脳内ニューヨーク [DVD]

監督 : チャーリー・カウフマン 
出演 : フィリップ・シーモア・ホフマン  サマンサ・モートン  ミシェル・ウィリアムズ  キャスリーン・キーナー  エミリー・ワトソン 
  • ポニーキャニオン (2010年7月20日発売)
2.99
  • (17)
  • (36)
  • (84)
  • (32)
  • (20)
本棚登録 : 416
感想 : 80
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013382121

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 邦題は「脳内ニューヨーク」。チャーリー・カウフマンらしい作品だなぁ、と。このどこまでも底抜けに奇想天外な。でも、どんよりとした。陰鬱な。これはフィリップ・シーモア・ホフマンでなければ、演じきれなかったであろうという。でも、あんなに頭に剃り込み、元々か、それともこの映画のためにか、やばいって、あれは、と思った。わけのわからないストーリー展開、なのに、最後はどうしてかそこはかとなく悲しくて、うるうるしてしまったのは何故。。。(11/6/28)

  • 存在に対する回答に挑戦した意欲作。

    私たちが「生きる」ということはどういうことなのか、
    演劇という設定下で、「生きる=演じる」というメタファーを通じて、
    人間の存在の虚無感と流転感を表現している。

    例えば、孤独からの脱却かわ湧き上がる他者との合一欲求は、
    (俗っぽいことばで言うとセックスや婚姻などは)、
    しかしながら、(実はものすごく当たり前だが)自分という存在が自分以外では成立しない以上、
    行為として果たすことはできても、文字通りの合一を果たすことなどできない。

    果たすことができないと知りながら、欲求を持ち続ける。
    その曖昧な営みや居場所が生きるということなのだ、と私は解釈した。

    おしゃれ感漂うパッケージデザインやタイトルとは裏腹に、相当に難解だと思う。
    1冊の哲学書に匹敵する問いの深さがある。

  • I wanted to watch something short and grabbed this one besides the other choice, which had two discs. Then, things didn't go as I planned...

    This is definitely not a date movie nor family movie. The theme is way too deep and it requires a lot of time of thinking while/after watching and possibly multiple tries would be necessary. A life is somewhat dramatical but it doesn't need to have literal meaning as depicted here in this title. But by having this sort of method to look at own life, it might help finding ways to get out from harsh realities, as long as your life is not consumed by the try-out version of the life, like he experienced.

    I need to check it again when I need this.

  • やはり数回見ないと理解し難い作品で「誰一人エキストラじゃない 皆 それぞれの人生の主役だ
    出番を必要としている」といったメッセージは伝わった。

    主人公ケイデンの体調、また夫婦仲が原因不明のまま悪化し、ある日娘のオリーヴを連れて妻アデルがベルリンへ行き、ケイデンは孤独を感じるようになる。そんなケイデンがマッカーサー・フェロー賞の賞金で、人生をかけたプロジェクトを始める。題名は最後まで定まっていない。

    ケイデン自身の人生を舞台に反映させて役を演じるため、見ていて誰が誰だか分からなくなる。時系列的にも混乱してくるが、停滞と不停滞の間の不確実な半現実の世界とエレンが言ったように、ケイデン自身もそうなのかもしれない。

    アイデアが枯渇したケイデンに代わり、エレンが代役でケイデンを、ケイデンがエレンの代役に掃除婦役を演じ(?)、耳に無線のようなものを付ける。この時ケイデンとエレンの人生が重なり、両者の回想シーンを挟む。

    終盤はいつの間にかボロボロになったアデルの居宅から年老いたケイデンが外へ出ると、誰もいないボロボロのニューヨーク(天井がある為、すべて一つの巨大な舞台だと思われる)があり、無線の「死んで」という指示と共にホワイトアウト。

    あなたはアデルであり、ヘイゼルでクレアでオリーヴなのだ、と無線から聞こえてくるように、誰一人としてエキストラではないということなのだろう。挿入歌の『Little Person』が物語っている。

    実際の放送事故をモチーフにしたパロディネタがあったり、ダジャレめいたセリフがあったりコメディ的な要素はある。ただ、何のツッコミもなくヘイゼルが火事になっている家を紹介され、そこで煙の吸引を死因として亡くなるのが引っ掛かる。

