- Amazon.co.jp ・電子書籍 (340ページ)
感想・レビュー・書評
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モーセ若頭の話が追加されていると知って買いなおした。モーセ編は中編でこれだけでも価値がある。
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キリスト教の歴史を任侠の世界に置き換えて描いた小説。
新たな視点でキリスト教の歴史を楽しく学べます。小説なので演出重視の描写もありますが、章末に解説がついているのでキリスト教の歴史をざっくり理解できると思います。 -
キワモノ本と見せかけて、非常に丹念にキリスト教史をヤクザモノに落とし込んでいる。イエスとキリスト教の教義、聖人たちなどを尊敬すべきという位置づけから入ると何とも理解しがたく冒涜的と思われるかもしれないが、そうでないのであれば、キリスト教の本質や出来事について鋭く簡便に説明されている本作は、納得のいく内容のはずだ。特に、世界史などで一通りキリスト教の流れが分かっていると、より良い。往年の菅原文太に抵抗感が無ければおススメ。
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(2021/260)宗教の信者をやくざに喩えて、宗教間(派閥間)の抗争の歴史を描く。著者が触れている通り、ある程度史料に基づいてはいるものの、エンターテイメント性を重視した小説仕立てになっているので読み易い。聖書の話など読んでいると結構血生臭い感じで、確かに著者が見立てたやくざの抗争というのはハマるなぁと。キリスト教を理解しようと興味を持つ入り口としては好いけど、ここで止まったらだいぶ誤解がありそうなのでご用心。
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キリスト教史を小説化したもの。小説中の会話がやくざ言葉の広島弁で、かつ登場人物の名前がカタカナで似た名前が多く、かなり読みづらかった。好き嫌いが分かれそう。
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「おやっさん、おやっさん、なんでワシを見捨てたんじゃ〜!」(エリ・エリ・レマ・サバクタニ) 。本書はこの書き出しから始まる。2000年に渡るキリスト教の歴史を、広島弁をあやつるやくざ活劇として描く驚愕の本だ。信仰は任侠道として、使徒や信者は親分、若頭、組長などと呼ばれ、小説的に肉付けされたコミカルな描写でその歴史が描かれる。
一見イロモノのように見える風体とは裏腹に、登場人物をヤクザに置き換えて、人間味をもたせただけで、なぜかわかりやすくて頭に入ってくる。そして、既知のキリスト教に対する知識と結びつき、より深い理解が得られる、不思議な本だった。
脚色や誇張も多く、この本を読んで聖書を理解した、などとのたまえば各所から怒られるだろうが、聖書への変わった入り口として、あるいはパロディとして、おすすめできる。 -
長いキリスト教史の中でも重要な部分のみを抜き取り、登場人物たちをヤクザに当てはめて任侠小説にした本。
読み物として面白いだけでなく、著者かあとがきにも書いているように、これをきっかけにキリスト教史に興味をもって他の書籍を読むのも良いと思う。
特に章の合間にある「解説」は、学者やキリスト教信者ではない著者の素直な気持ちが書かれていて、かなり面白く共感がもてる。 -
ともすれば退屈になちがちな宗教史を面白可笑しく読ませる。比喩が秀逸。宗教、イデオロギー、任侠道、みな不可知の絶対性に帰依する点で同じだ。
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キリスト教の有名なエピソードを選りすぐってだが、なかなか頭に入って来なかった