クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 1999年初版。
    この時代、流行りましたね。
    バトロワゲーム。

    目が覚めると見知らぬ地、湿った空気。
    ここはどこ?え?火星?!

    生きるか死ぬかの脱出ゲームにドキドキです:(´ºдº:;`):


    ーーーーー

    藤木はこの世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚めた。
    視界一面を覆う、深紅色の奇岩の連なり。
    ここはどこだ?
    傍ら携帯用ゲーム機が、メッセージを映し出す。
    「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された」
    (Amazon 内容紹介より)

    ーーーーー

    この時代1番思い出す作品が『バトル・ロワイアル』
    こちらも原作が1999年。
    血に飢えた世紀末ですね…(・_・;

    映画がかなり沸きました。

    当時、バトロワゲームというモノを知らなかった私は驚愕しました。

    なんて面白いんだ!!
    こんなゲームあるんだ?!

    そして今、スマホゲームでバトロワしてます(^_^;)



    『クリムゾンの迷宮』は似たようなゼロサムゲームながらも、舞台に武器はありません。

    どちらかと言うと、真のサバイバルゲーム。

    火も水も食料も限られています。


    目が覚めると一面深紅色(クリムゾン)の岩山。

    私は『漂流教室』の映画を思い出しました。
    (古っっ!!……でも思い出しちゃったの…( ᵒ̴̶̷᷄꒳ᵒ̴̶̷᷅ ))

    あれが砂漠から深紅色の岩山に変わった感じ。

    広大な、果ての見えない謎の地で不安しかありません(-_-;)

    いつの間にか持っていたゲーム機が、ここは火星の迷宮だと言います。

    火星にいるって…
    火星には空気もないし極寒なハズだし…

    って、現実的に考えてしまう私(-∀-`; )

    過去なのか未来なのか?

    って想像力を働かせる。


    同じ境遇の男女9人。
    きたきた。


    分かっていながらも、後半の描写は読む速度を速めます。

    徐々に明らかになっていく真実と展開にページをめくる手が止まりません。

    Amazonの作品紹介に『映像化不可能?!』とありました。

    うん。

    不可能かもしれないです。

    めっちゃ怖い。
    グロい。

    でも

    面白い(๑¯∇¯๑)


    グロ系大丈夫な人のみ、読む事をお勧めします。

  • 当時は斬新だったであろう、デスゲーム。
    今や、やり尽くされた感は否めません。
    が、そこは貴志先生の表現力、創造力。
    飽きることなく、最後まで楽しく
    読ませていただきました。

    オチはなんとなく察します。
    察していても
    ゲームブックに合わせた
    最後のページが、とても素敵。

  • 目が覚めたら、全く身に覚えのない場所にいた。そして勝手に始まってしまったデス・ゲーム。

    こんなにソワソワしっぱなしの読書体験は久しぶりで面白かった!( *¯ ꒳¯*)こちらまでもが、思わず息を潜めてしまう…。

    『火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された』

    現在地さえ分からない中、突如始まる生死をかけたサバイバルゲーム。スタートで藍という女性と出会い、共に行動するようになる。

    何度も危険な目に遭い、相手の目を盗み、騙し騙されて進むたびに、まるで自分がそこに迷い込んだかのように、連動して呼吸を抑えたり気持ちが昂ったりした。

    藍の様子を最初から注意深く見ていたので、キーマンなんだろうなとは思っていたし、やっぱりな…という感じだった。

    ラストシーンはモヤッとするなぁ…。何一つ解決していないまま、謎ばかりが残ってしまった。でも最後の最後まで楽しい一冊だった。

  • 1999年の作品。
    だと知って、そういやバトルロワイアルもその頃だったと思い調べてみたら同じ1999年だった。

    これはちょっと同情してしまう。

    当時のバトロワは、小説に微塵も興味がなかった学生時分でも回し読みしてた位だったから、陰に隠れてたんじゃなかろうか。

    読み始めはバトロワを連想したが、実際は全然違うし、こっちは殺し合いというよりサバイバル寄りで、B級映画が好きな人はたぶん好み。

  • ひやあせがとまらなかったよくりむぞんもう、これはホンマやばかったです!耳で聴いたのでより臨場感が増していた気がします。じわじわと迫る恐怖。何となくそうなるだろうなと分かっているはずなのに、分かっているはずなのに、怖い。超絶オススメです!

