冬のフロスト 上 (創元推理文庫) [Kindle]

  • 東京創元社
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感想・レビュー・書評

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  • 幼女誘拐殺人に連続娼婦惨殺事件、枕カバー強盗に、コンビニ強盗事件…。
    相変わらず事件てんこ盛りの中、マレット署長の経費引き締め運動を躱しつつ事件捜査に邁進するフロスト警部の何と愛おしいことか!

  • 2017/10/06

  • 「冬のフロスト」(R・D・ウイングフィールド:芹澤 恵 訳)を読んだ。たて続けにフロストばかり読んだけど、飽きることがなかった。シリーズを通して沈鬱な事件が多いけど、それを補って余りあるフロストのキャラクターの立ちっぷりである。とりあえず今現在出てるフロストは全部読んでしまった。

  • 覚悟はしていたが、最初に上下巻の価格を確認した時は、思わず目をむいた。マレット署長が未決の中から超過勤務請求書を見つけた時ほどではないにしても..。肝心の中身はまさに折り紙付きで、さきごろ発表された「文庫翻訳ミステリー・ベスト10」でもぶっちぎりの一位とのこと。原作は14年も前の作品で、翻訳は前作から5年も経っているにもかかわらず、この根強い人気はどうだ? 何でも国産をありがたがるこの国民も、ユーモアだけはイギリスからの輸入と決めているらしい。 

    禁煙派の読者もこの時ばかりはフロストの吐く紫煙に浸り、差別に敏感な読者もその感度を緩めるようだ。それにしてもなぜ出版社がここまで人気のあるシリーズにあやかり、二匹目のドジョウを狙わないのか首を傾げたくなる。陰鬱な北欧物も、倍返しにあやかった金融物もいいが、実はベタに下品なオヤジギャグの需要も侮れないのでは?

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