ミシマ社)、『私家版・ユダヤ文化論』『日本辺境論』など多数。現在、神戸市で武道と哲学のための学塾「凱風館」を主宰している。

「2023年 『日本宗教のクセ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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