- Amazon.co.jp ・電子書籍 (322ページ)
感想・レビュー・書評
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Audibleにて再読。
余命わずかな患者たちの後悔に寄り添う女医・早坂ルミ子の成長が描かれたストーリー。
ルミ子は不思議な聴診器を手に入れ、患者たちの後悔を聞く能力を得る。
この力を通じて、彼女自身も成長していく姿が描かれていた。
この本では、人生の選択と後悔がテーマとなっていて、自身の人生について考えさせられる内容だった。
ストーリーにはファンタジックな要素がありながらも、後悔や人生の選択といった身近な問題について深く考えさせられた作品。
ルミ子が患者たちの後悔から新たな気づきを得る過程や、彼らの選択した別の人生の展開が描かれ、引き込まれていった。
心に響く部分も多く、読んだ後に自分の人生を振り返るきっかけとなるはず。
選択には必ず良し悪しがあり、後悔することもあることを学ぶことができた。
終わり方からは続編への期待が感じられた。
自分の人生について、改めて考える良い機会となる作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
過去に戻ってやり直したい、時にはそう思うこともあるだろう。
まして、余命宣告を受けていたら、残された家族を心配したり、かなえられなかった夢を悔んだり、言い残したい事や、
それはそれは、心の中に深く根付いて悩むことだろう。
聴診器を通して、過去への扉を開けて別な生き方を覗いてみれば、
さて、現実と、どちらが幸せだったのか・・・・? -
小説ではあるが、他の人の人生の後悔とやり直しを読んで、自分の人生も振り返ることができる本。
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あなたの人生に後悔はありますか?人生がこれ以上続かないと分かった途端、1日、1時間が惜しくなる。それに直面する前に、それを意識することができるか。
もう一度人生があるとしたら、あなたは今の人生を歩みますか。ダルビッシュ選手の二十歳に戻ったらの話を思い出した。 -
登場人物は過去を後悔して嘆いてばかり。そして夢の中で人生をやり直す。しかし結局今の人生が一番幸せだったと再認識し冥土に旅立つ。
近未来、テクノロジーが進歩して本当にそんなことができる世の中になるかも。
垣谷さんの小説はどれも読後感が爽やかで安心して読める -
ky女医が受診器を患者にあてると
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読了。
「過去に戻ることのできる聴診器」を手に入れた女医と末期癌患者との話。
死を前に患者達は後悔を口にし、過去へと戻ってやり直す。人は誰しも選ばなかった方の、あったかもしれないもう1つの自分の道に憧れを抱いているのかもしれない。もし、あの時… その繰り返しで生きているのかもしれない。やり直したからといって決して今より幸せとは限らない。患者達は過去の後悔を少しだけ解決して息を引き取る。
母に反発していた娘、家族との繋がりを失っていた夫、娘をもつ母、友人への後悔を口にする男性。女医と家族。家族、夫婦、友人などがテーマになっておりそれぞれの立場が綴られる。その時知らなかった相手の気持ちを知ることとなり、良くも悪くも気持ちが落ち着くのかもしれない。
最後の膵臓癌の男性は過去をやり直し、当時の声を聞いた後、元の生活に戻ってその後どうなったのかが少し気になる。
さて、そのような聴診器があったら自分なら何時に戻りたいだろうか…?