任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代 (角川新書) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
3.87
  • (8)
  • (13)
  • (7)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 94
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (221ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 先日、電車内でスマホゲームを熱心にプレイする50代のサラリーマンを見てちょっと引いた。本書を読み、ゲームウオッチの開発意図がサラリーマンが手のひらに隠してこっそり遊べるゲーム機だと知り、ゲームウッチの血統が正しく受け継がれていたのだと認識を改めた。

  • 横井軍平は面白い。
    枯れた技術の水平思考。

    もし、存命であればたぶん『ポケモンGO』とかをもっと面白くしてくれてた気がする。

    読んでるうちに、『ワンダースワン』が欲しくなってきた。

  • ゲームアンドウォッチやゲームボーイを開発した人の伝記。任天堂での仕事が内容の大半を占める。

    今でこそ任天堂での代表作としてゲームアンドウォッチとゲームボーイを挙げたが、デジタルゲーム以前の任天堂でもスター開発者として活躍していた。むしろ横井自身はデジタルだけで完結するよりも、身体性のある遊びの方が性に合っていたようだ。その流れで作られたのがバーチャルボーイである。どう考えても時代を先取りしすぎていた。VRが流行り始めるまであと20年かかる。

    この人がすごいのは、技術の本質を見抜き、別の使い方を思いつけること。太陽電池を例にすると、多くの人は電源としての使い方しか考えない。しかし横井は光センサーとして捉え、それをギミックに組み込んだ製品を考案する。このような発想ができるようになりたい。

  • 3.7

  • 基本的には『横井軍平ゲーム館』と重複する内容も多いですが、本書ではさらに突っ込んだ著者の考察や裏話が満載です。
    特に興味深かったのは、『横井軍平ゲーム館』では、抑え目になっていた横井さんの苦悩ぶりが色濃く描かれています。
    新書化にあたって、巻末の鼎談も追加されたようです。

    本書の元になっている単行本が刊行された頃は、まだDS、wiiの時代だったようですが、その後、スイッチがヒットしてからの任天堂は、さらにヨコイズムが発揮されている気がします。

  • インタビュー内容を本にしているので内容的にはさらっとしていて若干物足りなさがあるものの、歴史や「枯れた技術の水平思考」という考え方を実現している具体的な内容は勉強になる。

  •  ゲームボーイを開発した人がどんなバックグラウンドを持った人だったのかわかった。アナログ画面の携帯ゲーム機を持ち歩いてゲームしてた頃を懐かしく感じた。開発者、横井軍平さん。あの頃画面がアナログでもなんの疑問ももたなかった。その後、高機能化、よりきれいなグラフィックの実現、高速化などがすすみゲーム人口は残念ながら少なくなっていく。自分も例にもれず、プレーステーション、セガサターン全盛の時期に一度ゲームから距離をおくことになった。そこには純朴なゲームの楽しみ方が少なくなっていたから。そしてニンテンドーDSの爆発的人気の時代に再度ゲームを再開する。自分のゲームバックグラウンドは任天堂とともにあったのだなと思う。

  • 枯れた技術の水平展開というコンセプトが面白い。発明は組み合わせだと誰かが言っていたと思うけれど、売れる製品を作るにはアイデアが大切た。そして枯れた技術を使うことで低コストで売れる製品を作る。

  • おもしろかったけど、故人なので追加のインタビューもできず、推測のような文体が多かったのが気になった。

  • エスノグラフィ、プロトタイピング、リーンスタートアップ、自ら楽しむ、日常をゲーム化など、イノベーションに関する本に散りばめられたキーワードをノンフィクションで追体験できる一冊。“枯れた技術の水平思考”は、新結合、まさに“イノベーション”。



    横井軍平さんが拘った創造性。表示色数や解像度というハイスペックでなく、人間の想像力を信じた故のロースペックへの拘り。僕も同じ。カラーよりモノクロが好き。今でも、タブレットでなくKindleで読書し、キングジムさんのポメラやブギーボードを愛用し、スマートウォッチもApple watchでなくwithingsが心地よい。



    まずは、ローテクで考える。ローテクで解決できなかった時がハイテクの出番。



    そして、特別付録の「横井軍平のらくがき」を見ると、なんかジーンと胸に響いて涙が出そうになります。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

ITジャーナリスト。ITビジネスやIT機器について、消費者や生活者の視点からやさしく解説する力量に定評がある。著書に『Google の正体』(マイコミ新書)、『インターネット社会の幻想―世界最強のメディアをめぐる誤解と正解』(アルク新書)、『グラフはこう読む! 悪魔の技法』(三修社)、『Macの知恵の実』(毎日コミュニケーションズ)、『ゲームの父・横井軍平伝―任天堂のDNAを創造した男』(角川書店)などがある。

「2013年 『あなたの家族がよろこぶiPad生活入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

牧野武文の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×