    劇中のアニメーションが現状にリンクしていたり(ちゃっかりサミーもいる)、CMでも啓発を勧めたり、ケイデンを模したキャラが描かれるのは心情表現なのか。

    難解なものの、気に入ったセリフも多く、良いジャケット詐欺映画だと思った。

    "人は無常の存在だ 自分の特徴が1つずつ失われていき 誰にも注目されてなかったと悟った時
    人がするのは運転だけ
    どこからともなく来てどこへ行くでもなくただ運転する 残り時間を数えながら"

  • 何回か観て少ーしずつしか理解できないけど好きな映画。

  • 全然わからん。。。
    アメリカ映画で、フランス映画かぶれ?

    現実なのか非現実なのか?

    何なんだ???
    でも見ていられないぐらい
    つまらないって程じゃない。

  • いい映画だったなぁ。だんだん寿命が近づいてきている人間にとってはしみじみする映画である。途中までは、ツイストしてツイストしてツイストするのだけれども、最後に直球ど真ん中をどーんと放られて感動してしまった。いや、人生なんてこんなものだろうなぁ。こんなものだよ。

  • 劇団四季みたいな王道のじゃなく、マイナーだけど少し高いお金とるような本格的な演劇ってあるじゃない。
    とても芸術的で命の尊さを描いてるんだろうけど
    演者と観てるこっちの温度差がすごくて少し引いちゃうタイプのやつ。
    あくまで皆さんの日常を描いてるんですって言わんばかりのやつ。

    そんな感じの映画でした。

  • 制作年:2008年
    監 督:チャーリー・カウフマン
    主 演:フィリップ・シーモア・ホフマン、サマンサ・モートン、ミシェル・ウィリアムズ、キャスリン・キーナー
    時 間:124分
    音 声:英:ドルビーデジタル5.1ch


    ケイデン・コダートは人気の劇作家。画家の妻アデル、娘のオリーヴと3人でニューヨーク州シェネクタディに暮らしていた。
    だが、個性のない舞台演出を無気力に続ける夫にアデルは失望、オリーヴを連れてベルリンへと旅立ってしまう。
    落ち込むケイデンを支えてくれるのは、劇場の受付嬢ヘイゼル。
    だが、アデルに未練を残すケイデンは関係を発展させることもできず、2人の間は自然消滅。
    そんな不運続きの彼に、転機が訪れる。
    マッカーサー・フェロー賞、別名“天才賞”を受賞したという知らせが舞い込んだのだ。
    人生に行き詰っていたケイデンは、その賞金を全て注ぎ込み、あるプロジェクトの実行を決意。
    それは、自分の頭の中にある“もうひとつのニューヨーク”を現実のニューヨークの中に作り出すというものだった。
    超巨大な倉庫の中に作られていくケイデンの“脳内ニューヨーク”。
    彼は俳優たちに、“その中で人生を構築し、再現する”ように指示を出す。
    その俳優たちの中には、ケイデン自身を演じるサミーの姿も。自分の人生そのものを演劇として作り上げるのが、ケイデンの目的だったのだ。
    だが、着々と準備が進む舞台に反して、ますます悪化していくケイデンの人生。
    再婚した女優クレアとの仲はこじれ、成長した愛娘オリーヴは全身刺青だらけになった上に、連絡がつかなくなってしまった。
    ヘイゼルと再会するものの、相変わらず関係は進展しない。
    いつの間にか現実のニューヨークと、俳優が演じる“脳内ニューヨーク”の間で人間関係が複雑に絡み合い、ケイデン自身も収拾がつかなくなっていく。
    さらに、自らも別の人格を演じる俳優の1人にされてしまう。
    やがて、プロジェクトは想像もつかない方向へと向かっていく…。

  • 映画監督が賞金で自分の脳内にニューヨークを表現する芸術プログラムを思いつくって話らしいが主人公はカポーティの彼だしまー嫌いだったな。覚えてない割に下品だったイメージだけはしっかり残ってる。

    監督はエターナルサンシャインの人。わたしこの人の世界観無理かも

    シネクドキ(Synecdoche)とは一部で全体を、全体を一部を、特殊が一般を、一般が特殊を表す法だそうだ。

全80件中 1 - 10件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×