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- / ISBN・EAN: 4907953045682
感想・レビュー・書評
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実際にあった事件をを元にしているだけあって後味が悪い。
人間は残酷で欲望に飢えている業の塊なのだなぁ。
「死体(ボディ)を透明にする」
村田の殺人哲学からくる手法。
お風呂場で解体している時の顔がぁーー。
主演のでんでんも見事だったし、やっぱこういうの園子温じゃなきゃ撮れないよなぁとも思った。 -
園子温監督、言わずと知れた傑作サイコホラー。1993年に埼玉県浦和市で発生した埼玉愛犬家殺人事件を基にして描かれている。かなり元の事件に近いが、映画では犬のブリーダーではなく熱帯魚屋になっている。
とにかくでんでんが怖い!と聞いていたけどほんっとに怖かった。社本嫁については乳のでかさが大事だったんだろうなと思わせる酷さではあったけど、ほかの役者さんもすごくハマってた。覚醒した吹越さんのかっこよさプライスレス。
すごく好き。
グロいグロいとは聞いてたけど、海外ドラマのサスペンス系観られる人なら大丈夫では。ハンニバルとかの方がキツイと思う。 -
これで感動して泣いたなんて誰にも言えないくらい衝撃的なエログロバイオレンスなのですが…素晴らしかったです。エロは過剰かなぁとも思うけど,それはエンターテインメントでお飾り的な感じに取れたので不快ではなかった。スプラッターも同様。本筋をぼやかすという感じはなくて,きちんと飾りになってるなぁと個人的には思ったので,目を覆うこともなかった。もうほんとに,愛と暴力と性と死,切り離せないものが複雑に絡み合った世界が見事です。実際の事件を下地にしているというところがさらに物語に深みを与えてくれて,フィクションとして組み込んだ設定をうまく引き立てているのもよかった。あとはとにかく役者の演技!というかでんでん!現実的な狂人。吹越満もすんごくよかったけど(特に後半。私は後半蛇足とは思わない!)これはでんでんの一人勝ちでしょう。
とにかく,シリアスでもなく,コメディでもなく,ホラーでもスプラッターでもない独特の世界観に惚れてしまった。園子温関連は洗いざらい制覇しようと思います。 -
ドン引き!泣
けどよい出来でした!
よくできてたけど
人間やめたくなりました。
人間の汚い部分全部描き切った感じ。
ゆがんでいたり、弱かったり、愛に依存してたり
おんなじ人間として こんな醜さをもつ身なのを実感して
危うく 何にも触れられなくなりそうになる。
登場人物全員バカで
男はエネルギーある馬鹿とエネルギーない馬鹿に分けられる。
女は総じてバカ、考えることをせず性器でしか愛を感じれない。
人間であることに悔しさを感じるような映画でした。 -
「こんな映画園子温以外作れないだろう」
園子温さんの映画は
「愛のむきだし」しか観たことがないが
その時もそう思った。
危機感を醸す雰囲気、尋常でない狂気、
アンバランスな人間関係など
これぞ園子温クオリティと言わざるを得ない。
それに加えでんでんの演技によって
観ているこっちまで事件に
巻き込まれているような錯覚に陥ってしまった。
映画を見終わった後、現実に引き戻された時の
ほっと胸を撫で下ろすような安堵が
それを物語っている。
この映画を観るとホラー映画よりも
人間の狂気の方が何倍も怖いんじゃないか、と
見に染みて感じると思う。 -
レンタルDVDで鑑賞。
とんでもない映画でした。狂気の沙汰を見せられた、見てしまった、見入ってしまった、そんな感じ。
ノンストップの凄まじさ。役者の演技、展開、映像どれもが凄まじい。あれで最後は「クソジジイ」で終わるんだから頭オカシイ。
正直、この映画みたいなものは、日本映画界ではクソツマラン品質で無数に作られている。それを園子温監督は鑑賞に耐えうる、というか作品に夢中にさせてしまうことに成功した。「紀子の食卓」あたりではまだそれがなかった。
