スローフード宣言――食べることは生きること

  • 海士の風
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909934024

作品紹介・あらすじ

オーガニックの母が辿り着いた未来のかたち

半世紀前―カルフォルニア州バークレーの小さなレストランから「おいしい革命」は始まった。

全米に地産地消を広げ、世界中の料理人と教育者に影響を与えた著者の集大成


‐‐‐
“オーガニックの母”アリス・ウォータースが、生涯のテーマであるスローフードの世界観についてファストフードの世界観と比較しながら初めて語る。

私たちは食べることを通じてその世界を生きている。

「何を大切にし、どんな世界をつくりたいのか」

1970年代から人と食と地球に人生を捧げた著者が問いかける。


読み終えたとき、目の前の食事から、忘れかけていた大切なものが見えてくる。

美しさ、働く喜び、シンプルであること……

私たちのこころとからだを解きほぐす滋味あふれる言葉たち。

ほんの少し足をとめて、世界の豊かさを感じてみませんか。


本書「はじめに」より

「この本でお伝えするのは、食べることが人の暮らしと世界にどのような影響をもたらしてきたか、そして、その道筋を変えるために私たちにできることは何かということです。参考文献を並べた学術的なものではありません。すべて、実体験からお話します。食べることは、生きること。これが私の人生を導く哲学なのです。」

感想・レビュー・書評

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  • 人生の成功、失敗に関係なく人生を楽しむコツは、喜びを感じられる能力を磨いていくこと。

    その言葉にスローフード文化の良さが詰まってる。
    シンプルに生きることは大変で面倒だけど、手料理をしたり、運動したり、そうやって五感を使う生き方、今までは、これでお金を稼げる?とか
    時間をもっと有効活用できるのでは?とかもっと効率化したいと思っていたりもしたけどこのままで良いのかもしれない。
    もっとやること減らしていい、儲けるために、効率的に生きるために人生過ごしているんじゃない。今目の前のやりたいこと、なりたい姿のために生きていく。

    酢酸エチルとか、自分に馴染みのない食べ物(添加物)をとろうとしている時は一度立ち止まった方がいいのでは?という表現も好きだったな。

  • 「オーガニックの母」とよばれるアリス・ウォータースさんが、食に対しての思いや、自身の経営するオーガニックレストランでのエピソードなどを語った一冊。
    食べものにも、安さ・速さ・質より量、が求められる現代社会。人々はファストフード的文化にすっかり染まってしまっているが、本当にそれで良いのか?もっと「食べる」ということにきちんと向き合うべきではないのか?

    「食べることは、生きること」という彼女の哲学。
    私たちが何気なく日々食べる食材、それをきちんと選びとっていくことが、これからどういう地球・社会にしていきたいのか、どう生きていきたいのか。そういった大きな選択をしていくことに繋がるのだと、気づかされた。

    大切に育てられた旬の素材を選び、シンプルな調理法でいただく。一口一口、感謝して味わいながら。
    難しいことを考えなくても、まずはそこから始めればいいのだと思う。
    とても感銘を受けた。折に触れて、読み返したい一冊。

  • 知人に勧められて読む。前半はかなり納得できた。ファストフードでき価値観を食ってるんだと。料理作ることが益々好きになった気がする。

    学び
    文化は意識の下にある信念の体系
    旅を楽しむ 目的だけではない
    畏敬の念は自分が大きな何かの一部であるということを感じること

  • 効率一辺倒になりつつある世の中に、食というメタファーを通して、もう一つの選択肢を考えさせてくれました。

    便利でいつでもどこでも同じものが大量に食べられるファストフードに対して、どんな育ち方をした食べ物でそれをどんな風に食べるかを丁寧に考えながら旬やその人の思いを汲み取って料理して食べるスローフード。

    単なる食の話で、スローフードいいね、で終わらせては行けない気がしています。ましてや、料理好きな人だけの話でもない。

    文化として体現して、食以外のことにも思いを寄せていく

    ファストフードの力学が働かないように、フローフードを体現できる場所、それはただ食べるだけじゃなく、繋がりを感じれる場所がファストフードのようにたくさん作らないとです。そのために経済圏を作らないと、まで書いてくれているのがなんか希望でした。

  • シンプルにする、ゆったりとセカセカしない、そんなことを思わせてくれる。時間を如何に有効に使うかという視点で考えると、「詰め込む」ではなく、「味わう」かな。

  • "You are what you eat"を「食べることは生きること」と訳したセンスは凄い。
    自身の生活を通してその意味を実感している人には自然に受け取れるのでは?

    食べることに対して意識が変わると、生活全体が自然に変わっていく。
    若い頃は寝食忘れて熱中できる何かを追い求めていたが、むしろ寝食より大事なものはないと思えてくる。
    いろんなことの熱が醒めて何か足りない心境になってきたら、他のことは全部捨てて、食べることだけ考えてゆっくり過ごしてみては?
    それで何か楽しさを感じてきたあたりでこの本を読んでみると、人生が変わる一冊になるかもしれません。

    日本でスローフードの母と呼ばれている島村奈津さんの著書もお薦めです。
    スローフードな人生!-イタリアの食卓から始まる-
    https://www.shinchosha.co.jp/ebook/E646181/

  • アリス・ウォータース『スローフード宣言』レビュー | greenz.jp
    https://greenz.jp/2022/11/01/wearewhatweeat/

    海士の風
    https://amanokaze.jp

    スローフード宣言(海士の風)|書籍|英治出版
    http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=5041

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000060186

  • ゆっくり味わって生きていきたいとおもった

  • P163 著者の大切な本の著者デイビットブラウワーの言葉 地球環境にはCPR Conservation(保存)preservation (保存)Restration(修復)が急務で、CORのために一生を賭けてもいいの思うのなら、立ち上がって行動するのは“今”だと言っていたという。行動するしかない。

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著者プロフィール

アメリカで最も予約が取れないと言われるレストラン「シェ・パニース」のオーナーであり、世界中にスローフードを普及させ、「おいしい革命」を引き起こした料理人。1971年にカリフォルニア州バークレーでレストランを開業し、地産地消、有機栽培、食の安全、ファーマーズ・マーケットなど、今や食のトレンドとなった重要なコンセプトを実践、それはスローフード革命として世界中に広がった。ライフワークの一つとなっている「エディブル・スクールヤード(食育菜園)」は、学校の校庭に生徒がともに育て、ともに調理し、ともに食べるという体験を通して、生命(いのち)のつながりを学び、人間としての成長を促す教育活動として「エディブル教育」に発展し、日本にも広がっている。

「2022年 『スローフード宣言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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