「君の名は。」Blu-rayスタンダード・エディション

監督 : 新海誠 
出演 : 神木隆之介  上白石萌音  長澤まさみ  市原悦子  成田凌 
制作 : RADWIMPS 
  • 東宝
3.98
  • (40)
  • (46)
  • (28)
  • (3)
  • (3)
本棚登録 : 272
感想 : 41
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104107626

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 当時、田舎に暮らしていた私が想い描いていた東京です。今はその街に生んでいます。

  • 2019/09/07見終わり。

     若い子たちがやたら新海誠作品を話題にし、進めてくれるので見てみた。全く初見である。

     主人公の瀧くんは都会で暮らす高校生。一方、ヒロインの三葉は岐阜の田舎、糸守町でくらす女子高生で、巫女。

     ある日から、突然ふたりの心が互いの体に入れ替わる現象が起こる。最初は戸惑いつつもそれを受け入れ、不思議な「共同生活」がそれぞれの場所で繰り広げられる。

     と、ある日からそれが途絶えた。瀧はそれを不思議に思い、三葉の体に入っていた時の記憶を頼りに糸守町を訪れてみるが、そこは3年前に隕石の落下で消失してしまっており、町全体が壊滅していた。

     ネタバレになってしまうが、話が進んでいくと、「同じ時点」の瀧と三葉が入れ替わっているのではなく、瀧が3年前の三葉と入れ替わっていることが分かってきた。要するに、入れ替わり+タイムスリップが起こっているわけだ。

     瀧は当然、隕石が落下して糸守町が壊滅したことを知ってる。なので、もう一度三葉と入れ替わって、三葉や町の人たちを救いたいと思って行動を起こす。

     壊滅したはずの町に残っていた、神酒(巫女である三葉が作った)を見つけ、それを飲んだときに奇跡のようなことが起こり、もう一度体が入れ替わる。入れ替わった体で、瀧は町の人たちに避難をさせようと奮闘する。

     最後結局、隕石は落ちてしまう。あぁ、運命はやっぱり変えられないのね、そういう話なのね、とか思ったが、どうも違う様子。
     未来が書き換えられ、三葉の体に入った瀧の避難誘導作戦は成功したらしい。死者も出ておらず、三葉も生きている未来へと戻る。

     しかし、二人とも互いの名前も、入れ替わっていた出来事も忘れてしまう(そういう仕組みらしい。夢のように)。最後、数年後の東京で二人はばったり出会い、互いの名前を尋ねるシーンで終わる。という感じ。

     想像を超える話の展開に驚いた。2-3回裏をかかれたな。これは、なかなかよく出来た話だった。

     キャラクターも皆個性的で感情移入できたし、何より映像がとてもきれいだった。オッサンになってからではなく、中高生か大学生の頃見たかったかな。若者に支持される理由もよくわかりました。

     一応ハッピーエンドの結末だったけど、これは賛否両論あろうかね。

  • 寝ることで男女が入れ替わってしまう話。

    時間の流れが一方向だけでなく、ねじれたり戻ったり飛んだりしているもの、という解釈により3年の隔たりを経ているはずの男女が入れ替わる、という意外とややこしい話。
    映画館でも観たんですが、今回初めて最後に再会した時に三葉は3つ年上ということに気付いた。。
    映画館ではとにかく映像の綺麗さに目がいって、ストーリーを追いきれていなかったのかも。
    タキが御神体のある場所でお酒を飲んだ後、転んだ拍子に見た天井の壁画は1200年前に糸守に落ちた隕石の事を指してたって事にも今回気付いた。
    彗星が分裂して落ちてくると説得して対策を立ててる時にテッシーが言ってたんだけど、なんか繋がらなかった。

    黄昏時の再会も素敵でした。同じ年で会えたのはこの時だけなんですよね。
    あの名前を書こうとした時に突然消えちゃうところがものすごく切なくて思い出しても泣きそうになります。

    神木隆之介くんの三葉が入ってる時の喋り方が笑えるw

    また時間をあけて観たいなと思う作品です。

  • 新海誠の特性を丁寧にメジャー化、大衆化して大成功

    楽しい、見やすい、一般人には結構歯ごたえのあるシナリオ、タイトル本家取りの元ネタ通りのすれ違い。
    そして、「ああよかった(うれし涙)」のラスト。

    プロデューサーが才能のある方なのでしょうか。
    予約もなかなか大変でした。
    今年の邦画NO.1を取るのでしょうか。

    メジャー化大成功の新海に、どの資本が注入されるのでしょうか?
    東宝かな。JR東日本の存在も大きいな。
    (日テレは細田から目移りしてそうです)


