マリアビートル (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
4.02
  • (168)
  • (256)
  • (114)
  • (16)
  • (4)
本棚登録 : 2252
感想 : 212
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (539ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 前作をさっぱり忘れてたせいもあるけど、何しろ登場人物それぞれのキャラがかぶる・・・。あの独特なおたく風一人ボケ突っ込みリアリティ欠如な台詞は面白いとは思うものの、一人ではなくほぼ全員が(王子以外)似たような口調となるとちと疲れますな。トーマスネタとか血液型で差別化しているものの、逆に言えばそのネタがなければ誰がしゃべっても同じような印象になり、よって判子マークは有益でした。
    王子によって話が教育指導的な方向へ引っ張られているのもちょっと残念。やっつけるのは嬉しいけど、最終的に道徳を語らなくても、彼の存在だけで十分描かれているものがあるので残りは個々がアタマで考える余韻がほしかったかも。木村夫婦は良かったですが。
    なんのかんのと著者の作品はほぼ全作読んでるけど、残念ながらこの手の「おしゃべりキャラモノ」は段々きつくなりつつある。他のタイプの作品は変わらず好きです。

  • 伊坂節って感じです。
    シリアスかつ荒唐無稽。
    ちゃんとオチがあるのがよい。

  • 個性的な殺し屋たちのバトルロイヤル的なお話だった「グラスホッパー」の続編。
    疾走する東北新幹線の中で、またまた個性的過ぎる殺し屋たちが能力全開でバトる。前作よりもさらに会話も展開もスリリングで、あっという間に読み終わってました。
    この展開、もっと読みたいかも!シリーズ化熱望な一冊でした。

  • 重量ピエロぶりに読んだ。伊坂幸太郎作品でブロマンス、と言われたら名前が挙がる本作だけど、特にそういう感じには思えなかった。
    コミカルで面白い。西洋風のユーモアとかノリを日本人がやるとイタい感じになることが多々あるけど、これはちゃんと面白い感じに纏まってて上手い。「これって伏線かな」みたいなのが全て回収されるので読んでて気持ち良かったし、それが「エンタメです!」って感じで盛り上がる。悪く言えば深みは無い。唯一疑問だったのは「槿」の文章だけが地の文のみで書かれていて、異質だったこと。だけど、後から調べたら、前作の登場人物らしいので納得。
    あと、「なぜ人を殺してはいけないのか」あたりのくだり、めちゃくちゃしゃらくさ〜と思ってたら、最後の最後でボコボコにされてて笑っちゃった。

  • いままで読んだミステリーで出てくる悪役の中で、ぶっちぎりNo.1でムカつくいやな奴が出てきます笑
    あまりにいやすぎて途中で挫折しそうになりましたが、それを超える筆力で、最後まで一気に駆け抜けて読みました!

  • グラスホッパーに続いてAudibleで読んだ。過去の蝉などの話題も出てきて、なぜか哀愁を思う。新幹線の中、今回のメインキャラとなる七尾が乗客のスーツケースを持って降りてくる依頼がなかなか達成できず、他の殺し屋などと絡み合いながら死者が増えていく。話の中心人物の少年、中学生なのに精神的に周囲を従わせていく悪の存在、と木村とのやり取りもすごい。最終的には木村の両親が伝説の業者ということで話が七尾含め助かるが、裏で蜂も暗殺を遂げるなど何が何だかハチャメチャ。でも行き着く暇もなく面白かった。

  • タイトルの妙とか、入り乱れる登場人物の動作から起こる事件に引き込まれました。

  • 列車というある意味密室空間で複数の事件が同時並行的かつ互いに絡み合うように発生する。手に汗握るようなスリルと登場人物間で交わされるウイットの効いた会話の対比というか格差がおもしろい。

  • 途中まで読んで断念、、

  • とっても久しぶりの伊坂幸太郎さん。
    現実にはあり得ない、と思いながらも不思議なリアリティがあり、思いがけない展開で読むとハマる。
    それが分かっていながら長く遠ざかっていたのは、これまで読んだ2冊に登場する「圧倒的な悪」の存在に、不快なような不安なような気持ちを掻き立てられてしまうから。
    読み終わった直後は「面白かった!」と感じるんだけど、「圧倒的な悪」の存在感が強すぎて、振り返った時に、何となく嫌な気持ちになる小説…という印象になってしまっていて。
    生理的に受け入れられないものを目の当たりにした不快感。
    そして今回もやっぱり、そんな気持ちになった。
    悪に屈するのではなく、戦うことがテーマとしてある、というのは分かるし、最後は納得できる終わりではあるのだけど、どうにもざわざわと嫌な気持ちを掻き立てられる。
    それに加えて、今回は登場人物たちの中に共感したり応援したくなるような人がいなくって。
    ちょっと人間味を感じる人もいるけれど…でも、登場人物ほとんどが殺し屋だから仕方ないかもしれないけれど、他者に対する肉体的、精神的な暴力を当たり前に肯定していて、誰も応援できない。応援できない同士が戦っても、どっちが勝ってもなあ、って終始引いてしまった。
    新幹線の中で殺し屋たちの思惑が絡まり合って、さあ勝つのは誰?…ってドキドキ感、予想もつかない展開は楽しめたけれど。

全212件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

伊坂幸太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×