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- / ISBN・EAN: 4562474162944
感想・レビュー・書評
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湊かなえさん原作のドラマ。遅ればせながらまとめて観た。
私は普段、ドラマ化や映画化があると、その前に原作の小説を読むことが多いが、めずらしくこの本は読んでいない。なので、何の先入観もなく、サスペンスと人間ドラマを楽しむことができた。
10年前のクリスマスイブに起きた事件とその4年前に起きた火事と現在。
その3つの時間に共通して立ち会っている女性、N/杉下望とN/成瀬くん。そしてそのふたりをとりまく「N」たち。
それぞれが、それぞれのNのために生き、口を閉ざす。
見ごたえのあるドラマだった。
高校生からその15年後までを、榮倉奈々さんと窪田正孝さんが何の違和感もなく演じている。自然でそれでいて切ない生き方をするふたりと、エネルギーに満ちて前だけを見て生きている安藤望を演じた賀来賢人さんの明るい力強さが相いれないっようでいてすごくマッチしていてた。そして過去を内に秘め生きる西崎。野口夫妻・・・。その真相を追う三浦友和さん演じる元駐在員。
すべての役者さんたちが、素晴らしかった。
もちろん脚本構成等も素晴らしかったからこその作品の出来上がりだと思う。
映画や2時間ドラマではなく、連続ドラマだからこそできた細やかで奥深い作品に拍手を送りたい。
ラストシーンはたまらなく切なくて美しかった・・・。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分史上 最高に好きな作品
これ以上 好きと思うドラマがこの先現れるのかしら
映像の美しさ
演出の素晴らしさ
原作を 最強にパワーアップした映像作品に仕上げた傑作だと思う
何度も見返すけれど その度に
やっぱり好きだなぁ と感じる
また 観たくなってきた笑
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いいドラマだ。原作も面白かったが、超えてきた。
構成がすごい。
原作がそもそも複雑なのに、よくできている。
演者も映像も音楽もどれも素晴らしい。 -
高層マンションに住むセレブ夫妻、野口貴弘(徳井義実)・奈央子夫妻(小西真奈美)が殺害された。
その現場に居合わせたのは“ある計画"を立てた大学生の希美(榮倉奈々)、成瀬(窪田正孝)、安藤(賀来賢人)、西崎(小出恵介)。
その場で西崎が逮捕され、自供から有罪が確定し、懲役10年が言い渡された。
それから10年後、この事件の判決に疑いを抱く元警察官・高野(三浦友和)は、事件の真相を追い始める。
この事件は15年前の夏、瀬戸内海に浮かぶ島で、希美と成瀬が起こした“ある事件"からすべてが始まっていると高野は確信していた。
「彼らはあの時、罪を犯した。それぞれのNのために」
湊かなえのサスペンスミステリー小説をドラマ化。
父親が愛人と暮らすために家から追い出され、買い物依存性になった母のために生活苦に苦しみながら島を出るために奮闘する杉下希美。
商売が、ジリ貧になった料亭さざなみを継ぐために、料理人志望だったが、料亭さざなみが火事で燃えたことで運命が狂ってしまう成瀬慎司。
シャープペンをカチカチ鳴らして気持ちを伝え合ったり、将棋を通じて交流して、お互いを支えにして暗い場所に引き寄せられず、明日へ向けて生きていくことが出来たふたりの友情以上愛情以上の純愛。
野口夫妻殺人事件に関わった希美や慎司や西崎や安藤の、それぞれが「Nのために」に罪の共有をしたすれ違う願いや愛情を、丹念に描くことで、青春群像劇を主体にしたサスペンスミステリードラマとして楽しめるし、窪田正孝や榮倉奈々や賀来賢人や小出恵介のみずみずしい演技と家入レオの主題歌が印象的なサスペンスミステリードラマ。
「究極の愛は、罪の共有」 -
【原作】
「Nのために」湊かなえ -
夫の友人からお借りしました。再読です。
再レビューが書けなかったので、DVDに本のレビュー書いときます。。
5年くらい前ドラマでも観ていたので、登場人物は俳優さんの顔が浮かび、内容も忘れているようで意外と覚えていました。
でも、展開が分かっていてもやっぱり面白かった、というか切なかったー
皆が、それぞれに大切に思うNのためを思って行動したり、嘘をつくことで大きな悲劇につながってしまうという・・・哀しく切ない物語です。
お互いが抱えるトラウマがわかっていないので、よかれと思ってしたことが裏目に出たり、真実が見えなかったりするのが切ないのですが、よく考えたら私自身も自分の価値観でしか相手を判断できていないことがあるので、気が付かないうちに相手を傷つけているのかもしれません。
そんなことを考えてしまう小説でした。
被害者を救う行為が被害者のためにならない時ってどうしたらいいのでしょうね・・・
俯瞰してすべてを分かっているのは読者だけ、という構造に著者の上手さを感じました。
「灼熱バード」が妙に印象に残ってブルーな後味です。。虐待とかDVって本当にイヤだな。 -
ハマったなぁ。
下は見ない、上を見る。
登場人物全員が主人公に感じられる。
それぞれがそれぞれの
大切な人を思って生きている。
全員に感情移入ができた。
終わりはなんともいえなけど、名作。 -
つらくても前を向く主人公、そして彼女を支える仲間たちが、美しくせつなく心打たれる。