    新海成分さほど調整なし
    ・ボーイミーツガール
    ・気になる年上の女性(そしてラスト)
    ・非情な時空間がふたりを分かつ
    ・都会と田舎
    ・すさまじい聖地成分。一般人に聖地巡礼の意義、楽しさを知らしめたといっていい。
    中央線緩行(新宿〜四谷)。この描写が本作品のメインビジュアルといっていい。
    飛騨、諏訪湖をモデルに、シナリオ的に実在のエリアは無理。

    新海成分かなり調整、ていうか新機軸
    ・悲しい離別のラスト…じゃない!(大衆には必要)
    ・楽曲も、ノリノリの楽しいものを推してPR(前前前世)

  • 2016年8月ごろ映画館にて
    序盤~中盤からの展開が全く予想外。
    情報を一切持たず見たので楽しめた。あんなに社会的なブームになるとは…

  • これと似たような事象があちこちで起きているかもしれないと思わせる予知的な作品。

  • 映像は予想していたけど、RADWIMPSの音楽が予想以上に良かった。すごく合っていた。こんなに映画に合うバンドってなかなかない。
    観終わった印象としてはファンタジーエンタメ作品だったし、そういう方面ではとても良かった。ただ恋愛ものだと観ると無理があるので、そういう期待はせず楽しんで観るといいと思う。

  • まさかの展開だった。恋愛の王道である「すれ違い」を軸としているが考えられる全ての「すれ違い」を見事に合理的に表現されている作品だった。世界的にヒットする理由もよくわかる。

  • それぞれ東京と飛騨に住む男女の高校生が入れ替わる話。そこに時間のズレを利用したタイムパラドックス要素が入る。敵(味方?)は彗星。

    ネットではシナリオが普通と書かれていて期待していなかったが、そんなことはなく、すごく良くできている。
    新海監督、映像表現だけでなくシナリオも出来るって反則では…。
    RADWIMPSの音楽も効果的で良い。

  • その動機が商業的な理由で監督の意思と必ずしも一致していないのだとしても、「彼女と彼女の猫」から、あるいは「ほしのこえ」から一人で作り始めた新海監督の、これまでの映画に初めてエンディングが完成したんだなという気がした。
    ハッピーエンドで終わらせることが必ずしも良いことではないと思う。
    たとえば「ほしのこえ」ではヒロインが帰れたのか帰れなかったのかは描かれなかったし、「雲のむこう、約束の場所」ではさゆりは消え、「秒速5センチメートル」でたかきくんは葛藤し、あかりはあかりの人生を送る。「星を追う子ども」では誰も何も手に入れられなかったし、「言の葉の庭」では別れの上に立ってそれぞれ生きていく。
    たしかにすべての作品に必要な終わり方で、ハッピーエンドだったらおそらく印象の違う作品だったかもしれない。だからこそハッピーエンドにはハッピーエンドのための作品が必要で、でもそんな映画は簡単に作っても面白くなくて、新海作品である必要がなくて。
    そんな中で「君の名は。」は時間や距離の要素など過去の新海作品すべての要素を一つ一つ紡いで、ハッピーエンドに持っていけたことが本当にすごいと思う。'眠る'という要素は雲の向こうを思い出すし、ご神体の山はアガルタに見えるし、3年のずれはほしのこえの距離のようでもあるし、誰かを探す日々は秒速の続きにも見えるし、意図して会えない二人の繊細な感情の描写は言の葉の庭のそれだし、とにかくずっと観てきたファンには心に刺ささることが多い。
    なんとなく作りたかったけど作れなかったものが作れたように見えて、勝手に思っただけなんだけどなんだかとても感動した。
    惜しむらくはこの映画に天門さんが関わっていないことで、まあきっと商業的な問題とか大人の事情とか色々難しいだろうなという気もするけれど。
    誰が観ても素敵だなと思える作品です。そして新海作品のファンとしても素敵な作品です。

著者プロフィール

1973年生まれ、長野県出身。
2002年、ほとんど個人で制作した短編作品『ほしのこえ』でデビュー。
2016年『君の名は。』、2019年『天気の子』、2022年『すずめの戸締まり』公開、監督として国内外で高い評価と支持を受けている。

「2023年 『すずめの戸締まり(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×