  • 貴志祐介さんの本を読むと、昨日の自分より1段階知的になったと感じる。いろいろな知識をこれでもかと詰め込まれる。お気に入りの作家だ。

    この本は初版が20年以上前と古いけど、ゲームブックってあったなあ、と懐かしい気持ちにさせてくれた。
    私もゲームブックを読んだような記憶があるけど、内容などはすっかり忘れてしまった。

    舞台はオーストリアのバングルバングル。赤い縞模様の奇岩が連なる大地。
    その地に連れてこられた9人によるサバイバル・ゲームが開始された。

    バングルバングルをググってみる。

    「砂岩の迷宮バングルバングルを歩く
    オーストラリア最後の秘境パーヌルル国立公園とアボリジニの聖域カカドゥ国立公園」

    というツアーのページが目に入ってきた。
    空撮を見ると、かなり広大な地形だ。

    どこともわからないところに放置され、与えられたポケット・ゲーム機が唯一の手がかり。
    私だったら発狂しそうだ。
    こんな状況下で、情報は1番心強いのではないかと思った。

    途中からハラハラドキドキで、一気に読み終えることができた。

  • 再読。内容盛り沢山で、これぞエンターテインメント! な一冊です。
    本作が特に素晴らしいのは、中だるみが全く無い所でしょう。
    出だしのサバイバルはゲームのキャラを扱う感覚で少年心をくすぐられますし、それにも慣れてきた頃を見計らった様に作品の本当の狙いが見えてきます。
    そしていよいよ終幕となった所から、今度は「実はここからが本番」とばかりにミステリ展開が待っているという。
    本作の徹底した娯楽性の追求には、脱帽のうえ脱カツラです。
    読み終えて、本作が主人公の物語の出発点でしかなかったと捉えた人は少なくない筈。
    続編出して!

  • アドベンチャーサバイバルアクションデスゲーム。
    って勝手にネーミングしちゃったけど、まさにその通りだと自分で思う。

    ほんと、地球に火星みたいな所があるのねー。
    バングル・バングルをPCで検索したら、この本のカバー程ではないけど、赤かった。
    写真を見てから読んだのでイメージしやすかったし、ストーリーの設定、登場人物の体と心の豹変する様をしっかり書いてる。まるで著者が体験したよう。

    ただ読むと残酷だけど、「ホラー」って感じはしないよな~。なんで角川ホラーから出てるんだろ。って思うけど。
    映像にしたらきっと迫力あるだろうなー。

    もちろん、サバイバルの本編は面白かったんだけど、日本に帰ってからのパートも面白かった。
    まさか、藍がカメラマンとはねー。それは予想しなかったよ。してやられた。
    まぁ、それも藤木の推理だけで、確かじゃないけどね。

    しかし、何かを飲まさせたにしろ、人間って究極に空腹になると仲間を殺してまで食べたいと思うのかな~?
    自分がそんな立場にいた時、理性を持ち続けることが出来るのかな?藤木のように冷静でいられるのかな~て思う。
    生き残りたいけど、きっと諦めちゃうだろうなー。
    そう考える自分はまだ甘いのかもしれない。

  • 強烈に先を知りたくなるストーリー。
    一気に読みきった。
    でも、最後はイマイチ

  • Kindle Unlimitedに入ってた。
    今でこそこういうジャンルは珍しくないけど、20年以上前にこれが出版されてた事を思うと、やっぱり角川ホラーって昔はすごかったよな!って思う。

著者プロフィール

1959年大阪生まれ。京都大学卒。96年『十三番目の人格-ISOLA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。

「2023年 『梅雨物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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