入門 犯罪心理学 (ちくま新書) [Kindle]

著者 :
  • 筑摩書房
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感想・レビュー・書評

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  • 犯罪心理学というとプロファイリングのような話かと思ったが、そうではなかった。処罰は再犯リスクを抑制せず、再犯を防ぐための「犯罪者の治療」が重要であるという趣旨。公衆衛生や疫学、医療に通じる内容だと感じ興味深かった。

  • ・貧困は犯罪を助長する。
    ・虐待を受けた子供は犯罪率が高い。
    ・性犯罪の再犯率は高い。

    犯罪について一般的にいだかれがちなイメージだが、筆者はファクトで否定する。

    犯罪心理学
    現場の経験と勘で運用されてきた分野で、統計的、科学的知見による分析は面白く、学問の経済学とも重なる。

    経営者と犯罪者は似ている。

  • 犯罪抑止についての考え方が今まで自分がなんとなく思っていたものとは違い、興味深かった。

    厳罰には効果がなく、『治療』することが大切だということ。
    一般的な感覚とはかけ離れた、犯罪者の『認知の歪み』にアプローチしていかなければならないこと。
    そして、未だに『刑事の勘』や『経験』などの曖昧な判断基準が蔓延っているらしい。

    日本ほど治安の良い国はないと聞くが、そんな国でも犯罪は必ず起こり、たくさんの被害者、そして不幸な加害者が発生する。
    本書の最後にも述べられていたことだが、『エビデンス』に基づいた対策を浸透させていかなければならないと思った。

  • 犯罪心理学について、初学者の人でも分かりやすく書かれた一冊です。
    犯罪心理学の中でも特徴的な項目に着目しているように思います。どんな特性を持つ人が犯罪を起こしやすいのかや、一般的に信じられているけど実は根拠のない事例など、犯罪心理学に詳しくない人でも興味を引く話題を中心にまとめられており、最後まで集中して読むことができました。

著者プロフィール

筑波大学人間系教授

「2023年 『現代の臨床心理学1 臨床心理学 専門職の基盤』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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