ただ、この映画を「素晴らしい」とは評したくない。凄まじかったけど、実際おもしろかったのかは別だと思う。人として、その気持ちには頑なに抵抗すべきである内容であった。 -
一人園子温祭り、四作目。こわすぎる。
序盤は俗っぽい熱帯魚店の店主(で、実は殺人鬼)の村田と知り合って仲良くなる過程が描かれていくのだが、このでんでん氏が演じている村田というキャラクターがとにかく強烈。
見た目は田舎のおっさんなのに乗ってる車がなぜかフェラーリだったり、自分の店で雇っているバイトが全員若い娘(しかもなぜか制服がタンクトップ&ホットパンツ)だったり、なにかがおかしい。一見すると陽気で調子がいいおっさんなのだが、禍々しいほどの凶兆を全身から発散させていて最悪の予感しかしない。
村田がとうとう本性を表して、熱帯魚店の客に毒を飲ませるシーンは本当に恐ろしかった。毒を飲ませておいて、そいつがまだ死んでないのに「こいつのことはもういいから」と話を進めていってしまう時の恐怖感は凄まじいものがあった。え?え?なに?と思っている間にいつのまにか後戻りができないところまで押しやられてしまっている。
「日常」という安全で堅牢なものだと信じていた床の底がいともあっけなく外れてしまい、普段は見ないふりをしてやりすごしていた汚泥に足をがっちりと捕まれる瞬間。これは大人ならば誰しもが一度くらいは経験済だろうが、その最悪の忘れたい感覚を再体験させられることで、否応なく日常というものが本来とても危うい土台であることを再認識させられる。
自分の生きる世界が本来とても脆く危ういもので、自分はそんな不確かなところに立っているのだという感覚が付きまとってなかなか離れてくれず、見終わった後もすぐに日常に戻ってくることができなかった。
物語後半の社本の豹変ぶりがやや極端でフィクション感が強すぎたり、ラスト周辺の人物描写に若干ステレオタイプを感じたりもしたが、それにしても観た者の現実を力業でエグってくる強烈なパワーを持った映画だった。
エロもグロもあるし、精神的にかなり追い詰められるしで厭な映画なのだが、ジェットコースターのようなドライブ感があるので観ている間はさほど鬱々とした気分にはならない(うぎゃあーとは思うけど)。その意味では終始しっかりエンターテイメントを担保していて見事なバランスだと思う。
見た者の日常を非日常に変えてしまう鬼の映画。 -
小さな熱帯魚店を経営する社本(吹越満)と妻の妙子(神楽坂恵)は、娘の美津子(梶原ひかり)が万引きしたと連絡を受け、スーパーへ向かう。そこで警察への通報をされそうになったとき、同じく熱帯魚店を経営する村田幸雄(でんでん)の介入でお咎めなしに。
社本よりはるかに大きい店構えを持つ村田は、若い女の子を全寮制の寮付きで雇っており、美津子もそこで面倒を見ても良いと申し出る。再婚相手の妙子と美津子の不仲に悩んでいた社本はその申し出を受ける。完全に村田のペースに乗せられた社本夫婦は、熱帯魚の養殖ビジネスに協力する事になるが、どんどん深みにはまっていく・・・。
埼玉愛犬家連続殺人事件を元にしたクライムサスペンス映画。
壊れた冷え切った家族が、でんでん演じる村田の強烈な磁力と狡猾さと人当たりの良さと残虐さにずるずる転落していく展開を、園子温独特のいわゆる「ボデーを透明にする」シーンのグロテスクで生々しい描写やバイオレンスやセクシー描写満載で描いている傑作サスペンス映画です。
この映画の魅力は、なんといってもでんでん演じる村田です。共感して同情する優しさを見せたかと思うと凄んだり、巧みにマインドコントロールしていく狡猾さに、見る者は惹き込まれます。
実際にあった事件が元になっているので
観てて恐怖を感じましたら…
良いおじさん的なイメージのでんでんの...
実際にあった事件が元になっているので
観てて恐怖を感じましたら…
良いおじさん的なイメージのでんでんの怪演は素晴らしかったです。
神楽坂恵もめちゃくちゃエロいし
この映画観た後に大きめの熱帯魚屋さんを見るとゾッとしました
私も園子温大好きです。
どの映画もキャスティングがいいですよね。
確かに熱帯魚屋さんには行けないかも…...
私も園子温大好きです。
どの映画もキャスティングがいいですよね。
確かに熱帯魚屋さんには行けないかも……(汗。