- Amazon.co.jp ・電子書籍 (375ページ)
感想・レビュー・書評
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岡田斗司夫推薦
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「宇宙空間、無限の外界の報償は、三つー空虚な英雄趣味と、低俗な茶番と、そして無意味な死だった。外界は、ついに、その想像上の魅力を失った。残された深側の場所は内界だけとなった。」
「単時点的(パンクチュアル)な意味において。さようなら。」
「だれにとってもいちばん不幸なことがあるとしたら、それはだれにもなにごとにも利用されないことである。」 -
全ての人間には全て平等に価値はない。人間の目を覆いたくなるようないやらしさや、その逆の高潔さ、それら全てが「大したもんじゃない」と言い切る本書に救われた人は多いだろう。
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滑稽で、刺々しく、楽しげで、悲しい。
登場人物たちは、各々心を託すものを決めて別れていく。生きる中で独りになることは大した問題ではない。運命が意志ある者に制御されていてもいなくても、手元にあるものを肯定することで安寧がもたらされる。
憎むべきものから受け取るものに、救われることもあるのかもしれない。自分が気づかないうちに、その贈り物はもう既に、押し付けられた後なのかもしれない。
最後の一文で泣いてしまった。
読後はやさしくなりたくなる。 -
海外出張中の機内で、爆笑問題・太田光激賞の一冊をkindleで読了。
SFというものは、実は作者の人生観や哲学を表すにはもっとも適した形態なのではないか、という気がする。人間とはこういうものだ、だからこうなってしまうんだ、だからこうすべきなんだ…こんな主張が伝わってくる。ユーモアと皮肉をふんだんにまぶしたこの作品も、人間のどうしようもない弱さや哀しさを鋭く指摘しつつも、読後感は悪くない。またいつか読み返したい一冊になった。太田光に感謝!-
2021/10/24
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2021/10/25
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1959年作品。
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アメリカ文学を代表する作家の一人であるカート・ヴォネガットの代表作であり、SF小説の古典と言われているということで読んでみた。
とりあえず冒頭からカマしてる。
「本書の中の人物、場所および事件は、すべて実在する。ただし、一部の談話および思考は、やむをえず著者の解釈で構成した。無辜の者を保護するためにあえて名称を変えることはしなかった。無辜の者の保護は、全能の神が天国の日常作業の一部としてなされているからである。」
人類の行動はすべてトラルファマドール星人の都合で操られていた。しかも絶望的なまでに些細な理由で。(惑星タイタンに不時着したトラルファマドール星人のところに、宇宙船の交換部品を届けさせるために。そのために人類は進化し、文明を発展させ、惑星タイタンに到達した)
ユーモアと皮肉まじりな文学。
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memo:
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本書の中の人物、場所および事件は、すべて実在する。ただし、一部の談話および思考は、やむをえず著者の解釈で構成した。無辜の者を保護するためにあえて名称を変えることはしなかった。無辜の者の保護は、全能の神が天国の日常作業の一部としてなされているからである。
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たった一つわしがこれまでにまなんだことはこの世には運のいい人間と運のわるい人間とがいてそれのわけはハーヴァード・ビジネス・スクールの卒業生にもわからんということだ。敬具 おまえのパパ
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「もし、われわれがここできみに不当な仕打ちをしていると思うなら、これまでのきみの人生のどこかで、これこれの善いことをしたと話してみたまえ。そして、果たしてその善良さの一例が、君のために準備されたこの刑罰を免除するだけの価値があるかどうかを、われわれに判定させればいい」
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おれたちはそれだけ長いあいだかかってやっと気づいたんだよ。人生の目的は、どこのだれがそれを操っているにしろ、手近にいて愛されるのを待っているだれかを愛することだ、と