世界を変えた10冊の本 [Kindle]

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  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • 宗教と経済の関わりが非常にわかりやすく書かれている。特に宗教の成り立ちについてはさらに深く学んでいきたいと思わせてくれた。

  • セールだった

  • 一般教養として考え方として知っておくべき本の要点をさっと自分の中に流し込む。学んだような気にはなっている。が、覚えておくことはなかなか難しいんだろうな。

    宗教や経済についての本が多く、キリスト教がわかる、イスラム教がわかる、経済の基礎がわかる的な本は何度も読んで、何度も頭の中をすり抜けてしまっているという実績もありつつ、そんなことを思ってしまう。

    Take away
    "聖書:産めよ 、増えよ 、地に満ちて地を従わせよ 。海の魚 、空の鳥 、地の上を這う生き物をすべて支配せよ 。"
    キリスト教文化圏の人から感じる、地球上を人が支配してしまえ的な背景にある言葉なのかなと。聖書の言葉を重んじてきた社会なだけに、なかなか変わることは難しいんだろうなと。

    "プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神:カルヴァン派の信徒はつねに 、自分が選ばれているか 、それとも神に見捨てられているかという二者択一の問いの前に立ちながら 、みずからをたえず吟味しつづけることで 、救いを作りだすことができるのである 。でも 、どうやって ?信徒たちは 、自分が選ばれた者だと信じることが絶対の義務とみなし 、そのことに疑いをもつことは悪魔の誘惑として退けるよう求められた 。自己への確信のなさは信仰の不足を示すものであり 、恩寵の働きの不足によるものだとされたのである 。こうした自己確信を獲得するための優れた手段として 、職業労働に休みなく従事することが教えこまれたのである 。この職業労働だけが 、宗教的な疑惑を追い払い 、恩寵を与えられた状態にあるという 〈救いの確証 〉をもたらすことができるのである 。”
    あらゆる自己啓蒙の本にある背景でもある気がした。

    "資本論"
    資本主義に代わる社会主義・共産主義とはいかなるものなのか、それについては詳細は述べられていない。

  • なるほど、非常に分かりやすい。

  • 池上さんが選んだ、世界を変えた本を10冊紹介しています。この本で何よりもまずよくわかったのは「ペンは剣よりも強し」ということ。これらの本は良くも悪くも私たち人間社会を動かし変えていきました。
    本書は1冊ごとのオムニバス形式と思いきや、きちんと順番が考えられていて一気通貫したストーリー構成になっています。ユダヤ・キリスト・イスラム教に関する本から始まり共産主義のマルクスや古典経済学を一掃したケインズ、新自由主義のフリードマンに至る流れをとてもわかりやすく説明しています。

  • 世界を変えた10冊の本は、以下。『アンネの日記』『沈黙の春』以外は、原作を読む機会は無いものと思われます。大雑把に内容と歴史的な意義を理解することができる。
    現在の世界の流れを考慮すれば、フリードマンも入れることになったものと思われます。それぞれの主張・考えを代表する10冊なので、独立したものではなく、関連したものとして解説されている。
     『アンネの日記』
     『聖書』
     『コーラン』
     『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
     『資本論』
     『イスラーム原理主義の「道しるべ」』
     『沈黙の春』
     『種の起源』
     『雇用、利子および貨幣の一般理論』
     『資本主義と自由』

  • この中で紹介される10冊の本は、
    タイトルは聞いたことのある有名なものばかり。
    でも一冊も実際に読んだことはなかった。

    時事問題について考えるとき、
    宗教的背景や経済的背景など
    歴史を理解しているのとしていないのでは
    だいぶ違う。

    ビスマルク(初代ドイツ帝国の宰相)の、
    「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
    という言葉をまさに思い出す。

    自力で読むには難しそうな本たちなので、
    池上さんのわかりやすいまとめで読めたのが
    ラッキー。

    物事を理解するうえで背景を追うことはすごく大事。
    と感じる一冊。

  • 昔の偉い人が著した内容はすごいなと思う。問題は今も同じで全く変わっていない(利便性の向上や物質的な豊かさという意味ではなく)。時代によって陳腐化するようなテーマを扱っていないと言われればそれまでなのかもしれないけど。
    宗教については、都合の良いように解釈してきたもんだなと改めて感じる。それで安堵できる人がいるなら良いし否定はしないけど、他人に迷惑をかけてはいけないよね。そういう人たちはどこかの孤島で内輪だけのコミュニティを形成すれば良いのではと思うのだけど、最早それに収まる規模ではないのかな。
    ケインズとフリードマンの項は特に興味深かった。関係ないけど、中国はいつか暴発するんじゃないかなと思ったり。制御できなくなる前に対処できれば良いのだけど。
    あとはまぁ、とにかく読みやすいですね。さすが池上氏だなと感じた。

  • 紹介されている10冊の本はどれも聞いたことのあるものでしたが、実際に読んだことがあるものは1冊もありませんでした。
    そしてやはり内容について知らないことばかりでした。
    世の中の在り様を決めた一要素なわけで、世の中を前より少し知った気分になりました。

    個人的に、池上さんの事実に基づくスタンスを感じて、すごいなと思いました。

  • 池上彰が、世界に影響を与えた書物を10冊を選び、解説。どの本もタイトルと著者は知ってるけど、読んだことのない本ばかり。著者の解説で読んだ気にさせてくれる。

    選ばれた本は、マックス・ヴェーバーにマルクス、ケインズ、フリードマン、ダーウィンらの歴史に残る偉人が書き残したものと聖書、コーランなど。今の時代と世界を論じる参考書として使える本ばかり。それらの本の中から最初に紹介されるのは「アンネの日記」。

    児童文学書のベストセラーだが、他の9冊に比べると「世界を変えた本」なのか?という違和感。著者いわく、キリスト教を知るために聖書、イスラム教を知るためにコーランがあり、ユダヤ教を知るためには「アンネの日記」であり、現在のイスラエルの存在に大きな影響を及ぼしている本なのだ。

    宗教、経済、格差、環境…、こうした世界問題を解くには先代の偉人に助けを借りることが必要。しかし、偉人たちの言葉をそのまま読む苦労する。その苦労を緩和してくれるのが本書。

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著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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