- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4589921401586
感想・レビュー・書評
-
スポ根劇画ノリの音楽映画。
ありそうでなかった映画。その目の付け所が良いですね。
全米一の音楽大学に入った主人公は、家族の中では過少評価されていて忸怩たる思いがある。そんな中、学校では鬼教官に気に入られ、しごかれていくが。。。
映画の内容は泥臭く、脂っこいが、映像がスタイリッシュなので、作品自体がクールになっている。
この映画を観て思い出したのはブラックスワン。
・芸術をストイックに究める中で、狂気の世界へ突入する。
・熾烈なライバル争いの中で、人間性が損なわれていく。
が共通点だろう。
ブラックスワンは女の世界だし、もう少し性的な部分も強かったが、こちらの映画は男臭い。
この映画の持ち味は、純粋にアスリート的な部分(手から血がしたたり落ちまくる)と、教官のサディスティックな不条理さ、じめっとした狂気がうまくブレンドされている事。
そして、ドラムのリズム自体が主役になり、物語を駆り立てる。
教官は、実際に演奏となると我を忘れて、メンバーをこき下ろしてしまう。本来場をコントロールすべき指揮者が、感情的になってしまうのは、音楽芸術において有効なのだろうか?
音楽はどこかで自分を客観的に観れるようなクールさと熱情を同時にもっていないとプロフェッショナルに表現できないのではないだろうか。
と一方で違和感を感じた。
お話しを面白くするためには有効な演出(ホラーの効果)だと思うのだが、やはり音楽指導者としては、圧倒的に欠けてしまっている何か、が際立った上で、終了する部分がなんだか引っかかる部分だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
不穏さがずうっと続く。
一見、カタルシスを迎えているようなラストもなんだかすっきりとしない。
しかしなぜだかそれがいい。
その静かな核融合が、いつか爆発することが想像できるから。
そして生まれるのが音楽なのだ。 -
学生バンドのドラムとして経験者の端くれの端くれとしては
映画ファンの端くれの端くれとしては
これは見ないとお話にならないと劇場へ行った。
シンプルに面白かった。
カッコ良さ、緊張感、エンディングのインパクトがあって
評価が高いのも頷けた。
フレッチャー先生のたたずまいはカッコいいでしょ。
掛け声と指の動きにしびれた。
「here we go,3,4」
学生の萎縮した姿からしてもこれは駆け引きじゃない
先生という立場でどんどん生徒を追い込む。
この緊張感は先生による生徒への脅迫だ。
結末のインパクト。
是非、何の情報も入れずに見ていただきたい。
激しく下ってからの昇天度合いがたまらないでしょう。
私は幸か不幸かドラム経験者なので、リアルじゃない部分も
見えてしまったのがちょっと雑音になってしまいました。そんなこともなければ普通にスリルあふれる作品だと思います。 -
微笑みデブ!!このやろー
って感じの鬼教官の指導に必死で付いて行く
うちに生徒がそれを乗り越えてスーパーサイヤ人のように
強くなる映画。
最後はワイもエアードラムしすぎて指から血が滲んだ。 -
激しい心理戦とラストの鬼気迫る演奏に、観終わった後ため息が出た。面白かった。
世の中には想像も出来ない程屈折した非情な人間が居るものだが、フレッチャーのような人間もその一人だろうな。暴言や暴力、人種差別すら理想の奏者を育てる大義のためにすることは全て正しいとする。あるいは可能性への悪意のみか。真意が何にせよ、凡人にとってはそんなイカれた奴の言葉をうっかりまともに受け止めて潰されるなんて勘弁してほしい。
だが、文字通り血の滲むような努力をした才能ある者同士が才能によって心が通じ合う様を観るのは興奮した。 -
AIにおすすめいただきAmazonプライムにて鑑賞
とても良かった。音楽畑に身を置いていたこともあり、指導の厳しさなど肌感覚で感じてしまい感情移入してしまう場面もあったが、音楽への情熱、そして挫折、その後の主人公の行動に心震えた。
フレッチャーの指導は最低最悪のものだが、これが良いとは決して言えないのだが、ほんの一握りだけが乗り越えられる試練として、うん、クライマックスの演出は心にくるものがある。
私は好きだな。 -
次の展開にハラハラしてしまう!読めない展開。なんとなく、そういう罵声によるステップアップみたいなのを少し感じた事はあるけども、異常レベルです、これは、見るだけの他人事だけど、近くにいたらドキドキドキドキして、怖い。
日本でやったら、同じ作品やったら大批判されそう(~_~;)
そんな心のかなり動きがある、作品でした。
たぶん、映画館で、当時見てたら星5にしてたと思う。