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- / ISBN・EAN: 4562474178167
感想・レビュー・書評
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わずか7日で終わった昭和64年。その年に起きた少女誘拐殺人事件、“ロクヨン”から14年が経過し、未解決のまま時効が近づいていた。そのロクヨンの捜査に携っていた警務部秘書課広報室の広報官・三上義信(佐藤浩市)は、記者クラブとの不和、刑事部と警務部のあつれき、ロクヨンを模倣したような誘拐事件に直面し…。
前編後編観了。全体的に真面目な造りで好感が持てますが、様々なエピソードがあまり機能していなかったので、家出した刑事の娘のエピソードや引きこもってしまった警官のエピソードなどを割愛して記者クラブの突き上げや警察の隠蔽、新たな誘拐事件を骨太に描いて欲しかったです。
また、原作とは違う解決でしたが、あまりにも荒唐無稽で不満が残りました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
誘拐された子供を 殺された父親/永瀬正敏。
それから、時間が 14年がすぎた。
時効 間近なのだ。
犯人の声と想定された目崎/緒形直人には、子供が二人いた。
その子供が 誘拐されたのだった。
それは、64ーロクヨンの誘拐の同じことの指示が、
目崎は、それに従う。
誰が、誘拐したのか?
子供が失踪した 三上広報官/佐藤浩市。
父親の苦しみを身体の中にもつ 三上。
ロクヨンの時にも担当した、今は広報官。
だからこそ、殺された父親に感情を共有する。
目崎に対しては、憎しみをもつ。難しい役どころでもある。
そして 64ーロクヨンの事件を隠蔽する県警本部刑事部。
奥田瑛二が、官僚の刑事部長を演じる。
事件の報告を部下である 柄本佑にやらせる。
まったく、記者に対応する力がない。
記者たちは 報道協定ができるような情報を伝えろと言う。
ロクヨン 捜査班の三浦友和は、立ち場が微妙に揺れる。
三浦友和、奥田瑛二を追求する 三上。
そして、犯人は。
後編になっても、スリリングな展開で、おもしろかった。
なんと言っても、永瀬正敏が 存在感があり、
緒形直人が 被害者であり、
加害者であるという立ち場を演じきる。 -
原作とラストを改変。日本映画でよくあるのだが、うまくいったためしがないのが、残念なところ。
ご多分に漏れず、この64もダメな作品に成り下がってしまいました。
役者の力に脚本家が付いていけていないのが、今の日本の現状なのだろう。一部面白い脚本家はもちろんいますけどねぇ。
もったいない作品でした。 -
原作は未読。
予備知識はほぼなし。
2016年の前半、映画館で予告編をやたら見ていた。
観ようかと思っていたが、前後編ものに対する嫌悪感が勝り、結局行かず。
あー映画館で観ておけばよかった。
と、思った。
前編を観た段階では。
前編がよかったので、後編への期待が高まりすぎた、というのもある。
何より盛り上がったのは、前編の終盤、三上が記者クラブのメンバーに対して銘川老人の話をするところ。
老人の生活(人生)はもちろん、三上自身の家庭の境遇もオーバーラップしたし、そこにいる記者クラブの面々の心がほぐれていく様子も見えた。
まー、佐藤浩市すげーなってことか。
けどこれは、よく考えたら64という事件と関係ない話だ。
で、後編。
いろいろとあるんですが、大きく言うと2つ。
・展開が早すぎてもろもろ雑に。
・ラスト付近、三上は広報官なのか刑事なのか。
前者については、それこそもろもろ。
例えば、記者クラブとかがほぼモブと化す。
前編であれだけ丁寧に広報部との向き合いを描いていたのに。
そりゃまー、後編は事件を中心にスピーディに展開させることで、前編との違いを明確にしようってのはわかるんですけどね。
後者については、文字通り。
心理として分からなくはないけど、お前の仕事は何だ?という。
特典映像のインタビューを見ると、そのあたりのところは映画オリジナルの物語だと。
あー、そうでしょうね。
そこまでの、広報官としての生き様とかどこいったんすかね。て話。
原作を読みたいな、という気持ちにはなったので、
ある意味、マーケティングとしては成功してるんですかね。
やっぱ、前後編ものはイマイチだな、と改めて感じてしまった。
そういえば、窪田正孝が出演してたってのは、観終えてから気づいた。 -
他の方の感想を見ていたら、みんな厳しいなぁとか思うんですがそれは原作読んでいたりドラマの方を見ていたりしてるからかなぁと思いました。原作未読、ドラマも見ていないのでワタシは普通に楽しめた。緒方直人の顔が怖い。佐藤浩市の顔が嫌だという娘の気持ちが全く分かりません(笑)細かいところがよく分からなくて??と思ったりするところはあったけど、永瀬正敏の指の先の血豆みたいなところとか、夏川結衣がなぜ家から出られなくなったかとか、そういうのはもう少し説明して欲しかったかも。原作読んでから映画見るひとってどれくらいの確率なのか、説明しきれないところのことをすごく考えてしまった。でもわりと面白かったので☆4にします。
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録画を観ました。
新たな誘拐事件の犯人はあの人だろう、と思っていたら…そういうことか!そして64事件へ続くところが鮮やかでした。
三上、雨宮、目崎の3人の父親の思いを、佐藤浩市さん永瀬正敏さん緒方直人さんが印象的に演じられてました。特に緒方さんの目が怖すぎました。
雨宮の執念がすごい。
それに対して、警察内部や、記者クラブとのやり取りは辟易しました。面子や体裁ばかり。
でもやっぱり最後はもやもやです。この物語で誰も救われてないよなぁ。。
原作が読みたくなりました。 -
64を私が鑑賞した順序はテレビドラマ→原作→映画なので、映画は分が悪いのだとは思う。そして横山秀夫の原作は登場人物も多く描かれていることも多いので映像化は大変だとは思う。
でもテレビドラマや原作で得られたカタルシスが全く失われるってどーなん?横山秀夫のものはミステリとしたらちょっと落ちがグレーなものがあって白黒はっきりしないからそれを補う為なのかなぁとは思うんだけどあの終わりはないだろう。
後味が悪かった。後、この監督が持っている職務に対する責任感と私が原作に感じた職務にはズレもあったように思う。主人公は己の職務に忠実だからそこから外れる行動はしないと思うのだ。今職務を担っている広報官という大事にすると同時に刑事課の面々を(松岡さんはじめ。部署としては対立があっても)信頼するのではないか。
父親役の永瀬さんはとても良かったと思うのだが。 -
原作を読んで、NHKドラマで見て、三回目。おなじみのストーリーになってしまった。
テレビドラマの出来がとてもよかったのだが、配役が豪華になりさらに丁寧な作りで、映画の方がさらにその上を行くと思ったら、後半、原作に追加のドラマをつけて、これがひどかった。警察が証拠不十分で、犯人逮捕に踏み込まないもので、怒った主人公が一線を超えてしまう。最後は、川に浸かりながら殴り合い、溺死させようとする。
日本映画の情緒過多になり、リアリティよりドラマ性を優先させるという典型になってしまった。原作がリアリティとドラマ性の拮抗がうまくいっていた作品なので、余計に残念な内容になってしまった。4時間が無駄になってしまったかと思うと腹立たしいですね。