チャイルド44 森に消えた子供たち [DVD]

出演 : トム・ハーディ  ゲイリー・オールドマン  ナオミ・ラパス  ヴァンサン・カッセル 
  • ギャガ
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4589921401906

感想・レビュー・書評

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  • 見る前にチラッとアンドレイ・チカチーロが題材だと知って、先にチカチーロのwikipediaを読んでみたら、そちらが箆棒に興味深かった。
    チカチーロ(1936-1994)って意外と最近の人なのだ。そして意外と中年期の目覚めだったのだ。
    で、見始めたわけだが、時代が大きく違う。

    整理すると、
    ・ロバート・カレンのノンフィクション「子供たちは森に消えた」1993.その後「ロシア52人虐殺犯/チカチーロ」として映画化。
    ・トム・ロブ・スミスの小説「チャイルド44 森に消えた子供たち」の舞台は1953年スターリン政権下。
    つまりイギリス人作家が(いい雰囲気づくりのために)勝手にチカチーロを過去に送り込んでみた、という仕立てなわけだ。
    雰囲気はアグニェシュカ・ホランド「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」2019に似ているが、もっと「ハリウッド寄り」な作り。

    ソ連で当たり前に英語を喋っているのはもう仕方ないとはいえ。
    137分だけあって要素モリモリ。
    ・独裁国家モノ(「赤い闇」)にして腐敗警察モノ(ポン・ジュノ「殺人の追憶」2003)。
    ・倦怠夫婦の仲直りモノにして、探偵バディモノ。
    ・サイコキラーモノ(ジョナサン・デミ「羊たちの沈黙」1991)。
    ・あと、いい顔の男集結モノ。豪華キャスト。
    どれもどこかで見たことがある要素ばかりで、途中で飽きてしまう。
    しかも所謂ラスボスに当たる者の目的も凡庸で、どうにもつまらん。

    「楽園に殺人は存在しない」(国家や警察による犯罪の隠蔽)というテーマが言及される序盤はいいのだが、
    これ実はチカチーロ捜査時のソ連・ウクライナでも罷り通った「公式見解」で、それが1980年代だったということのほうが驚きなので、
    やはりチカチーロを直接題材にしたほうが面白いのでは……というのは素人の考えかもしれないが。
    サスペンス<ディストピア、という舵取りだから仕方ないとはいえ。

    タラコ唇のトム・ハはまあまあ。
    ゲイリー・オールドマンが年相応に丸くなっていて少し面白い。

  • 終始、重くて暗いトーンです。当時のソビエト社会を象徴しているような感がします。小説を読んだ時と同じように、連続殺人犯を追い詰めていくと言う側面よりも、当時の暗い世相を描いている部分が多くて、まどろっこしい感じがしました。犯人をもう少し細かく描いてもらいたいと思いました。

  • 2015年 アメリカ
    監督 ダニエル・エスピノーサ

    トム・ハーディ、ゲイリー・オールドマン、ノオミ・ラパス

    このミス海外版で1位を取ったことがある小説が原作。原作は未読だけど面白いに違いない!!
    ウクライナ出身で孤児だったレオ(トム・ハーディ)は大戦を経てMGBの捜査官となり、スパイの捜索にあたる。
    その間に少年の殺人事件とかあるんだけど、「楽園に殺人はない」ってお言葉の元、殺人事件は黙殺される。
    って、なんで????

    恐るべし共産主義

    スパイ容疑の妻をかくまったばかりに僻地に追いやられ、その任地でまた、少年の殺人事件に遭遇し、同一犯によるものと確信するレオ。
    上司であるネステロフ将軍(ゲイリー・オールドマン)の協力で捜査を始めるけど、調べれば、調べるほど窮地に追いやられる。

    恐るべし共産主義。

    昨日の友がなぜか突然敵になり、世の中スパイだらけ

    何なんだ共産主義って。

    と引き込まれて観てたけど、最後はハリウッドらしく「いいこともあるんだよ、いいこともするよ」ってハッピーエンドぶりを見せつけられて終了。

    ちぇっ、おもんないの。


    大戦の時からレオの近くにいて、何故かレオを憎みまくってるワシーリー(ジョエル・キナマン)。観てて憎々しいんだけど、ジョエル・キナマンってかっこいい(笑

  • 原作は未読。「殺人は民主主義の病」だとして殺人事件がもみ消されてしまうスターリン時代の共産主義社会。この背景はなかなか面白い。

    でも映画全体としては喰い足りないかなぁ。トム・ハーディがなぜ事件に固執するのかが理解できない(たぶん自分の子ども時代のトラウマが関係してるんでしょうが明らかに掘り下げ不足)。ノオミ・ラパスとの夫婦関係もよくわかんない。ミステリーとしても、犯人がわりと簡単に尻尾を出すので盛り上がらない。

  • レンタル>製作;R.スコット。
    ん~~~いつも思うんだけど、スターリン政権下のロシアとか、こういう題材扱うのに(ロシア語に寄せたような)英語使用ってのはいつもいかがなもんかと違和感を感じて仕方がない。。
    トム・ハーさん好きなんで見ましたが…密告社会の中、MGB(秘密警察)で何で上に逆らって、そこまでして彼が追及したのかが何となく謎と言うか弱い気がした。
    彼の信念を曲げない気持ちは凄いなぁとは思いましたけど。。
    トム・ハーさんの刈上げ(後ろ頭)多くて好印象♪♪

  • 主役のゆるがない存在感と、エキストラや背景、贅沢な画面で飽きない。
    怖いから結婚してた妻が知らん子供を育てようとなるかと突っ込むラスト。

  • ソ連の社会背景がわかるのは面白いが、ミステリーとしては薄すぎる。これならミステリー要素はいらなかったのでは?いろいろ放り込みすぎて、すべて中途半端という、よくありがちな出来になってしまったのは残念。
    原作があるらしいので、ちょっと読んでみよう。

  • 時折、映像化される過酷な時代背景、残酷なシーンが胸に痛む。

    全体的にミステリー要素は軽め。

  • モデルになったアンドレイ・チカチーロという殺人鬼に興味があったのでこの程度の扱いなのが肩すかし。これは原作を知らずに観た私のミスだけれど、全体的にちょっと展開が唐突に感じて話に入り込めない。国家の歪な体制のせいで殺人鬼が野放しになっていた恐ろしさはすでに他のノンフィクション小説で知っていたので、せっかく国側を描いているのだからその辺をもう少し丁寧に描いて欲しかった。原作を読んでいないのでわからないけれど、小説を映画にした時にボリュームダウンしたのかなあ。

  • まさか、こんな映画とは‥。

    レオ夫婦の生き様のほうが、
    少年連続殺人より、
    壮絶なんですけど。


    スターリン時代。
    生き地獄。


    やな時代。
    なんだか教訓。

    恐怖に支配されず、
    学び、考え、生きろ!
    って言われてる気がした‥。

    2016.05

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