- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4988013423060
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
すーちゃん、まいちゃん、さわ子さんの3人はかつてのバイト仲間で、30代になった今でも友情が続いている。料理好きでカフェに勤務するすーちゃんは最近、職場のマネージャーが気になる。OA機器メーカーに営業として務めるまいちゃんは妻子ある男性との恋愛が継続中。WEBデザイナーのさわ子さんは、母と2人で祖母の介護に追われる日々を送っている。3人はそれぞれが選んできた道に迷いながらも今を生きていく。
ほのぼのとした雰囲気の中で3人それぞれの生活を追いながら、時々心の声が聞こえるのがおもしろい。例えばまいちゃんが営業先で、上司と取引先のオジサンからセクハラ発言を受けると「死んでくれないかな~」と辛らつな、でも女子にはとても共感できる心の声が聞こえてくる。そんな感じで、共感したり時々くすっと笑えたりして物語が終わるのかと思えば、次第に30代女子の深い部分まで踏み込み始める。
まいちゃんは先の見えない恋愛に区切りをつけ、結婚相談所で出会った男性と結婚することに。すぐに妊娠して幸せいっぱいのはずなのに、久しぶりにすーちゃんの前に現れたまいちゃんはさえない顔をしていた。「時々考えちゃう。捨てた方の人生もありだったんじゃないかな」ぽつりとつぶやいたまいちゃんの言葉が頭の中で響いた。営業としてばりばり働いていたまいちゃんは、仕事を辞めて結婚という選択をする。それは女としての幸せをつかむためだったり、適齢期を逃さないためだったり、色々な理由があるだろう。私たちは人生においてたくさんの選択をしていく。その度によく考えて、出来るだけ後悔のないように慎重に選んでいるはずである。それでも上手くいかなかったり、将来に不安を覚えたりした時、人は「これでよかったんだろうか。この選択で間違いはなかったのだろうか」と迷いに絡め取られてしまう。まいちゃんのつぶやきは誰もが感じる思いなのだ。それでももう後戻りはできない。そうやって時に後ろを振り返りながら、自分が選んだ道を信じて進むしかない。
絶対に幸せを掴めるような完璧な選択などない。それでも人は人生が少しでも良いほうへ進むよう、選択を繰り返して生きていく。すーちゃん、まいちゃん、さわ子さんのように時に愚痴を言いながら、小さな幸せに希望を見出しながら、泣いてしまっても次の日には笑いあって日々を重ねていきたい。 -
すーちゃん(柴咲コウ)は、カフェに勤務して12年になる34歳の独身女性。
バイト時代に知り合ったまいちゃん(真木よう子)、さわ子さん(寺島しのぶ)とは10年来の付き合い。
職場の中田マネージャー(井浦新)に淡い恋心を抱いているすーちゃんに対し、OA機器メーカーでバリバリ働くまいちゃんは妻子持ちと不倫中。
一方、在宅勤務のさわ子さんは祖母を介護する母を手伝い、自由な時間を楽しむ心のゆとりもない日々を送っていた。
30代未婚女性のリアルな本音を淡々とした筆致でユーモラスかつ赤裸々に綴り多くの女性読者の共感を呼んできた益田ミリの人気4コマ漫画シリーズを、実力派女優陣の共演で実写映画化した女性ドラマ。主演は柴咲コウ、真木よう子、寺島しのぶ、共演に染谷将太、井浦新。監督は「人生、いろどり」の御法川修。
原作の魅力であるアラサー女性の本音をナチュラルに表現していて、男女を問わず共感出来る映画になっています。
上司に対する愚痴をこぼす同僚を面倒くさいと思いながら慰めたり、新しい出会いより自分の営業成績が心配だったり、面倒くさい取引先の男性のセクハラを受け流したり、母親の介護に悩んだり、将来の不安に悩みながらも、些細なことに泣き笑い前に向かって進んでいくアラサー女性すーちゃん、まいちゃん、さわこさんを、柴咲コウと真木よう子と寺島しのぶがナチュラルに演じていて、ゆるいユーモアたっぷりに描いているので、共感出来るし、原作のファンにも満足出来る女性映画になっています。
印象的なセリフも多く、「聞き分けのいい女って、薄っぺらいと思わない?」「落ち込むのは、家に帰ってからだ」「全部頑張らなくてもいいんじゃない?」「捨てたほうの人生もありだったんじゃないかと思ってしまう」「遠い未来のために今を決めすぎることはない」など、日常の中で自分が選んだ選択肢に悩みながらも頑張っているアラサー女性すーちゃん、さわこさん、まいちゃんを愛おしく思い励まされる映画です。 -
「捨てた方の人生の続きもアリだったんじゃないかな」
ロハスなすーちゃん、バリキャリまいちゃん、手荷物多めなさわこさん。
器用に生きてる女の子じゃないからこそ、共感できるひと言ひと言。先が見えない不安や焦り。変わらない日々を怖れながら、変わってしまうことも怖い。何かを捨てて手に入れたはずの幸せが、間違いじゃないと分かっているのに、それすら疑ってしまう。理由なんかない。そんな風に考えてしまうのが、きっと30代。
さわこさんのおばあちゃんにご挨拶するすーちゃんとまいちゃん。ああいうのって、いいね。器用に生きてる女の子たちは、彼氏の家でしかしないよ、それ(笑)そういうのを見抜ける賢い男の人が、現実世界にはたくさんいることを願います。
ほっこりあったかいのに、心につき刺さる。原作も読んでみたくなりました。 -
「遠い未来のために今を決めすぎることはない。」って言葉に救われた感。
今を大事にしてけば良いんだなー。
あと、まいちゃんの葛藤もなるほどってなった。
どんな選択をしても、迷ったり悩んだりみんなするんだなぁ。
「さよなら、わたし。」 -
良かった。みんな頑張って生きてる。
出てくる男がクズばっかりで腹立つ。
すーちゃんたちと鍋したい。 -
この雰囲気、だいすき。
日常感とか、ちいさなつぶやきとか、
地味〜なとこ、ファッション、
インテリア…書き出すとキリがない。
柴咲コウさん、
たまに こーゆう 癒し系やる。
なんか、合ってるようで、
もったいないようで、へんな気分。
すうちゃん、仕事仲間の彼と、
ややこしくならなくて良かった。
賢い娘だったね。
まいちゃんの気持ち、
妊腹時の焦りとか 残念さ、覚えてる。
おセンチ。きっと暇なんだよ。
生まれたら、全然 世界が変わったから。
不思議。無い物ねだり、欲張りだね。 -
浄化とはこういうことを言うのね・・・
益田ミリさんの漫画「すーちゃん」シリーズの映画化作品。
原作が大好きなだけに、映像化と聞いて「さぁどうなるんだ!?」と期待して鑑賞。
結論としては、ものすごく癒された。
真木よう子も寺島しのぶもさすがですが、今作は柴咲コウが可愛い。演技うまい。こういう癒し系キャラもいいですねー!
個人的に、すーちゃん店長とアルバイト店員(染谷将太)の行く末がめっちゃ気になります。