父親たちの星条旗 (特別版) [DVD]

監督 : クリント・イーストウッド 
出演 : ライアン・フィリップ  ジェシー・ブラッドフォード  アダム・ビーチ  バリー・ペッパー  ジョン・ベンジャミン・ヒッキー  ポール・ウォーカー 
制作 : クリント・イーストウッド 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
3.35
  • (24)
  • (66)
  • (119)
  • (25)
  • (3)
本棚登録 : 424
感想 : 90
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988135701947

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • アメリカでPTSD研究が進んだのは、
    度重なる戦争体験によって、
    戦地に赴き、
    その悲惨さと不毛さを実際に経験し、
    後に長きに渡り精神を蝕まれていった、
    数多くの兵士たちがいたからだというのに、
    どうして今でも野蛮な戦争を、
    繰り返したがるのだろうか。

    その悲しみをずっとイーストウッド監督は、
    こんなにも素晴らしい作品を作りながら、
    切々と訴えかけているというのに。

  • {2006年・アメリカ}

    クリント・イーストウッド監督作品。
    『硫黄島からの手紙』と、どちらから先に観たらいいのか?戦争モノを観る事に気が重くて、ずっと観なかった作品。録画したので、やっと観た。

    そんなに戦争そのものの過酷さや残虐さにフィーチャーした作品では無く、ローゼンタールの撮影した有名な報道写真がいかに戦時国債の発行の為に利用されたか、そこに写っていた、英雄に仕立てられてしまった若者達が翻弄されていったか…という、思いもよらなかった切り口だった。
    戦場のシーン・遊説のシーン、現代が入り混じり見直さないと???と分からなくなってしまうけれど、アメリカと日本どちらに偏る事もなく淡々としたクリント・イーストウッド、さすが、と思いました。

    ラストのセリフ「英雄とは、人間が必要にかられてつくるものだ。そうでもしないと、命を犠牲にする行為は理解し難いからだ。だが、父と戦友たちが危険を冒し、傷を負ったのは仲間のためだ。国のための戦いでも、死ぬのは友のため、共に戦った男たちのためだ」…等身大の、当事者にしか分かり得ない言葉だと感じた。

    『硫黄島からの手紙』も是非、観てみたい。

  • 彼らもまた戦争の被害者だった。命が助かっても、復員しても、そこで見たもの失ったものはその後の彼らに大きな影響を与える。
    戦争は勝っても負けてもそこで終わりにはならない。国の存亡をかけて争うか、或いは政治的な思惑によって争そうか、どちらであってもその後に残った人や土地が荒野になっていたとしたらその行為にどんな理由を付けたら許されるものになるんだろう。

    太平洋戦争中のアメリカの情勢が知れて良かった。アメリカの戦争はとても政治的な思惑や、なにより金の存在を強く感じさせる気がする。

  • 邦題は「父親たちの星条旗」。硫黄島の方は見てたんだけど、何故か、こっちは見ていなかった。が、たぶん、イーストウッドが描きたかったのは、こっちの方だろな、と。こっちの方が、イーストウッドらしい。いい映画。こういうのを描きたいんだよね、イーストウッドはいつも。で、それが好きなのだよね、僕は。(11/11/13)

  •  太平洋戦争末期、硫黄島でたまたま星条旗を掲げた兵士達が戦費獲得の為に英雄として祭り上げられる姿を描く。

     こう来たかと思う。
     この映画は徹底した戦争反対のメッセージを、作り上げられた滑稽なヒーローを演じ人生を狂わされていく若者たちを通して訴えている。この映画は「男たちの大和」などに見られる戦争はひどいことだけど大事な人たちを守ろうと戦った当時の人たちは尊かった、というような視点とは対極に位置するものだと思う。そういう尊い思いも全て飲み込んで人を狂わせていくものが戦争なんだとこの映画は言っているんだと思った。

     アメリカでこのような映画が作られたことを大きく評価したい。
     あと、監督したのが政治家経験のあるイーストウッドだったというのも、ちょっとにやりとしてしまうところ。

  • 硫黄島の星条旗にはなんの英雄的要素も愛国的要素もなかったのに、国威発揚のために利用され偶像化されたというストーリーがとにかく興味深い。アメリカという国の偽善を明らかにするという意味では、これほどスカッとする映画はありませんね。

    カットバックが多用されて、戦場の描写が細切れでわかりにくいのが難点か。

  • 英雄の悲しみ。
    硫黄島からの手紙も観なきゃな。

  • 有名なクリント・イーストウッドの米日2部作のアメリカ視点編。
    本当に戦争って、現場の悲惨さを思えばやるべきことではないのに、安全地帯にいる人たちが進めてしまう恐ろしさや愚かさをイーストウッド節で投げかけてくる映画でした。
    終戦間際の硫黄島の戦いは、日本にとっては本土進攻の王手飛車取りくらいに思っていたのですが、アメリカもかなり苦しい状況だったのだと、この映画で知ることができました。
    それ故に、この象徴的な1枚の写真を「広告」として使い、アメリカが酔いやすい「ヒーロー」物語を作りだす政治。
    戦争したからには「勝利」が大前提とはなるが、そこに生まれる暗部に対して辛辣な視線を向けるのは、イーストウッドらしい作品だなと思いました。

  • 震災で崩れたコレクションの整理をしながらついでに登録

  • 戦争肯定の為、資金の為に英雄が欲しい国と国民と、英雄に祭り上げられた男たち。
    欺瞞に満ちた、歪んだ戦争という世界

全90件中 11 - 20件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×