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感想・レビュー・書評
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先日、電車内でスマホゲームを熱心にプレイする50代のサラリーマンを見てちょっと引いた。本書を読み、ゲームウオッチの開発意図がサラリーマンが手のひらに隠してこっそり遊べるゲーム機だと知り、ゲームウッチの血統が正しく受け継がれていたのだと認識を改めた。
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横井軍平は面白い。
枯れた技術の水平思考。
もし、存命であればたぶん『ポケモンGO』とかをもっと面白くしてくれてた気がする。
読んでるうちに、『ワンダースワン』が欲しくなってきた。
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ゲームアンドウォッチやゲームボーイを開発した人の伝記。任天堂での仕事が内容の大半を占める。
今でこそ任天堂での代表作としてゲームアンドウォッチとゲームボーイを挙げたが、デジタルゲーム以前の任天堂でもスター開発者として活躍していた。むしろ横井自身はデジタルだけで完結するよりも、身体性のある遊びの方が性に合っていたようだ。その流れで作られたのがバーチャルボーイである。どう考えても時代を先取りしすぎていた。VRが流行り始めるまであと20年かかる。
この人がすごいのは、技術の本質を見抜き、別の使い方を思いつけること。太陽電池を例にすると、多くの人は電源としての使い方しか考えない。しかし横井は光センサーとして捉え、それをギミックに組み込んだ製品を考案する。このような発想ができるようになりたい。 -
3.7
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基本的には『横井軍平ゲーム館』と重複する内容も多いですが、本書ではさらに突っ込んだ著者の考察や裏話が満載です。
特に興味深かったのは、『横井軍平ゲーム館』では、抑え目になっていた横井さんの苦悩ぶりが色濃く描かれています。
新書化にあたって、巻末の鼎談も追加されたようです。
本書の元になっている単行本が刊行された頃は、まだDS、wiiの時代だったようですが、その後、スイッチがヒットしてからの任天堂は、さらにヨコイズムが発揮されている気がします。 -
インタビュー内容を本にしているので内容的にはさらっとしていて若干物足りなさがあるものの、歴史や「枯れた技術の水平思考」という考え方を実現している具体的な内容は勉強になる。
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枯れた技術の水平展開というコンセプトが面白い。発明は組み合わせだと誰かが言っていたと思うけれど、売れる製品を作るにはアイデアが大切た。そして枯れた技術を使うことで低コストで売れる製品を作る。
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おもしろかったけど、故人なので追加のインタビューもできず、推測のような文体が多かったのが気になった。
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エスノグラフィ、プロトタイピング、リーンスタートアップ、自ら楽しむ、日常をゲーム化など、イノベーションに関する本に散りばめられたキーワードをノンフィクションで追体験できる一冊。“枯れた技術の水平思考”は、新結合、まさに“イノベーション”。
横井軍平さんが拘った創造性。表示色数や解像度というハイスペックでなく、人間の想像力を信じた故のロースペックへの拘り。僕も同じ。カラーよりモノクロが好き。今でも、タブレットでなくKindleで読書し、キングジムさんのポメラやブギーボードを愛用し、スマートウォッチもApple watchでなくwithingsが心地よい。
まずは、ローテクで考える。ローテクで解決できなかった時がハイテクの出番。
そして、特別付録の「横井軍平のらくがき」を見ると、なんかジーンと胸に響いて涙が出そうになります。