- Amazon.co.jp ・電子書籍 (142ページ)
感想・レビュー・書評
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思ってたより面白かった!
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僕の好みではなかった
もともと芥川賞と自分が相性が良くないタイプで
登場人物の鬱憤とした独りよがりが合わないが
そもそも芥川賞はそこがいんだと思う -
主人公と山下の漫才シーンは泣けた。反対のこと言うやつ。
「そんな素晴らしい才能の天才的な相方にこの10年間文句ばっかり言うて全然ついてきてくれへんかったよな! 」
客に対するセリフも。「一切金も払わんと連日通いやがって!」
「生きている限り、バッドエンドはない」とか。
あんまりストーリー自体はよいと思えなかったけど、ぐさっとくるセリフがたくさん詰まっている点では出会えてよかった本。オチはよくわからない。 -
芸人にしてはフワフワした主人公がちょっと心配になる。語り口が率直で、世界の見方がほんのり切なく優しい。又吉文学のファンになった。
神谷というあほんだら芸人の生きざまが弟子である主人公の視点から語られる。「神」の字を冠するからといって神谷が絶対的な存在として書かれているわけではないが、象徴的な名前であることには留意したい。
神谷は徳永にとっての指針だった。だが彼の教義と対峙し続け、最終的に道を外れることになる。常識はずれであることに価値を置き、性的なネタがウケると信じている神谷は旧世代の芸人を彷彿とさせる。歪で哀しく、それでも無邪気で愛すべきお笑いという概念そのものを神谷に象徴させたのではないかと私は捉えた。
そして徳永と神谷はそれぞれお笑いの別の面を表す存在で、二人でひとつなのだと思う。作者の中に二人どちらも居る。
お笑いは時代によって変化していく。神谷は死ぬのでは?と不穏に思う場面があったが、ポジティブに終わってほっとした。彼は不滅だった。
自分の伝記を書くようにと神谷は弟子に命じるが、徳永が神谷について書くことは又吉が「お笑いそのものについて書くこと」と重なる。著者は小説を通して漫才の醍醐味を読者に伝えている。素晴らしさだけではなくそこに人生をかける苦しさや葛藤も。これらはお笑いに限らず他の表現に携わる人にも共感できると思う。 -
又吉さんのデビュー作。映画未見。
劇場の映画版がとてもよかったので、
どんな感じだろうと読んでみた。
ふむ…文才はめちゃくちゃすごい。
芥川龍之介を尊敬しているのか、その部分が色濃く出ている。文の書き方とかに。
これは純文学というのでしょうか?
あまり合わなかったです…すみません…
あと先輩を好きになれなかったっていうのが肝だった…_:(´ཀ`」 ∠): -
芸人だからこそ書ける
芸人の苦悩など。
芸人は喋りが上手いだけに
深夜ラジオ面白い人だらけだし、
様々な方面で
もっと活躍してほしいな。 -
一度読んでみたいと思っていた本。
漫才の話だとは知っていたが、想像と違う展開だった。
ところどころ情景が強く出る重さが良かった! -
又吉独特の世界観、言い回しで正直文脈をみてすぐ理解出来る様になるまで少しかかった。
が、1度その世界間に入り込んだらそこからラストまであっという間
神谷の徳永に対するアドバイスが的確でありながらも捻りのある独特の言い回しが凄く好き 笑
メールを返信するたびにに付け加える一見無意味で少し奥深い一言が特に好きだった。元々お笑いが好きというのもありメールの場面ではついつい次はどんな事を言うのか期待してしまう
途中出てきた「生きている限りバッドエンドなんて無い」
正にそんな終わり方だった