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感想・レビュー・書評
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初出は1897年で、当時のロンドン市民を夢魔の恐怖に震憾させたという。
元々は、吸血鬼信仰というものがあり「ドラキュラ」においても、随分論考されています。
それ以前には、「吸血鬼カーミラ」(レ・ファニュ)が主流だったが、吸血鬼小説の集大成として位置付けられているようです。
小説を読み終えて感じたのは、子供の頃に観た映画「ドラキュラ」は随分リメイクされていたのだと思う、改めて小説を読み終えてこれはこれで良しと感じた。
小説は日記形式で進められ、7年後保管していた日記を振り返っています。著者ブラムストーカーの独特な発想が光った作品かも知れない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中学生以来の再読。田中芳樹/赤城毅『中欧怪奇紀行』に、赤城「平井呈一先生の古風な訳だと、『うちはハプスブルグやロマノフのような……』」 田中「『できぼし大名とは違うんだ』と」。そこを楽しみにページを繰っていたら、当該の発言は「げにわがドラキュラ家こそは(中略)ハプスブルグ家やロマノフ家のごとき、俄か大名の及びもつかぬ、炳乎たる記録を誇る貴き家柄なのじゃ」
お二人が言っているのは、抄訳『魔人ドラキュラ』なのだろうか?
ほか、田中「黒ずくめの服というのは映画で作られたものですね。原作にはありません」。ここは明らかに間違い。しっかり「頭のてっぺんから足の先まで、色のついた物は何一つつけていない、全身黒衣ずくめ」とある。
こういう指摘が出来るのだから、全548ページ読破した甲斐があった。
感想。ドラキュラ伯爵のマメマメしさに感心する。みずから馬車を回して、弁理士ハーカーを出迎えにゆく。手ずから夜食をこしらえて振る舞う。英語をきちんと学習し、正規の手続きを経てロンドンの地所を買う。大物らしくデンとかまえていればいいものを……。
このあと、ハマープロ版およびコッポラ版の映画を鑑賞するのが楽しみだ。 -
序盤ちょっと退屈したが、ヘルシング教授が出てきたら一気に面白くなった。